乙女ゲームのモブに転生したので、幸せになろうと思います。

氏閼把施

私は孤児院から逃げ出した。君恋の舞台、メモリー学園は十五から入学できる。学園への対策を六歳の今からしよう。頭には無月からの誕生日プレゼントの彼岸花。
ん～…警戒されずにヒロインに近づくには…攻略相手になるしか、ないよね？女だと怪しまれるから、男装しよう。じゃあ今から、練習していこうか。
私は投げていたナイフを拾い、髪を切る。髪はバサッと落ちた。
これからの九年間は、男になりきって男装の練習をする。

私は少しずつ歩いて行った。ここは街はずれといっても町の近く。少し行ったら町があるだろう。
それにしてもなんでドラゴンが来たんだろう？まぁいいか。私には関係のないことだ。
私の予想通り少し歩いたら町についた。大きな町だ。食べ物の屋台がたくさん並んでいる。表向きの世界を通り越して、私は世界の裏…路地裏へときた。
残念ながら私が街にわざわざ来た理由はまっとうに生きるためじゃない。
試しに私からお金を奪おうとして襲ってきたおじさんの首を絞める。
あ、幼女だから力ないか…。仕方ない。
「死人に口なし」
少年のような声を真似して耳元でささやく。
そして銃のような形の手をおじさんの頭に当て…
バァン！！
指先から炎の球を放った。倒れてきたおじさん。私はおじさんのポケットからお金を抜き取る。
うわぁ結構持ってるな…なんでこんなに持ってるのに私を襲ったの？
そんな疑問があるが答える奴は死んだ。
これから数年間は、路地裏に来た人を必要なだけ殺してお金を奪って生きていこう。もちろん、キャラは荒れたキャラがいいよね？