巻き込まれ転移者の異世界ライフ。○○人の女を囲って幸せに生きる ~ざまぁで終わらせるわけないだろ~

みかん畑

文字の大きさ
1 / 69

1 手違い召喚

しおりを挟む
 目が覚めるとそこはロードオブザリングに出てきそうな城の中だった。

「召喚の儀は成りました。勇者よ、どうかあなたの力をこの国の為に役立ててください」

 玉座に金髪碧眼の美しい少女が腰かけている。まだ17才くらいで、若すぎると思う。
 しかし、彼女の声には女王としての威厳があった。

「「は?」」

 俺ともう一人の少年の声が重なる。
 くたびれたスーツを着た俺とは違い、そいつは真新しい制服に袖を通していた。近所の公立高校の制服だったと記憶してる。年は十代の半ば。スポーツバッグを持っていて、運動神経も悪くなさそうだ。ひがみじゃないけどハンサムだと思う。

 召喚した王女様も、少年には優しい笑顔を向けている。俺のことは見慣れない昆虫でも見つけたような目で見てきたが、気にしたら負けだと思っている。

「おかしいですね。私が召喚した勇者は一人のはずですが……」
「何かの手違いでしょうな」

 俺は瞬間的に理解した。
 ここは恐らく異世界なのだろうが、わざわざ子供一人を別の世界から召喚したりはしないだろう。つまり、彼らの本命は俺だったということになる。この爽やかイケメン君は俺の異世界召喚に巻き込まれてしまったようだ。

「安心してくれ。君のことは私が保護しよう」

 頼れる大人っぽく話しかけてみたが、少年は俺のことを無視した。

「そんな……。手違いって酷くないですか。マジ無責任すぎだろ!」

 少年は不満そうな態度を隠そうともしない。まあ、彼の気持ちは十分に分かる俺だけど、ここで不満を表明するのは早すぎると思う。意に沿わない奴をどう扱うのか、彼らの人となりが全く分かってない段階なんだからな。

 幸い、女王は気にした風もなく説明を始めてくれた。

「申し訳ありません、勇者様。私が召喚したのは、間違いなくあなたです」

 そう言って女王が指したのは、俺ではなく隣にいる少年だった。
 ん? つまりどういうことだ?

「しかし、関係のない一般人まで巻き込んでしまったようです」
「え!? じゃあ、このオッサンが巻き込まれたって認識でオーケー?」
「いや、俺まだ24だし。オッサンじゃねえし……」

 俺の発言なんかなかったみたいに女王は話を続けた。

「はい。ですから、どうか気を悪くしないでください。ここから先は勇者にしか聞かせられない話になりますので、部外者のあなたは退室してください」
「そんな! 手違いって酷くないですか!? いやマジ無責任すぎだろ! 責任者呼んでこいよふざけんなっ!」

 あんまりすぎるだろ! 勝手に召喚しておいて弁明すらする気がないのかよ!
 これは切れても仕方がない! 先のことなんてもう知ったことか!

「貴様、女王に対して無礼だぞ」
「ヒッ……」

 屈強な騎士に咎められる。思わず身がすくむと、鼻で笑われた。

「女王に対する非礼、その身で贖わせてやる。おい、こいつを空いてる牢に繋いでおけ」

 騎士の命令に従って、兵士達が殺到してくる。

「ま、待ってくれ……。まさか暴力に訴える気か!? 女王様! こいつらを止めてください! 俺が死んだら文武両道な妹が復讐にくるぞ!」
「オッサン、情けなさ過ぎだろ」

 女王に助けを求めたが、ニコニコ微笑んでいるだけで全く動こうとしない。
 助けてくれる気はなさそうだった。

(こんな異世界転生ってありかよー!)
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...