3 / 4
医者の話
しおりを挟む
私は頭を悩ませていた。私の経営している医院に重篤な患者がやってきたのだ。それもただ重篤なだけではなく、徐々に体温が下がり続けるというかなり珍しい病気に罹っていた。治療するには専用の特殊な薬を使わなければならず、その薬を作るには火炎草という珍しい植物が必要なのだ。この火炎草はかなり厄介な品で、冒険者ギルドランクがA以上でないと入ることができない危険地帯に生えているおかげで入手が非常に困難なのだ。
よって、Aランク以上の冒険者に採取依頼を出すことになるわけだが・・・そこでまた問題が発生する。この街はそれなりに大きな街だがAランク以上の冒険者が必要になる依頼は滅多に出ないため、Aランク以上の冒険者はほとんどいない。なので依頼を受けてもらえる可能性がかなり低いだろうことが予想される。
症状はかなり進行しており一刻を争う。依頼を受けてもらえるまでのんびり待っている時間は無い。
これはあいつに頼むしかなさそうだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新しい従業員が入って2週間ほどが経過した。レイは仕事に慣れてきて接客に関する大体のことなら一人でこなせるようになり、そのおかげでフロアに少し余裕が出てきた。なのでフィーユに軽食の調理を覚えてもらうことにした。
以前は従業員が俺と彼女の二人だけだったおかげでいちいち持ち場を交代するっていうのも効率が悪いしってことで完全分業制にすることにして教えていなかったのだ。コーヒーだけはおかわりができるから最初の頃から淹れられるようにみっちり教えて出来るようにはしてあったんだけど。
お客さんが増えて軽食を調理する回数が増えたから、彼女が簡単な調理だけでもできるようになればお客さんを待たせる時間が減るだろう。
しかし最近・・・レイが入ってからだろうか・・・さらにお客さんが増えてきた気がする。気のせいだろうか?あとでここ最近の売り上げ推移グラフでも作ってみようかな。
なーんて考えていたとき、昔馴染みで医者をやってるサージが店にやって来た。
「一人で来るとは珍しいな」
彼はいつもは仕事関係の人たちとここに来るのだ。それは患者の家族だったり薬品の材料の取引をしている商人だったり等々・・・。大事な話は誰にも聞かれないような個室でするべきだ、と俺は思うのだが、彼曰く「うまいものを食べれば心が穏やかになって落ち着いて話ができる」らしい。あと食事代が経費で落ちるんだとさ。店の料理をうまいと言ってくれるのはうれしいが経費で落ちないと来ないのはどうなんだ。値段が高いのはわかるけどさ。
「今日は折り入って頼みたいことがあってだな・・・ちょっと時間もらえるか?」
何か大事な話のようだ。以前仕事の斡旋をお願いしてきたときもこんな感じだった気がする。
「ピークはもう過ぎたから大丈夫だ、応接室に行こう」
店の方はフィーユ達に任せ、店の奥にある応接室に入った。軽食に使う材料の仕入れの取引などでたまに商人を呼ぶため、その商談用にと作った部屋だ。
「で、頼みたいことってのは?」
「ある薬草を取ってきてもらいたい。しかもできるだけ急いでだ」
採取依頼か、冒険者時代を思い出す。
「つい昨日うちに珍しい病気に罹った患者がやってきてな。その治療に必要な薬品の材料なんだよ」
「なるほどな。で、症状も結構進行してて早く治療しないと命に関わる・・・って感じか?」
「その通りだ。しかもその薬草なんだが、Aランク以上じゃないと入れない場所に生えてるんだ。この街にはAランクの冒険者は居るには居るが恐らく危険すぎて引き受けてもらえない。頼む、Sランクのお前しか頼れる奴がいないんだ」
そう言ってサージは頭を下げた。危険な上に急いで取ってこなきゃならないのか。確かにそれだとAランクが少ないこの街では引き受けるやつは中々出てこないだろうな。
