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母上はコレットを潰すつもりで招きましたがあまりの可愛さに計画を修正するようです※お兄様視点
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突然だが、俺の弟は世界で一番可愛いと思う。
生意気なことを言ってからかってきたり、挑発して楽しんだりする性格の悪い奴だけど、それを補って有り余る破壊力があるんだ。というか、普段の生意気な態度と甘えてきた時のギャップがありすぎて、もう俺は限界になってしまっている。
今日は弟と一緒に母上のお茶会に呼ばれた。
女体化以降、母とは疎遠になっていたが、彼女は彼女でこの世の春を謳歌しているようだったので構わないと思っていた。
きっと母上は今が人生で絶頂なのだろう。
何かと寵愛を受けていた皇后様と違い、母上は日陰の人だった。
今でこそ陛下と一緒にいることも増えてきた母上だが、それでも冷遇されていた時の傷は癒えないのだろう。それを晴らすが如く、今は取り巻きを集めて大々的に俺を売り込んでる最中だ。
しかし、真実の愛に目覚めた俺からすると、下らないと思う。
今、もし目の前にいる可愛い、お人形のようにドレスを着こなす可愛い俺の弟、手が少し袖で隠れてしまってるところとか、隣にいる俺を見てニコッと微笑んでくれるところまで可愛い、ちょっと控えめな胸も堪らず可愛い俺の、最高にパーフェクトな弟と、玉座、どちらかしか選べないなら、俺は迷わず弟の手を握るだろう。
だって、俺の弟はこの世界で一番可愛いんだ。正直、女体化する前から俺が即位したら犯してやろうと思ってたくらい可愛かった。ネコみたいな移り気な表情と、中性的でエロい身体つきが最高な弟だった。膨らみのない胸を弄りながら嬌声を上げさせる妄想をして何度達したか分からない。というか、俺が玉座に妄執していたのは弟を抱きたかったからじゃないか? ってくらい、俺が心底欲してやまなかった、もう意識しすぎて無視するしかないくらい可愛い弟が、俺の隣でニコニコしてくれる。これ以上に望むことなんてあるか? いやない。ないんだよ。自覚した今だからこそ分かる。俺は真実の愛に目覚めたのだと。
そして、俺は真実の愛に目覚めていない母上を憐れに思う。
こんなに可愛い弟を目の敵にするなんて、一度真剣に眼科でも行った方がいいんじゃないか? だってこの弟だぞ? 「あ」って言っただけでも可愛いのに、「お兄様」って言ってくれる最高に可愛い弟だぞ? あああああぁ今すぐコレットを抱きたい! もうこんなお茶会とかどうだっていいんだよ! お茶で濡らしてすぐに抱きたい! と思いつつ、俺は自慢のポーカーフェイスで母上のお茶会に可愛い(俺の)コレットを伴って参じた。
「よく来たわね、レイン。それにコレットさん」
「ご無沙汰しております、母上」
「ご無沙汰です、お母様」
一瞬、母上の動きが停止した。
「コレットさん、今なんと?」
「あ、申し訳ありません。メイリアート様とお呼びするべきでしょうか。つい、お兄様に釣られてしまいました」
申し訳なさそうにするコレット。……このアマ、いちいち細かいところにケチをつけてるなよ! コレットが悲しんでるだろ! 俺は心配になってテーブルの下でコレットの手を握った。大丈夫だからな? お兄ちゃんが傍にいるからな? しっかり握り返してくれるコレットが可愛いすぎる。か、可愛い。
何かを考えるように目を瞑っていた母上だが、しばらくしてから「お母様で構いません」と認めた。
認めるならさっさと認めろよ。コレットが不安になるだろ。何もったいぶってんだよ。あそこの右角を曲がったらケーキ屋ですか? はいそうですよくらいのテンポでさっさと答えろよ。ちなみにコレットはチョコケーキが好きなんだよ。可愛すぎだろ。
「レイン、母を睨むのは良しなさい。私は何もコレットを虐める為にここへ呼んだわけではありません。その、コレットはなかなか可愛らしいところがあるようですからね。もう一度、お母様と呼んでみてくれるかしら?」
「え? はい。お母様、お母様……。なんだか久しぶりに母を思い出して懐かしいです。これからは、メイリアート様のことも母と思い慕うようにいたします。よろしくお願いします、お母様っ」
元気いっぱいなコレットに母上が眩暈を感じていたがが、グッと堪えた。
「ほほ、悪くないわね。私、息子が一人しかいないから、娘に母と呼ばれるのは新鮮だわ」
「その、お母様、もし良ければ、私のこともレインお兄様と同じように呼び捨てにしていただけないでしょうか。不躾なお願いだとは思いますが、私、お母様の本当の娘になれるよう努力するので……やっぱり駄目でしょうか」
不安そうにコレットが尋ねる。
母上は堪らず立ち上がると、コレットにツカツカ近づいていき、俺が止めるのも聞かずにギューッと力いっぱい抱きしめてしまった!
