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番外編
ひとりぼっちになって気付くバカ(後)
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※side新見
どうやら怒っているらしい淳平さんに後部座席に乗せられた。でも、俺は知っている。淳平さんは怒ったって優しいこと。
「お前な、事故なく来られたからよかったけど、なんかあったら大変なことになるんだぞ? 運転するってことは簡単そうに見えるかもしんねぇけど、危険なんだ。小野さん以外運転できる奴いねぇなら、今日はどっかで仮眠してもらってから帰れ。分かったな?」
「はーい、分かりました」
「返事だけいいんだよな、お前。くそ、バーカ!」
「だって俺、淳平さんに会いたかったし。研修とか言って置いてかれて寂しかったし、初日の出見るなら一緒がよかったんすもん」
「あー……もう、くそ。怒る気が失せた」
しばらく項垂れていた淳平さんがまたこっちを向いた時には、もうその目から怒りの色は消えていて、いつもの優しい目に戻っていた。
「悪かったよ。何も言わなくて」
「うん、淳平さんが悪いすよ。俺に寂しい思いさせたから」
「俺がいないと寂しいの?」
「寂しい。めちゃくちゃ」
「なに、素直じゃね?」
ねぇ淳平さん。俺、気付いちゃったんすよ。俺だけが淳平さんのことを独り占めしたいって思ってること。
女の子と遊んだり、合コン行ったり、しないで欲しいって思ってること。そりゃちょっとは遊んでもいいけど、ホテル行ったりとかはやめてほしいし、俺んとこに帰ってきてほしいこと。
俺だけを、可愛がってほしいこと。
「俺、淳平さんが好きみたいす」
「……は?」
「女の子と遊んでもいいから、俺んとこに帰って来てくんないすか?」
淳平さんが何とも言えない顔をしている。しばらくして、片手で顔を隠して、考え込み始めた。
「ニーナぁ」
「なんすか」
「お前それ、まじで言ってる?」
「まじっすけど」
「俺けっこう重いけど、耐えれる?」
重い? 淳平さんが? 軽すぎるくらい軽いじゃねぇか。
「ニーナが女の子と会っていいのは俺と一緒の合コンだけ。男でも二人きりは誰とどこに何しに行くか俺に言わないとだめ。週に三回は二人で会いたいし、連絡もこまめにしたい」
「え、待って」
「無理?」
「無理ってか……それって付き合うって感じってこと?」
「は?」
「待って待って」
「待つのはお前だろ。お前どういうつもりで好きとか言ったんだよ」
「俺は好きだから好きだっつったんすよ。でも淳平さんが付き合うとかありえねぇから」
だって淳平さんだぞ? 特定の女の子作らねぇで取っ替え引っ替え遊びまくってるあの淳平さんが、俺と付き合う? なんで!?
「ありえねぇよ。まじでありえねぇくらいお前が可愛いし、お前を俺だけの物にできるんなら逃がさねぇ」
「ちょ、ちゃんと言ってよ。俺バカだから分かんねぇすよ」
「お前が好きだ」
真剣な表情で俺の目を真っ直ぐに見て、ストレートな言葉でそう言った淳平さん。いや待て、かっこよすぎんだろ、ふざけんな。
「……淳平さんが俺に、そんな条件付けんなら、淳平さんだってそれ、守ってくれんの?」
「当たり前だろ。お前と会う時間のが大事だから合コン行く回数も減らすし、お前も連れてくし、お前しか持って帰らねぇ」
「合コン行かねぇとは言わないとこが淳平さんらしいすよ」
「イベント企画すんのも、騒ぐのも飲むのも好きだし……でももう女の子とホテル行ったりはしてない。女の子といてもお前のことばっか浮かぶからな」
「え、嘘だぁ」
「嘘じゃねぇよ。クリスマスイヴにデートなんかしてるお前と俺は違ぇの。どうせお前、俺のこと好きかもって思ったの昨日とか一昨日とかそんなだろ」
「な、んで分かったんすか」
「お前が隠し事なんかできる訳ねぇもん」
ぐうの音も出ない。
好きだって気付いたから、会いたいって思って、会えたから、好きだって言った。もう会ってしまったら、好きな気持ちがぶわーっと出ちゃったんだ。
「なぁ、もういい?」
「え、なにが?」
「キスしていい?」
うぐっと喉が変な音を出して、恥ずかしさが爆発した。待って、まじで待って。かっこよすぎる。淳平さんのことはかっこいいってずっと思ってたけど、今日はもうかっこいいが突き抜けてる。どうしよ、やべぇ。