「一応冒険者は引退したことになってるけどな・・・まぁそういうことならわかった、引き受けるよ」
「ありがとう、恩に着る」
「気にするな、俺とお前の仲だろ?」
「ははは、そうだな」
「よし、じゃあ明日店を休みにして採取してくる」
「確かに急ぎでとは言ったがいいのか?」
「ああ、問題ない。フィーユに調理を覚えてもらおうと思ってたところでな。その練習日にするさ。」
フィーユにこのことを伝えると嬉しそうな嫌そうな微妙な表情をされたが、やることが増える分給料を増やしてやると言うと瞬く間に笑顔になったので問題ないだろう。レイにも今後のことを考えてどうやって調理をしているのかを見学するように伝えた。その後は仕事の合間と自由時間を使って調理手順を書いたメモを仕上げた。
◇◇
次の日、フィーユ達にメモを渡し、一通りのお手本を見せてから店を出た俺は目的地にやって来た。
Aランク以上でないと入ることができない危険地帯、その名も火炎の森。
その名の通りこの森は常に燃え続けている。そのせいで辺り一帯が高温になっており、生身で入ったなら火傷無しでは済まされない。
生息している魔物は火炎トカゲ、フレイムビー、ファイアゴーレム等々、当然のごとく火属性の魔物が多く存在する。どいつもこの過酷な環境で生きているせいかそれなりに強いがランクで言えば平均でBほどである。なので実は場所が普通の場所であればBランク以上なら対応できる魔物がほとんどだ。
ではなぜAランク以上でないと入れないのかと言うと、森の中が常に高温になっていることによりその対策として周囲に水魔法もしくは氷魔法を展開して周囲の温度を低下させなければならないのだが、これを戦闘中でも維持し続けられるほどの高度な魔法制御能力と豊富な魔力量が必要とされるからである。それができないと身体を高温で焼かれ続けて魔物の相手どころではないのだ。
ちなみに俺はどうしてるのかと言うと、俺は水魔法も氷魔法も使えるし、その維持もできる。さらには温度調節ができるスキル”温度操作”も持っているので全く問題は無い。伊達にSランクをやってたわけではないのだ。俺は”温度操作”を発動し、火炎の森に入って行く。
今回の採取対象である火炎草だが、少し問題がある。火炎草自体はこの森には多く群生しているので見付けるのは簡単だろうと思いきや、十分な効果を持った薬を作るには火の魔力を多く蓄えた火炎草でなければいけないらしい。そうなるとあまり数は多くない。だが俺はスキル”魔力感知”を持っているので実はそれも大した問題ではない。じゃあ問題とは何なのかというと・・・早速お出ましのようだ。
スキル”探査”と”魔力感知”に火の魔力を多く蓄えた火炎草と共にある魔物の反応が引っかかった。反応があった場所に向かうとそこには火炎草の群生地帯と体に火をまとった竜・・・サラマンダーが居た。そう、問題とはこいつのことだ。
サラマンダーはSランクの魔物で基本は肉食なのだが、その体を維持するためか火の魔力を多く蓄えた火炎草を好んで食べるらしいのだ。ということは俺の求める火炎草を採取しようとし続ける限りこいつと遭遇する可能性があるということだ。それは非常にめんどくさい。
俺に取っては倒すこと自体は決して難しい事ではない、しかし竜と言うのは非常にタフで好戦的、そのうえかなりしつこいのだ。サラマンダーは飛行しない竜なのでまだマシだが、過去に翼がある種類の竜を相手にしたときは10km先まで追いかけられたことがある。あいつらでかい上に速いから多少の距離でも全然問題ないのかずっと追いかけてくるのだ。あの時ばかりは死ぬかと思った記憶がある。
というわけでできれば相手にしたくない。何か良い方法が無いか所持スキルと魔法を再確認する。すると良いスキルを発見した。これなら戦わずにすむかもしれない。
そして現在、俺は寝ているサラマンダーの目の前で鼻歌交じりで火炎草を採取中である。自分が”催眠”なんてスキルを持ってるなんて知らなかった。今度所持スキルを改めて見直す必要がありそうだ。
