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御使い様が誑しに進化しました
【御使い様は学びたい46】
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「何でこんな豪華な獣車なんですか!?」
宿の前に乗りつけられた獣車を見て深海がフィルドに説明を求める。
今までの旅ではランクは下から数えた方が良い程度の獣車で旅をしていた。
だが今日来た獣車はどうみても乗り合いではなく貸し切りだ。
しかもお貴族様が乗るクラスである。
野営しなくても中で眠る事も出来るだろう。
「だってフカミちゃん、そろそろアレ来るでしょう?」
「あ、そう言えばそうです、が………」
「フカミちゃん月の物来ると体調悪くなるじゃない。だからゆっくりできる獣車で旅したかったんだよ。金額の上乗せは俺の財布から出てるから国税を無駄にしている訳じゃ無きから遠慮しないで」
「いやいやいやいや、この獣車かなりお高いですよね!?遠慮しちゃいますよ普通!」
「お願い!俺の我儘!フカミちゃんの体調が悪い間はこの獣車使わせて!!」
パン、と手を叩いてお願いされてしまった。
確かに国税を使ってないなら深海的には文句はない。
だがらといって、フィルドに大金を払わせるのは忍びない。
どうするべきか深海は悩んだ。
「私もそろそろ疲れてきたし、この獣車ならたすかるな~」
救いの手は業の深い巫女事ルナトーから出された。
確かにルナトーも女の子だ。
安い獣車の旅は堪えるだろう。
女の子に甘い深海としては、ルナトーがそう言うなら反対は出来ない。
女の子は慮ってなんぼなのである。
「じゃぁ、甘えさせて頂きますねフィルド様」
「うん、幾らでも甘えて良いんだからねフカミちゃん」
「もう何時も十分に甘えてますよ」
クスッ、と深海が小さな笑みを漏らす。
そんな笑い方も出来るんだ、とフィルドの胸がポカポカする。
笑顔1つで深海はフィルドを幸せにする。
このままでは幸せで胸がパンクしそうだ。
だがフィルドの胸はまだまだ許容量があるらしい。
幾らでも甘えて欲しいと思う。
好きな女の子が甘えてくれるなんてご褒美でしかない。
商売女の装飾品を強請るのに比べたら月とスッポンだ。
いや、スッポンは深海が高級食材で栄養価満点で美味しいと言っていたのでスッポンに失礼である。
月と×××(好きな言葉を入れて下さい)の違いである。
「何時も美味しい物食べさせて貰ってるからそのお礼も兼ねてね」
「じゃぁ、これからも腕を奮ってお料理作りますね」
「うん、楽しみにしてるね」
「俺、フィルド様が美味しい、て食べてる姿見るの好きですから。どちらかと言ったら俺もご褒美貰ってることになるんですけど、これって誰が1番得なのですかね?」
「おこぼれ貰える上に目の保養できる私が1番幸せかな~♡」
「それは、旅についてきた貰えた価値があって良かったです」
ルナトーが居ると終わりのない無意識の惚気合いが良いところで切れるので助かる。7
この2人、放っておくとずっとイチャイチャしているのだ。
しかも無意識。
そしてこの2人はまだ付き合ってない。
”早く告白して付き合ってしまえ!”と思っているのはルナトーだけでは無いだろう。
だが深海は16歳。
大陸では18歳からが成人だ。
おいそれと成人男性のフィルドが深海と恋人になる事は出来ない。
女の子は親の承諾があれば16歳から結婚は出来るのだが。
この場合、保護者はカグウかラキザか鳴海か、誰になるのだろうか?
取り合えずカグウは認めてくれそうだが、後者2人は認めてくれないだろう。
結婚してしまえば好きなだけイチャつけるのだが、暫くはお預けになりそうだ。
フィルドの深海の誘惑からの幸せと我慢のシャトルランはまだまだ続くことになりそうである。
宿の前に乗りつけられた獣車を見て深海がフィルドに説明を求める。
今までの旅ではランクは下から数えた方が良い程度の獣車で旅をしていた。
だが今日来た獣車はどうみても乗り合いではなく貸し切りだ。
しかもお貴族様が乗るクラスである。
野営しなくても中で眠る事も出来るだろう。
「だってフカミちゃん、そろそろアレ来るでしょう?」
「あ、そう言えばそうです、が………」
「フカミちゃん月の物来ると体調悪くなるじゃない。だからゆっくりできる獣車で旅したかったんだよ。金額の上乗せは俺の財布から出てるから国税を無駄にしている訳じゃ無きから遠慮しないで」
「いやいやいやいや、この獣車かなりお高いですよね!?遠慮しちゃいますよ普通!」
「お願い!俺の我儘!フカミちゃんの体調が悪い間はこの獣車使わせて!!」
パン、と手を叩いてお願いされてしまった。
確かに国税を使ってないなら深海的には文句はない。
だがらといって、フィルドに大金を払わせるのは忍びない。
どうするべきか深海は悩んだ。
「私もそろそろ疲れてきたし、この獣車ならたすかるな~」
救いの手は業の深い巫女事ルナトーから出された。
確かにルナトーも女の子だ。
安い獣車の旅は堪えるだろう。
女の子に甘い深海としては、ルナトーがそう言うなら反対は出来ない。
女の子は慮ってなんぼなのである。
「じゃぁ、甘えさせて頂きますねフィルド様」
「うん、幾らでも甘えて良いんだからねフカミちゃん」
「もう何時も十分に甘えてますよ」
クスッ、と深海が小さな笑みを漏らす。
そんな笑い方も出来るんだ、とフィルドの胸がポカポカする。
笑顔1つで深海はフィルドを幸せにする。
このままでは幸せで胸がパンクしそうだ。
だがフィルドの胸はまだまだ許容量があるらしい。
幾らでも甘えて欲しいと思う。
好きな女の子が甘えてくれるなんてご褒美でしかない。
商売女の装飾品を強請るのに比べたら月とスッポンだ。
いや、スッポンは深海が高級食材で栄養価満点で美味しいと言っていたのでスッポンに失礼である。
月と×××(好きな言葉を入れて下さい)の違いである。
「何時も美味しい物食べさせて貰ってるからそのお礼も兼ねてね」
「じゃぁ、これからも腕を奮ってお料理作りますね」
「うん、楽しみにしてるね」
「俺、フィルド様が美味しい、て食べてる姿見るの好きですから。どちらかと言ったら俺もご褒美貰ってることになるんですけど、これって誰が1番得なのですかね?」
「おこぼれ貰える上に目の保養できる私が1番幸せかな~♡」
「それは、旅についてきた貰えた価値があって良かったです」
ルナトーが居ると終わりのない無意識の惚気合いが良いところで切れるので助かる。7
この2人、放っておくとずっとイチャイチャしているのだ。
しかも無意識。
そしてこの2人はまだ付き合ってない。
”早く告白して付き合ってしまえ!”と思っているのはルナトーだけでは無いだろう。
だが深海は16歳。
大陸では18歳からが成人だ。
おいそれと成人男性のフィルドが深海と恋人になる事は出来ない。
女の子は親の承諾があれば16歳から結婚は出来るのだが。
この場合、保護者はカグウかラキザか鳴海か、誰になるのだろうか?
取り合えずカグウは認めてくれそうだが、後者2人は認めてくれないだろう。
結婚してしまえば好きなだけイチャつけるのだが、暫くはお預けになりそうだ。
フィルドの深海の誘惑からの幸せと我慢のシャトルランはまだまだ続くことになりそうである。
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