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第2章英雄編
第22話:帰還
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翌朝、朝食を済ませてから城の前に出て、長期間会えなくなるので挨拶をしていた。とは言っても親父さんとの約束でたまに帰ってくるのだが。
「ルチア、ソウタに迷惑かけるんじゃねぇぞ。」
「そんなことわかってるよお父さん。」
「お嬢様?」
「はひっ、ご承知でございますわお父様!」
「よろしい。旅に危険は付き物でございます、十分に気を付けてくださいませ。」
「あ、ありがとうございます、ケイト先生。」
ルチアちゃんはケイト先生に厳しく教育されたようだ。まるでどこかのお嬢様のような言葉遣いである。いやまぁお嬢様なんだけど。
「ソウタ、娘をよろしく頼む。」
「はい、任せてください。怪我一つさせません。」
そう言うと親父さんは満足そうにうなずいた。後でルチアちゃん用に何か装備を作ろう、それもとびっきりの奴を。・・・決して自分の命が惜しいからじゃないぞ。本当だぞ。
親父さんやケイト先生、他ドワーフのみんなに見送られ街を後にした。いろいろあったけどなんだかんだで楽しかったな。
「たまに顔を見せるように言われたけど、次はいつにしようか?」
「お兄ちゃん、今から考えなくてもいいんだよ。せっかくまた旅に出られるのに。」
俺の命がかか・・・ルチアちゃんが旅に出るための条件だから守らないといけないとは言え、うかつなこと言っちゃったかな。何か別の話題を・・・そうだ、あれを言っとかないといけない。
「そういえば、ユニと話をしたんだよ。」
「・・・?」
やばい、たぶん頭がおかしいと思われてる。
「ごめん、説明不足過ぎた。ユニが俺の言葉が分かってるっぽい動きをしてたからさ、試しに”創造”で動物の言葉がわかるようになる魔法を作ったんだよ。そしたらちゃんと話ができたんだ。」
ちなみに他の動物でも試しに話をしてみたけど、カタコト外国人みたいな感じでしかもこちらの言葉が分かってないみたいだった。
「何だそういうことね、びっくりしちゃった。それってあたしも動物の言葉が分かるようにしたりできるの?」
「たぶんできるよ。」
ルチアちゃんに魔法をかけてあげる。
「ユニ!あたしのことわかる?」
「もちろんだとも、ルチア譲。」
「ほんとに聞こえた!」
無事に聞えたようだ。
「あたしユニの話が聞きたいな、何か聞かせてよ。馬特有の面白い話とかあるんじゃないの?」
ルチアちゃん、それは無茶じゃないかな。
「ふむ、では主殿達と会う前に居た、吾輩の生まれた厩舎での話でもしようか。まぁずっとそこに居たのだからその話しかないわけだが。」
あれ?意外にノリノリ?
「吾輩が生まれた厩舎では吾輩のような馬は他に居なかった。」
ユニみたいのが何頭も居たらこっちは困るんだが。
「いつも、やれ足が速いだの草が食いたいだの交尾がしたいだの本当につまらぬ馬ばかりだったよ。」
「へぇ~。」
ルチアちゃんは感心したように聞いているが、それが普通なんじゃないかと思う俺である。
「だが、吾輩はそこらの馬とは違った。いつか仕えるであろう主のために自分を律し、鍛え続けたのだ。」
「うんうん。」
なんだこの馬。
「そこでついに辿り着いたのだ、魔石のうまさに。」
「待て待て待て、過程が省略され過ぎだ!」
「そうか?」
「そうだ!なんで唐突に魔石が出てきてしかもそれを食べるんだよ。」
「なんでと言われれば、それはもちろん目の前に転がってきたからだ。」
身も蓋も無いなおい。しかし今の話で分かったことはユニは昔から変わった馬だったってことだ。それが魔石を食べることにより加速した・・・と。
「そうだ主殿、魔石を一つ頂けぬか?一度食べて以来草ばかりで飽きてしまったのだ。」
「別にいいけど、魔石を食べることで体に悪い影響があるわけじゃないんだよな?」
「そのはずだ。魔石を食べてからは食べる前よりも頭が冴えたり筋力等が上昇した実感はあれど、違和感を感じたことは一度もない。」
本人がそういうならいいか。ユニを鑑定した時も突然変異ってだけで何か悪い影響があるとは読み取れなかったし。”創造”で魔石を作り出しユニに食べさせてあげた。
「お?おお!あのとき食べた魔石よりも何倍もうまい!さすがは主殿だ!」
「そりゃどうも。」
その後もユニとルチアちゃんの会話は続き、そうこうしている間にロットの街に着いた。
「2~3日しか離れてないのにすごい久しぶりな感じがする。」
「あたしもやっと帰ってきた~って感じ。」
それは少しおかしい気がするがまぁ良しとしよう。
とりあえず店に戻って荷物を整理し、その後は商人ギルドに顔を出すことにした。
商人ギルドを訪れるといろいろお世話になったエリスさんにテンション高めで迎えられた。
「お久しぶりですソウタさん!いらっしゃるのを今か今かと待ち侘びていたんですよ?」