必要数の火炎草を採取した俺はサージが経営している医院へ向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも通り医院で患者を診察していると受付からカインズがやって来たという連絡があった。現在時刻はまだ午前中だ。ということは今から行ってくるという報告でもしに来たのだろうか?わざわざそんなことをしなくてもいいのに相変わらず律儀な奴だ。受付にカインズを通せと伝える。
「ようカインズ、わざわざ出発の報告か?」
「いや、火炎草の採取が終わったから持ってきたんだが」
「は?いやいやまだ昼前だぞ?火炎の森までは往復で少なくとも半日はかかるはずだろ?」
「おいおい前にも言っただろ?”転移”魔法が使えるってさ」
「え?・・・あー・・・そういえばそんなこと言ってたな、あれ本気だったのかよ・・・」
いくら無茶苦茶なカインズでもそんなことはできないだろうと思って冗談として捉えていたのだがまさか本当だったとは・・・
「そういうわけだ。ほら、ご所望の火炎草。魔力量もできるだけ多い奴を取ってきたから問題ないはずだぜ」
「そこは信頼してるさ。ただ時折無茶苦茶過ぎて信じられないだけだ」
渡された袋の中身を確認すると確かに火炎草が入っていた。これで患者を治療することができる。
「確かに火炎草だ。急な頼みだったのにすぐに対応してくれて助かった。ありがとう」
「いいってことよ」
「すぐに報酬を持ってくるからここで待っててくれ」
「いや、今すぐじゃなくていい。お前も早く治療したいだろ?俺も店に戻って調理を教えたいからさ、また今度店に来た時にでも渡してくれりゃいい」
「じゃあお言葉に甘えさせてもらうよ、患者の容体が安定したら店に寄らせてもらう」
「ああ、待ってるよ」
カインズを送り出した後、私はすぐに薬の作成に取り掛かった。火炎草の品質がよかったのか患者の容体が安定するのは薬を摂取してからあまり時間はかからなかった。
よって、Aランク以上の冒険者に採取依頼を出すことになるわけだが・・・そこでまた問題が発生する。この街はそれなりに大きな街だがAランク以上の冒険者が必要になる依頼は滅多に出ないため、Aランク以上の冒険者はほとんどいない。なので依頼を受けてもらえる可能性がかなり低いだろうことが予想される。
症状はかなり進行しており一刻を争う。依頼を受けてもらえるまでのんびり待っている時間は無い。
これはあいつに頼むしかなさそうだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新しい従業員が入って2週間ほどが経過した。レイは仕事に慣れてきて接客に関する大体のことなら一人でこなせるようになり、そのおかげでフロアに少し余裕が出てきた。なのでフィーユに軽食の調理を覚えてもらうことにした。
以前は従業員が俺と彼女の二人だけだったおかげでいちいち持ち場を交代するっていうのも効率が悪いしってことで完全分業制にすることにして教えていなかったのだ。コーヒーだけはおかわりができるから最初の頃から淹れられるようにみっちり教えて出来るようにはしてあったんだけど。
お客さんが増えて軽食を調理する回数が増えたから、彼女が簡単な調理だけでもできるようになればお客さんを待たせる時間が減るだろう。
しかし最近・・・レイが入ってからだろうか・・・さらにお客さんが増えてきた気がする。気のせいだろうか?あとでここ最近の売り上げ推移グラフでも作ってみようかな。
なーんて考えていたとき、昔馴染みで医者をやってるサージが店にやって来た。
「一人で来るとは珍しいな」
