風花雪月

木苺

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ヒント一つ目

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「じゃあ一つ目のヒントと行こうか。私は風花雪月。ヒントは、〝名は体を表す〟さぁ謎解きの、始まりだ。」
「風花雪月」は腕を広げる。
上等だ…やってやろうじゃねぇか…

家の俺の部屋で、「風花雪月」のことについて考える。
いわばこれは証拠を手に入れるための、あいつのことを探る謎解き。
「名は体を表す」か…やばいな…全然わかんねぇ…あいつの名前は風花雪月ッ…だめだ自己中としか思い浮かばねぇッ!!
と、そんな俺のところに。
「どうしたんだ青斗、元気ねぇな。」
青色の髪がおそろいの、俺より背が低い青江兄さんが部屋に入ってきた。…兄さんなら何かわかるかも。
「なぁ青江兄さん…風花雪月って、どういう意味か知ってるか?」
青江兄さんは少し考えてから口を開く。
「風花雪月…あぁ~なんか四番が言ってたあれ?あれなら…自然界の美しい景色とかじゃなかったか?」
やっぱりか…ん~
「あ、あと、きれいな言葉だけを並べて中身がないって意味も…おい、聞いてるか?」
兄さんのそんな声は、必死に考えている俺には届かなかった。
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