「そ、それはどうもありがとうございます?」
「ここじゃ目立ちすぎますので奥の個室へ行きましょう。」
「そうですね、お願いします。」
ギルドに来るまででも周りから視線を感じるなぁとは思っていたがギルド内はその比ではなかった。みんな俺とルチアちゃん・・・いや俺の方を見てひそひそと何かを話している。確かに魔物のボスを倒したことで噂になっているとは聞いていたがまさかこれほどとは。
「いや~初めてここに来た時から話題には事欠きませんでしたが、ここまでとは。」
「ははは・・・」
「まさか勇者と同じように異世界からやってきてしかも同じくらい強いなんて!しかもつい先日に盗賊団マクレダルを壊滅させたんですよね?なんで最初から言ってくださらなかったんですか?」
「いや~最初はいろいろ混乱してまして・・・」
言ったって頭がおかしい奴と思われるだけだろうからな。今となっては誰にも覆せない事実が証明してくれているから問題ないけど。
「話が長くなってしまいましたが今日はどういったご用件ですか?」
そうそう、ただ顔を出したかったわけではない。
「売り上げの報告に来たんですよ。もう店を初めてから30日は過ぎてしまっているので。」
そう言ってまとめておいた売上表をエリスさんに渡す。
「はいはい・・・うわぁさすがですね。30日は過ぎたと言ってもずっと店を開けてたわけではないのにこんなに儲けたのですか。まぁあの盛況ぶりを体感した身としては当然と言う感じもしなくはないですが。」
その節は大変お世話になりました。
「これであればランクアップは間違いなしですよ。金額的にはCまで上がっても問題なさそうですがまだ期間が短いせいで安定しているとはみなせないですからとりあえずDに上がると思います。」
確かにただそのときだけ偶然売り上げが伸びただけの可能性もあるしな。それには納得だ。
「あ、それと他の商会から取引をしたいと申し出が多数来ていますのでまた今度詳細をご案内しますね。」
「それはここのギルドじゃなくても受けられるんですかね?ちょっと遠出をしないといけないのですが。」
「もちろん大丈夫ですよ、お金の納入も商業ギルドであればどこでも可能です。私の知り合いには話を通しておきますので存分にご利用してください。」
「ありがとうございます。」
商業ギルドでの用事を済ませた俺たちは周りの視線に晒されながら店に帰った。
今後の予定としては明日1日を使ってロットの街で準備をし、次は王都に向かうことにした。一応ステラに旅に出ると報告をするつもりだ。
「ルチア、ソウタに迷惑かけるんじゃねぇぞ。」
「そんなことわかってるよお父さん。」
「お嬢様?」
「はひっ、ご承知でございますわお父様!」
「よろしい。旅に危険は付き物でございます、十分に気を付けてくださいませ。」
「あ、ありがとうございます、ケイト先生。」
ルチアちゃんはケイト先生に厳しく教育されたようだ。まるでどこかのお嬢様のような言葉遣いである。いやまぁお嬢様なんだけど。
「ソウタ、娘をよろしく頼む。」
「はい、任せてください。怪我一つさせません。」
そう言うと親父さんは満足そうにうなずいた。後でルチアちゃん用に何か装備を作ろう、それもとびっきりの奴を。・・・決して自分の命が惜しいからじゃないぞ。本当だぞ。
親父さんやケイト先生、他ドワーフのみんなに見送られ街を後にした。いろいろあったけどなんだかんだで楽しかったな。
「たまに顔を見せるように言われたけど、次はいつにしようか?」
「お兄ちゃん、今から考えなくてもいいんだよ。せっかくまた旅に出られるのに。」
俺の命がかか・・・ルチアちゃんが旅に出るための条件だから守らないといけないとは言え、うかつなこと言っちゃったかな。何か別の話題を・・・そうだ、あれを言っとかないといけない。
「そういえば、ユニと話をしたんだよ。」
「・・・?」
やばい、たぶん頭がおかしいと思われてる。
「ごめん、説明不足過ぎた。ユニが俺の言葉が分かってるっぽい動きをしてたからさ、試しに”創造”で動物の言葉がわかるようになる魔法を作ったんだよ。そしたらちゃんと話ができたんだ。」
ちなみに他の動物でも試しに話をしてみたけど、カタコト外国人みたいな感じでしかもこちらの言葉が分かってないみたいだった。
「何だそういうことね、びっくりしちゃった。それってあたしも動物の言葉が分かるようにしたりできるの?」
「たぶんできるよ。」
ルチアちゃんに魔法をかけてあげる。
「ユニ!あたしのことわかる?」
「もちろんだとも、ルチア譲。」
「ほんとに聞こえた!」
無事に聞えたようだ。
「あたしユニの話が聞きたいな、何か聞かせてよ。馬特有の面白い話とかあるんじゃないの?」
ルチアちゃん、それは無茶じゃないかな。
「ふむ、では主殿達と会う前に居た、吾輩の生まれた厩舎での話でもしようか。まぁずっとそこに居たのだからその話しかないわけだが。」
あれ?意外にノリノリ?