彼はいつもは仕事関係の人たちとここに来るのだ。それは患者の家族だったり薬品の材料の取引をしている商人だったり等々・・・。大事な話は誰にも聞かれないような個室でするべきだ、と俺は思うのだが、彼曰く「うまいものを食べれば心が穏やかになって落ち着いて話ができる」らしい。あと食事代が経費で落ちるんだとさ。店の料理をうまいと言ってくれるのはうれしいが経費で落ちないと来ないのはどうなんだ。値段が高いのはわかるけどさ。
「今日は折り入って頼みたいことがあってだな・・・ちょっと時間もらえるか?」
何か大事な話のようだ。以前仕事の斡旋をお願いしてきたときもこんな感じだった気がする。
「ピークはもう過ぎたから大丈夫だ、応接室に行こう」
店の方はフィーユ達に任せ、店の奥にある応接室に入った。軽食に使う材料の仕入れの取引などでたまに商人を呼ぶため、その商談用にと作った部屋だ。
「で、頼みたいことってのは?」
「ある薬草を取ってきてもらいたい。しかもできるだけ急いでだ」
採取依頼か、冒険者時代を思い出す。
「つい昨日うちに珍しい病気に罹った患者がやってきてな。その治療に必要な薬品の材料なんだよ」
「なるほどな。で、症状も結構進行してて早く治療しないと命に関わる・・・って感じか?」
「その通りだ。しかもその薬草なんだが、Aランク以上じゃないと入れない場所に生えてるんだ。この街にはAランクの冒険者は居るには居るが恐らく危険すぎて引き受けてもらえない。頼む、Sランクのお前しか頼れる奴がいないんだ」
そう言ってサージは頭を下げた。危険な上に急いで取ってこなきゃならないのか。確かにそれだとAランクが少ないこの街では引き受けるやつは中々出てこないだろうな。
「一応冒険者は引退したことになってるけどな・・・まぁそういうことならわかった、引き受けるよ」
「ありがとう、恩に着る」
「気にするな、俺とお前の仲だろ?」
「ははは、そうだな」
「よし、じゃあ明日店を休みにして採取してくる」
「確かに急ぎでとは言ったがいいのか?」
「ああ、問題ない。フィーユに調理を覚えてもらおうと思ってたところでな。その練習日にするさ。」
フィーユにこのことを伝えると嬉しそうな嫌そうな微妙な表情をされたが、やることが増える分給料を増やしてやると言うと瞬く間に笑顔になったので問題ないだろう。レイにも今後のことを考えてどうやって調理をしているのかを見学するように伝えた。その後は仕事の合間と自由時間を使って調理手順を書いたメモを仕上げた。
◇◇
次の日、フィーユ達にメモを渡し、一通りのお手本を見せてから店を出た俺は目的地にやって来た。
Aランク以上でないと入ることができない危険地帯、その名も火炎の森。
その名の通りこの森は常に燃え続けている。そのせいで辺り一帯が高温になっており、生身で入ったなら火傷無しでは済まされない。
生息している魔物は火炎トカゲ、フレイムビー、ファイアゴーレム等々、当然のごとく火属性の魔物が多く存在する。どいつもこの過酷な環境で生きているせいかそれなりに強いがランクで言えば平均でBほどである。なので実は場所が普通の場所であればBランク以上なら対応できる魔物がほとんどだ。
ではなぜAランク以上でないと入れないのかと言うと、森の中が常に高温になっていることによりその対策として周囲に水魔法もしくは氷魔法を展開して周囲の温度を低下させなければならないのだが、これを戦闘中でも維持し続けられるほどの高度な魔法制御能力と豊富な魔力量が必要とされるからである。それができないと身体を高温で焼かれ続けて魔物の相手どころではないのだ。
ちなみに俺はどうしてるのかと言うと、俺は水魔法も氷魔法も使えるし、その維持もできる。さらには温度調節ができるスキル”温度操作”も持っているので全く問題は無い。伊達にSランクをやってたわけではないのだ。俺は”温度操作”を発動し、火炎の森に入って行く。
今回の採取対象である火炎草だが、少し問題がある。火炎草自体はこの森には多く群生しているので見付けるのは簡単だろうと思いきや、十分な効果を持った薬を作るには火の魔力を多く蓄えた火炎草でなければいけないらしい。そうなるとあまり数は多くない。だが俺はスキル”魔力感知”を持っているので実はそれも大した問題ではない。じゃあ問題とは何なのかというと・・・早速お出ましのようだ。
