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「ありがとうございます!」
店主から深々と頭を下げられる。
「私、ミオっていいます! お兄さんには感謝してもしきれないです!」
「俺はハジメだ。別に大したことはしてない。それよりも、さっきは見事だった。フォリアのことを大事に思ってるんだな」
「元々は私もフォリアも孤児だったんです。ふたりでずっと一緒に頑張ってきて、フォリアのことは妹だと思ってます」
「ミオはやさしい。お兄さんたちも優しかったです」
言葉は足りないかもしれないが、一生懸命に感謝を伝えようとしてるのが分かる。ふたりともいい娘だな。
「伯爵、また報復にくるかもしれない」
「大丈夫ですよ。お兄さんたちが追い払ってくれましたもん」
「いや、ああいう手合いはしつこいんじゃないかな? 最後まで二人のこと睨んでたし」
シロナの懸念は俺も思うところだ。
「ここまで騒ぎになると客足も鈍るだろ。当面、俺の屋敷で働いてみないか?」
「いえ、せっかくの申し出ですが、私はこの店を守りたいので! それに、お客様も来てくれるかもしれません」
獣人がいても常連になってくれる客はいる。彼らの思いに報いたいという気持ちはわかる。これ以上は野暮だな。
「また寄らせてもらう。何か困りごとがあれば遠慮なく俺を頼るといい」
「「ありがとうございます!」」
俺達は食事を取ってから店を後にした。
それにしても許せないな。
権力を傘に着て平民の娘を食い物にするとは。
「この国の貴族達は何をしてるんだ。弱者の血を啜るノミしかいないのか?」
「残念ながら、貴族の無法がまかり通るのが今の王国の実情です。ウェガ議員やリカード財務大臣のように守るべき民のために働く貴族もいますが、少数でしょう」
そうだったのか。なら、俺のするべきことは決まったな。
「この国の民が安心して暮らせるよう、貴族にも罰則を設けよう」
「そうなると旦那様に反発する勢力も出てきますよ?」
「早急な改革は諸刃の剣にもなりますね」
リンネとエメリスの懸念は分かる。
「だが、何の罪もない少女が毒牙にかかる理不尽を見過ごせないんだ」
「ええと、私も毒牙にかかってたような……」
「リンネ様、それは違いますよ。ご主人様は女性の幸せを真剣に考えています。少し強引な時もありますが、それは最終的に相手を幸せにするという覚悟があればこその強引さなんです。それに比べて、この国の貴族達は自分が気持ち良くなることしか考えていません。この違いは大きいと思いませんか?」
「ありがとうエメリス。お前は俺の理解者だな」
「私はご主人様から学んだことを伝えただけです」
寝取った上に放置するとかクズ野郎でしかないんだが、フォローしてくれるなら乗っておこう。
「……旦那様、さっきのは冗談です。私だって旦那様の良さは分かってます。だから、私も褒めてください」
「そう拗ねるな。俺の至らなかった点を許そうとしてくれている。その一点だけでも、リンネには感謝しているんだ。これからもずっと傍で支えてくれ。お前はいい女だ」
「はいっ」
甘えてきたリンネを抱き留めて舌を絡めあう。
さて……。
「罰則を強めるが、それだけじゃ貴族もつまらないだろう。言いつけを守った貴族には、国王である俺に対し、嘆願をする権利を与える。俺の魔法とスキルがあれば、大抵の望みは叶えてやれる。それをもって飴としようじゃないか」
「素晴らしい案だと思います。国王への嘆願など、普通であれば叶わないことですから」
「願いを叶えることで諸侯からの信頼も強まるでしょうね。さすがはご主人様です」
「ハジメの案、面白そうだね」
「それほどでもないさ」
非常にいい気分だ。もっと言ってくれ。
さっそくこの案を宰相達に話してみよう。
店主から深々と頭を下げられる。
「私、ミオっていいます! お兄さんには感謝してもしきれないです!」
「俺はハジメだ。別に大したことはしてない。それよりも、さっきは見事だった。フォリアのことを大事に思ってるんだな」
「元々は私もフォリアも孤児だったんです。ふたりでずっと一緒に頑張ってきて、フォリアのことは妹だと思ってます」
「ミオはやさしい。お兄さんたちも優しかったです」
言葉は足りないかもしれないが、一生懸命に感謝を伝えようとしてるのが分かる。ふたりともいい娘だな。
「伯爵、また報復にくるかもしれない」
「大丈夫ですよ。お兄さんたちが追い払ってくれましたもん」
「いや、ああいう手合いはしつこいんじゃないかな? 最後まで二人のこと睨んでたし」
シロナの懸念は俺も思うところだ。
「ここまで騒ぎになると客足も鈍るだろ。当面、俺の屋敷で働いてみないか?」
「いえ、せっかくの申し出ですが、私はこの店を守りたいので! それに、お客様も来てくれるかもしれません」
獣人がいても常連になってくれる客はいる。彼らの思いに報いたいという気持ちはわかる。これ以上は野暮だな。
「また寄らせてもらう。何か困りごとがあれば遠慮なく俺を頼るといい」
「「ありがとうございます!」」
俺達は食事を取ってから店を後にした。
それにしても許せないな。
権力を傘に着て平民の娘を食い物にするとは。
「この国の貴族達は何をしてるんだ。弱者の血を啜るノミしかいないのか?」
「残念ながら、貴族の無法がまかり通るのが今の王国の実情です。ウェガ議員やリカード財務大臣のように守るべき民のために働く貴族もいますが、少数でしょう」
そうだったのか。なら、俺のするべきことは決まったな。
「この国の民が安心して暮らせるよう、貴族にも罰則を設けよう」
「そうなると旦那様に反発する勢力も出てきますよ?」
「早急な改革は諸刃の剣にもなりますね」
リンネとエメリスの懸念は分かる。
「だが、何の罪もない少女が毒牙にかかる理不尽を見過ごせないんだ」
「ええと、私も毒牙にかかってたような……」
「リンネ様、それは違いますよ。ご主人様は女性の幸せを真剣に考えています。少し強引な時もありますが、それは最終的に相手を幸せにするという覚悟があればこその強引さなんです。それに比べて、この国の貴族達は自分が気持ち良くなることしか考えていません。この違いは大きいと思いませんか?」
「ありがとうエメリス。お前は俺の理解者だな」
「私はご主人様から学んだことを伝えただけです」
寝取った上に放置するとかクズ野郎でしかないんだが、フォローしてくれるなら乗っておこう。
「……旦那様、さっきのは冗談です。私だって旦那様の良さは分かってます。だから、私も褒めてください」
「そう拗ねるな。俺の至らなかった点を許そうとしてくれている。その一点だけでも、リンネには感謝しているんだ。これからもずっと傍で支えてくれ。お前はいい女だ」
「はいっ」
甘えてきたリンネを抱き留めて舌を絡めあう。
さて……。
「罰則を強めるが、それだけじゃ貴族もつまらないだろう。言いつけを守った貴族には、国王である俺に対し、嘆願をする権利を与える。俺の魔法とスキルがあれば、大抵の望みは叶えてやれる。それをもって飴としようじゃないか」
「素晴らしい案だと思います。国王への嘆願など、普通であれば叶わないことですから」
「願いを叶えることで諸侯からの信頼も強まるでしょうね。さすがはご主人様です」
「ハジメの案、面白そうだね」
「それほどでもないさ」
非常にいい気分だ。もっと言ってくれ。
さっそくこの案を宰相達に話してみよう。
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