「ニーナ」
俺を呼ぶ声が、初めて聞くような甘さを含んで……顔が熱い。やばい。まともに淳平さんのこと見れない。
思わず下を向いて赤くなってるだろう顔を隠しす。すると、フッと鼻で笑うのが聞こえた。
「そんな可愛い反応すんな」
うわやばい、かっこいいと思った瞬間。淳平さんの手が俺の頬に触れて、軽く上を向かされたと同時にキスされてた。
チュ、と軽く触れて俺の顔を覗き込む淳平さんはどこか不安げで、俺が嫌がってないか確認してるみたいに見えて、なんかそれがめちゃくちゃ可愛く感じて、二回目は俺からキスをした。
「おいバカ。止まんねぇぞ?」
「止まんなくていいし。……もっと、いっぱぃんんっ!」
いっぱいしたいって言いかけて、口を塞がれた。なんだよもう、かっこよすぎる。主導権が相手にあるキスは初めてだけどめちゃくちゃ良くて、角度が変わる時にうっすら目を開けて見たら眉間に皺寄せて俺を見てる淳平さんと目が合って、それがまたかっこよくて。まじ待って、好き。
「じゅ、んぺいさ……」
「……ん?」
チュ、チュ、とキスされる合間に淳平さんを呼ぶとえぐいくらい優しい顔で俺を見るからもうほんとにまじでやばい。
「すき。淳平さんすき」
「あーくそ可愛い。なんなのお前、可愛すぎ」
「淳平さんはかっこよすぎ、好き。やばい」
ギュー! って痛いくらいに抱き締められて幸せなんて、なんだこりゃ。
「もう、俺だけの淳平さんじゃないとやだ」
「そういうのが、めちゃくちゃ可愛いし嬉しいって思うくらいには俺もお前が好き」
「超好きじゃん」
俺がそう言うと、鼻で笑って馬鹿にして、でも否定しないから、淳平さんは俺のことが超好きなんだろな。俺も、超好きだけど。
付き合った記念日が元日だから、忘れなくていいなって思った。
end.
どうやら怒っているらしい淳平さんに後部座席に乗せられた。でも、俺は知っている。淳平さんは怒ったって優しいこと。
「お前な、事故なく来られたからよかったけど、なんかあったら大変なことになるんだぞ? 運転するってことは簡単そうに見えるかもしんねぇけど、危険なんだ。小野さん以外運転できる奴いねぇなら、今日はどっかで仮眠してもらってから帰れ。分かったな?」
「はーい、分かりました」
「返事だけいいんだよな、お前。くそ、バーカ!」
「だって俺、淳平さんに会いたかったし。研修とか言って置いてかれて寂しかったし、初日の出見るなら一緒がよかったんすもん」
「あー……もう、くそ。怒る気が失せた」
しばらく項垂れていた淳平さんがまたこっちを向いた時には、もうその目から怒りの色は消えていて、いつもの優しい目に戻っていた。
「悪かったよ。何も言わなくて」
「うん、淳平さんが悪いすよ。俺に寂しい思いさせたから」
「俺がいないと寂しいの?」
「寂しい。めちゃくちゃ」
「なに、素直じゃね?」
ねぇ淳平さん。俺、気付いちゃったんすよ。俺だけが淳平さんのことを独り占めしたいって思ってること。
女の子と遊んだり、合コン行ったり、しないで欲しいって思ってること。そりゃちょっとは遊んでもいいけど、ホテル行ったりとかはやめてほしいし、俺んとこに帰ってきてほしいこと。
俺だけを、可愛がってほしいこと。
「俺、淳平さんが好きみたいす」
「……は?」
「女の子と遊んでもいいから、俺んとこに帰って来てくんないすか?」
淳平さんが何とも言えない顔をしている。しばらくして、片手で顔を隠して、考え込み始めた。
「ニーナぁ」
「なんすか」
「お前それ、まじで言ってる?」
「まじっすけど」
「俺けっこう重いけど、耐えれる?」
重い? 淳平さんが? 軽すぎるくらい軽いじゃねぇか。
「ニーナが女の子と会っていいのは俺と一緒の合コンだけ。男でも二人きりは誰とどこに何しに行くか俺に言わないとだめ。週に三回は二人で会いたいし、連絡もこまめにしたい」
「え、待って」
「無理?」
「無理ってか……それって付き合うって感じってこと?」
「は?」
「待って待って」
「待つのはお前だろ。お前どういうつもりで好きとか言ったんだよ」
「俺は好きだから好きだっつったんすよ。でも淳平さんが付き合うとかありえねぇから」
だって淳平さんだぞ? 特定の女の子作らねぇで取っ替え引っ替え遊びまくってるあの淳平さんが、俺と付き合う? なんで!?