スキル”探査”と”魔力感知”に火の魔力を多く蓄えた火炎草と共にある魔物の反応が引っかかった。反応があった場所に向かうとそこには火炎草の群生地帯と体に火をまとった竜・・・サラマンダーが居た。そう、問題とはこいつのことだ。
サラマンダーはSランクの魔物で基本は肉食なのだが、その体を維持するためか火の魔力を多く蓄えた火炎草を好んで食べるらしいのだ。ということは俺の求める火炎草を採取しようとし続ける限りこいつと遭遇する可能性があるということだ。それは非常にめんどくさい。
俺に取っては倒すこと自体は決して難しい事ではない、しかし竜と言うのは非常にタフで好戦的、そのうえかなりしつこいのだ。サラマンダーは飛行しない竜なのでまだマシだが、過去に翼がある種類の竜を相手にしたときは10km先まで追いかけられたことがある。あいつらでかい上に速いから多少の距離でも全然問題ないのかずっと追いかけてくるのだ。あの時ばかりは死ぬかと思った記憶がある。
というわけでできれば相手にしたくない。何か良い方法が無いか所持スキルと魔法を再確認する。すると良いスキルを発見した。これなら戦わずにすむかもしれない。
そして現在、俺は寝ているサラマンダーの目の前で鼻歌交じりで火炎草を採取中である。自分が”催眠”なんてスキルを持ってるなんて知らなかった。今度所持スキルを改めて見直す必要がありそうだ。
必要数の火炎草を採取した俺はサージが経営している医院へ向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いつも通り医院で患者を診察していると受付からカインズがやって来たという連絡があった。現在時刻はまだ午前中だ。ということは今から行ってくるという報告でもしに来たのだろうか?わざわざそんなことをしなくてもいいのに相変わらず律儀な奴だ。受付にカインズを通せと伝える。
「ようカインズ、わざわざ出発の報告か?」
「いや、火炎草の採取が終わったから持ってきたんだが」
「は?いやいやまだ昼前だぞ?火炎の森までは往復で少なくとも半日はかかるはずだろ?」
「おいおい前にも言っただろ?”転移”魔法が使えるってさ」
「え?・・・あー・・・そういえばそんなこと言ってたな、あれ本気だったのかよ・・・」
いくら無茶苦茶なカインズでもそんなことはできないだろうと思って冗談として捉えていたのだがまさか本当だったとは・・・
「そういうわけだ。ほら、ご所望の火炎草。魔力量もできるだけ多い奴を取ってきたから問題ないはずだぜ」
「そこは信頼してるさ。ただ時折無茶苦茶過ぎて信じられないだけだ」
渡された袋の中身を確認すると確かに火炎草が入っていた。これで患者を治療することができる。
「確かに火炎草だ。急な頼みだったのにすぐに対応してくれて助かった。ありがとう」
「いいってことよ」
「すぐに報酬を持ってくるからここで待っててくれ」
「いや、今すぐじゃなくていい。お前も早く治療したいだろ?俺も店に戻って調理を教えたいからさ、また今度店に来た時にでも渡してくれりゃいい」
「じゃあお言葉に甘えさせてもらうよ、患者の容体が安定したら店に寄らせてもらう」
「ああ、待ってるよ」
カインズを送り出した後、私はすぐに薬の作成に取り掛かった。火炎草の品質がよかったのか患者の容体が安定するのは薬を摂取してからあまり時間はかからなかった。
0
あなたにおすすめの小説
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
義妹がピンク色の髪をしています
ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる