乙女ゲームのモブに転生したので、幸せになろうと思います。

木苺

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仕泡妹

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あれから毎日、私はお金を奪い続けた。人を殺める腕だけならずいぶんと上がっただろう。そして私は十歳になっていた。
コツコツ…
あ…誰か来た。殺そうかな?どうしようかな…
その人は私の前で止まってしゃがんだ。見た目は若いが髭でおじさんっぽく見える。
「お前は捨て子か?」
好機。私はこれを待っていた。四年間、ずっと。
「…捨て子」
私が四年たっぷり練習した声で返事したら、おじさんは私を抱き上げた。
「!?なにすんだよ!!」
私のキャラはツンデレ系俺様男子。じたばた暴れた。
「あばれんな。落とすぞ」
いい声で囁かれた。私はじたばた暴れるのをやめる。
「…どこに行く」
「俺の家。」
「はァ!?」
やっぱりこの人は私を育ててくれそうだ。これぞ私の求めていた人。
おじさんの家に着いた。
…汚い。ゴミ屋敷。お皿も洗っていない。
つまり、家事上手な男子になれる。いいね…ギャップがあるんじゃない?
「…これから俺の家に住まわせてやる。お前の部屋ここな」
おじさんが案内した部屋はリビングよりはかたずいていた。
…足の踏み場があるくらいだけど。
「は!?いみわかんねーよどういうことだよ!!」
あれてんな~私。
おじさんは言った。
「そのままの意味だよ。ここに住まわせてやるからお前は家事をやれ。じゃないと俺は死ぬ。」
私は一瞬言葉に詰まっていった。
「う…わかったよ!!…す、すませてくれてありがと」
おじさんは耳を傾ける。
「え~?きこえねぇなぁ~?」
私は叫んだ。
「ありがとうって言ってんだよ死ね!!」
私が殴りかかろうとするのをよけたおじさんは走って逃げ去っていく。
「ハハッ俺はシェルム・ボーズハフト!!お前の名前は!?」
名前…ファンシーじゃだめだよね。う~ん…
「アミティエ・イポクリジーだ!!クッソ調子乗ってんじゃねぇ~!!」
私はシェルムの後をダッシュで追いかける。
じゃあ、始めようか。最後の悲劇作りを。
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