「ありえねぇよ。まじでありえねぇくらいお前が可愛いし、お前を俺だけの物にできるんなら逃がさねぇ」
「ちょ、ちゃんと言ってよ。俺バカだから分かんねぇすよ」
「お前が好きだ」
真剣な表情で俺の目を真っ直ぐに見て、ストレートな言葉でそう言った淳平さん。いや待て、かっこよすぎんだろ、ふざけんな。
「……淳平さんが俺に、そんな条件付けんなら、淳平さんだってそれ、守ってくれんの?」
「当たり前だろ。お前と会う時間のが大事だから合コン行く回数も減らすし、お前も連れてくし、お前しか持って帰らねぇ」
「合コン行かねぇとは言わないとこが淳平さんらしいすよ」
「イベント企画すんのも、騒ぐのも飲むのも好きだし……でももう女の子とホテル行ったりはしてない。女の子といてもお前のことばっか浮かぶからな」
「え、嘘だぁ」
「嘘じゃねぇよ。クリスマスイヴにデートなんかしてるお前と俺は違ぇの。どうせお前、俺のこと好きかもって思ったの昨日とか一昨日とかそんなだろ」
「な、んで分かったんすか」
「お前が隠し事なんかできる訳ねぇもん」
ぐうの音も出ない。
好きだって気付いたから、会いたいって思って、会えたから、好きだって言った。もう会ってしまったら、好きな気持ちがぶわーっと出ちゃったんだ。
「なぁ、もういい?」
「え、なにが?」
「キスしていい?」
うぐっと喉が変な音を出して、恥ずかしさが爆発した。待って、まじで待って。かっこよすぎる。淳平さんのことはかっこいいってずっと思ってたけど、今日はもうかっこいいが突き抜けてる。どうしよ、やべぇ。
「ニーナ」
俺を呼ぶ声が、初めて聞くような甘さを含んで……顔が熱い。やばい。まともに淳平さんのこと見れない。
思わず下を向いて赤くなってるだろう顔を隠しす。すると、フッと鼻で笑うのが聞こえた。
「そんな可愛い反応すんな」
うわやばい、かっこいいと思った瞬間。淳平さんの手が俺の頬に触れて、軽く上を向かされたと同時にキスされてた。
チュ、と軽く触れて俺の顔を覗き込む淳平さんはどこか不安げで、俺が嫌がってないか確認してるみたいに見えて、なんかそれがめちゃくちゃ可愛く感じて、二回目は俺からキスをした。
「おいバカ。止まんねぇぞ?」
「止まんなくていいし。……もっと、いっぱぃんんっ!」
いっぱいしたいって言いかけて、口を塞がれた。なんだよもう、かっこよすぎる。主導権が相手にあるキスは初めてだけどめちゃくちゃ良くて、角度が変わる時にうっすら目を開けて見たら眉間に皺寄せて俺を見てる淳平さんと目が合って、それがまたかっこよくて。まじ待って、好き。
「じゅ、んぺいさ……」
「……ん?」
チュ、チュ、とキスされる合間に淳平さんを呼ぶとえぐいくらい優しい顔で俺を見るからもうほんとにまじでやばい。
「すき。淳平さんすき」
「あーくそ可愛い。なんなのお前、可愛すぎ」
「淳平さんはかっこよすぎ、好き。やばい」
ギュー! って痛いくらいに抱き締められて幸せなんて、なんだこりゃ。
「もう、俺だけの淳平さんじゃないとやだ」
「そういうのが、めちゃくちゃ可愛いし嬉しいって思うくらいには俺もお前が好き」
「超好きじゃん」
俺がそう言うと、鼻で笑って馬鹿にして、でも否定しないから、淳平さんは俺のことが超好きなんだろな。俺も、超好きだけど。
付き合った記念日が元日だから、忘れなくていいなって思った。
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