「ああ、幸せ。息子の将来が約束されてこんなに可愛い娘までできるなんて、もう、最高、最高! 私の人生バラ色だわ! ええ、良いでしょう! このメイリアート、一度喉から発した言葉に二言はありません! コレットはこの私が保護いたしましょう!」
母上の目が可愛いコレットに吸い寄せられている。
コレットは「お母様のドレスが皺になります!」と慌てていたが、「あなたのと一緒に新しいのを買うわ。今度買いに行きましょう?」と聞く耳を持たない。
うん。母上もようやく真実の愛に目覚めたようだな。彼女に向ける熱視線を見れば分かる。
それはそうと、母上の言葉に引っかかりを覚えた。
「母上、いったい何から保護しようと言うのでしょう? この可愛い弟に仇為す者あれば、この俺が許しませんが」
「私達の派閥の急進派が暴走してるのですよ。コレットを政略結婚の道具にしようと」
「……あ?」
俺のポーカーフェイスが崩れた。
生意気なことを言ってからかってきたり、挑発して楽しんだりする性格の悪い奴だけど、それを補って有り余る破壊力があるんだ。というか、普段の生意気な態度と甘えてきた時のギャップがありすぎて、もう俺は限界になってしまっている。
今日は弟と一緒に母上のお茶会に呼ばれた。
女体化以降、母とは疎遠になっていたが、彼女は彼女でこの世の春を謳歌しているようだったので構わないと思っていた。
きっと母上は今が人生で絶頂なのだろう。
何かと寵愛を受けていた皇后様と違い、母上は日陰の人だった。
今でこそ陛下と一緒にいることも増えてきた母上だが、それでも冷遇されていた時の傷は癒えないのだろう。それを晴らすが如く、今は取り巻きを集めて大々的に俺を売り込んでる最中だ。
しかし、真実の愛に目覚めた俺からすると、下らないと思う。
今、もし目の前にいる可愛い、お人形のようにドレスを着こなす可愛い俺の弟、手が少し袖で隠れてしまってるところとか、隣にいる俺を見てニコッと微笑んでくれるところまで可愛い、ちょっと控えめな胸も堪らず可愛い俺の、最高にパーフェクトな弟と、玉座、どちらかしか選べないなら、俺は迷わず弟の手を握るだろう。
だって、俺の弟はこの世界で一番可愛いんだ。正直、女体化する前から俺が即位したら犯してやろうと思ってたくらい可愛かった。ネコみたいな移り気な表情と、中性的でエロい身体つきが最高な弟だった。膨らみのない胸を弄りながら嬌声を上げさせる妄想をして何度達したか分からない。というか、俺が玉座に妄執していたのは弟を抱きたかったからじゃないか? ってくらい、俺が心底欲してやまなかった、もう意識しすぎて無視するしかないくらい可愛い弟が、俺の隣でニコニコしてくれる。これ以上に望むことなんてあるか? いやない。ないんだよ。自覚した今だからこそ分かる。俺は真実の愛に目覚めたのだと。
そして、俺は真実の愛に目覚めていない母上を憐れに思う。
こんなに可愛い弟を目の敵にするなんて、一度真剣に眼科でも行った方がいいんじゃないか? だってこの弟だぞ? 「あ」って言っただけでも可愛いのに、「お兄様」って言ってくれる最高に可愛い弟だぞ? あああああぁ今すぐコレットを抱きたい! もうこんなお茶会とかどうだっていいんだよ! お茶で濡らしてすぐに抱きたい! と思いつつ、俺は自慢のポーカーフェイスで母上のお茶会に可愛い(俺の)コレットを伴って参じた。