「吾輩が生まれた厩舎では吾輩のような馬は他に居なかった。」
ユニみたいのが何頭も居たらこっちは困るんだが。
「いつも、やれ足が速いだの草が食いたいだの交尾がしたいだの本当につまらぬ馬ばかりだったよ。」
「へぇ~。」
ルチアちゃんは感心したように聞いているが、それが普通なんじゃないかと思う俺である。
「だが、吾輩はそこらの馬とは違った。いつか仕えるであろう主のために自分を律し、鍛え続けたのだ。」
「うんうん。」
なんだこの馬。
「そこでついに辿り着いたのだ、魔石のうまさに。」
「待て待て待て、過程が省略され過ぎだ!」
「そうか?」
「そうだ!なんで唐突に魔石が出てきてしかもそれを食べるんだよ。」
「なんでと言われれば、それはもちろん目の前に転がってきたからだ。」
身も蓋も無いなおい。しかし今の話で分かったことはユニは昔から変わった馬だったってことだ。それが魔石を食べることにより加速した・・・と。
「そうだ主殿、魔石を一つ頂けぬか?一度食べて以来草ばかりで飽きてしまったのだ。」
「別にいいけど、魔石を食べることで体に悪い影響があるわけじゃないんだよな?」
「そのはずだ。魔石を食べてからは食べる前よりも頭が冴えたり筋力等が上昇した実感はあれど、違和感を感じたことは一度もない。」
本人がそういうならいいか。ユニを鑑定した時も突然変異ってだけで何か悪い影響があるとは読み取れなかったし。”創造”で魔石を作り出しユニに食べさせてあげた。
「お?おお!あのとき食べた魔石よりも何倍もうまい!さすがは主殿だ!」
「そりゃどうも。」
その後もユニとルチアちゃんの会話は続き、そうこうしている間にロットの街に着いた。
「2~3日しか離れてないのにすごい久しぶりな感じがする。」
「あたしもやっと帰ってきた~って感じ。」
それは少しおかしい気がするがまぁ良しとしよう。
とりあえず店に戻って荷物を整理し、その後は商人ギルドに顔を出すことにした。
商人ギルドを訪れるといろいろお世話になったエリスさんにテンション高めで迎えられた。
「お久しぶりですソウタさん!いらっしゃるのを今か今かと待ち侘びていたんですよ?」
「そ、それはどうもありがとうございます?」
「ここじゃ目立ちすぎますので奥の個室へ行きましょう。」
「そうですね、お願いします。」
ギルドに来るまででも周りから視線を感じるなぁとは思っていたがギルド内はその比ではなかった。みんな俺とルチアちゃん・・・いや俺の方を見てひそひそと何かを話している。確かに魔物のボスを倒したことで噂になっているとは聞いていたがまさかこれほどとは。
「いや~初めてここに来た時から話題には事欠きませんでしたが、ここまでとは。」
「ははは・・・」
「まさか勇者と同じように異世界からやってきてしかも同じくらい強いなんて!しかもつい先日に盗賊団マクレダルを壊滅させたんですよね?なんで最初から言ってくださらなかったんですか?」
「いや~最初はいろいろ混乱してまして・・・」
言ったって頭がおかしい奴と思われるだけだろうからな。今となっては誰にも覆せない事実が証明してくれているから問題ないけど。
「話が長くなってしまいましたが今日はどういったご用件ですか?」
そうそう、ただ顔を出したかったわけではない。
「売り上げの報告に来たんですよ。もう店を初めてから30日は過ぎてしまっているので。」
そう言ってまとめておいた売上表をエリスさんに渡す。
「はいはい・・・うわぁさすがですね。30日は過ぎたと言ってもずっと店を開けてたわけではないのにこんなに儲けたのですか。まぁあの盛況ぶりを体感した身としては当然と言う感じもしなくはないですが。」
その節は大変お世話になりました。
「これであればランクアップは間違いなしですよ。金額的にはCまで上がっても問題なさそうですがまだ期間が短いせいで安定しているとはみなせないですからとりあえずDに上がると思います。」
確かにただそのときだけ偶然売り上げが伸びただけの可能性もあるしな。それには納得だ。
「あ、それと他の商会から取引をしたいと申し出が多数来ていますのでまた今度詳細をご案内しますね。」
「それはここのギルドじゃなくても受けられるんですかね?ちょっと遠出をしないといけないのですが。」
「もちろん大丈夫ですよ、お金の納入も商業ギルドであればどこでも可能です。私の知り合いには話を通しておきますので存分にご利用してください。」
「ありがとうございます。」
商業ギルドでの用事を済ませた俺たちは周りの視線に晒されながら店に帰った。
今後の予定としては明日1日を使ってロットの街で準備をし、次は王都に向かうことにした。一応ステラに旅に出ると報告をするつもりだ。
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