「よく来たわね、レイン。それにコレットさん」
「ご無沙汰しております、母上」
「ご無沙汰です、お母様」
一瞬、母上の動きが停止した。
「コレットさん、今なんと?」
「あ、申し訳ありません。メイリアート様とお呼びするべきでしょうか。つい、お兄様に釣られてしまいました」
申し訳なさそうにするコレット。……このアマ、いちいち細かいところにケチをつけてるなよ! コレットが悲しんでるだろ! 俺は心配になってテーブルの下でコレットの手を握った。大丈夫だからな? お兄ちゃんが傍にいるからな? しっかり握り返してくれるコレットが可愛いすぎる。か、可愛い。
何かを考えるように目を瞑っていた母上だが、しばらくしてから「お母様で構いません」と認めた。
認めるならさっさと認めろよ。コレットが不安になるだろ。何もったいぶってんだよ。あそこの右角を曲がったらケーキ屋ですか? はいそうですよくらいのテンポでさっさと答えろよ。ちなみにコレットはチョコケーキが好きなんだよ。可愛すぎだろ。
「レイン、母を睨むのは良しなさい。私は何もコレットを虐める為にここへ呼んだわけではありません。その、コレットはなかなか可愛らしいところがあるようですからね。もう一度、お母様と呼んでみてくれるかしら?」
「え? はい。お母様、お母様……。なんだか久しぶりに母を思い出して懐かしいです。これからは、メイリアート様のことも母と思い慕うようにいたします。よろしくお願いします、お母様っ」
元気いっぱいなコレットに母上が眩暈を感じていたがが、グッと堪えた。
「ほほ、悪くないわね。私、息子が一人しかいないから、娘に母と呼ばれるのは新鮮だわ」
「その、お母様、もし良ければ、私のこともレインお兄様と同じように呼び捨てにしていただけないでしょうか。不躾なお願いだとは思いますが、私、お母様の本当の娘になれるよう努力するので……やっぱり駄目でしょうか」
不安そうにコレットが尋ねる。
母上は堪らず立ち上がると、コレットにツカツカ近づいていき、俺が止めるのも聞かずにギューッと力いっぱい抱きしめてしまった!
「ああ、幸せ。息子の将来が約束されてこんなに可愛い娘までできるなんて、もう、最高、最高! 私の人生バラ色だわ! ええ、良いでしょう! このメイリアート、一度喉から発した言葉に二言はありません! コレットはこの私が保護いたしましょう!」
母上の目が可愛いコレットに吸い寄せられている。
コレットは「お母様のドレスが皺になります!」と慌てていたが、「あなたのと一緒に新しいのを買うわ。今度買いに行きましょう?」と聞く耳を持たない。
うん。母上もようやく真実の愛に目覚めたようだな。彼女に向ける熱視線を見れば分かる。
それはそうと、母上の言葉に引っかかりを覚えた。
「母上、いったい何から保護しようと言うのでしょう? この可愛い弟に仇為す者あれば、この俺が許しませんが」
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「……あ?」
俺のポーカーフェイスが崩れた。
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