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type A 3

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「指は増えたかい?」
 そう、親指が抜き取られ、今度は人差し指と中指が子猫ちゃんの口の中に押し込まれた。
 子猫ちゃんは決して歯を立てたりしないように、たっぷりの唾液を絡ませながらその指に舌を這わせた。仕舞いには薬指も捩じ込まれて、舌の先を摘ままれたり、上顎を擽られたり、奥歯を撫でられたり、喉の奥まで指を突っ込まれたりした。思い出す度に口の中に涎が湧き出る。
 鏡の中の子猫ちゃんは、自分の表情をとてもいやらしく思った。
「上手に出来ているね。さあ、次はどうしようか。俺は君にキスをしたかな」
 そうなのだ。御主人様は、すっかり涎まみれになった子猫ちゃんにキスをしてくださった。舌の先で、最初に親指でしたのと同じように唇の縁をなぞり、舌を絡めとり、そのまま強く吸ってくださった。
 ぞくっと子猫ちゃんの背筋に確かな快感が流れ、またしても子猫ちゃんの下腹部は硬く反応を示した。子猫ちゃんの口が半開きになったままとろんとし始めているのをご覧になった御主人様は、子猫ちゃんに鏡をきちんと見ているように、と仰った。
 子猫ちゃんが御主人様の隣に設えてある鏡にちらりと目をやると、そこには子猫ちゃんの興奮し始めた身体と、もっと先をねだるような目が映っている。触りもしないのにどうしてこんな感覚に陥るのかが子猫ちゃんには不思議だった。だが良く考えれば極自然だった。
 食事や排泄と同じくらい毎日毎日当然のように身体に教え込まれてきた感覚だ。もう身体が全部覚えている。そこで首筋に大量につけられた鬱血が途端に気になり始める。ぞわりと快感がその首筋に纏わりつく。頸動脈に沿ってねっとりと舌を這わされ、唇で啄まれ、きつく吸われたところだ。
 御主人様に触られると何処もかしこも気持ちが良くて、指先から順番にどんどん力が入らなくなっていく。乳首を摘ままれた感触を思い出すと、同時に下腹がきゅんと痺れた。尻が勝手にむずむずし始める。乳首は御主人様に何度も弄られてすっかり敏感になってしまった。もじ、っと膝を動かすと立てていた膝が乳首に触れ、子猫ちゃんは堪らず「あっ、」と小さく声を洩らした。
「乳首が気持ち良いのかい?」
と、御主人様が優しくお伺いになる。
 子猫ちゃんは御主人様のお声にうっとりしてしまって、脚をもじもじと動かしながら「はい……」と素直に返事をした。
「そこは触っても良いよ。子猫ちゃんは、いつも俺にどうやって触られるのが気持ち良いのかな」
 御主人様にお許しを戴いたので、子猫ちゃんはカウチソファの背凭れに自分の背中をそっと預け、膝を抱えていた手を離し、人差し指で、そっと、自分の乳首に触ってみた。
「ん、っ」
 指先がかするだけで下半身が疼くのは、いつもそこを同時に刺激されているからだ。完全に存在を主張してしまっている乳首を指先で優しく撫でていると、子猫ちゃんの股間の先から滴が溢れてきて、とろりと重力に従うように垂れた。
「気持ちが良いね」
「はい、御主人様」
 乳首を刺激するのが気持ち良くて、先走りがどんどんとあふれてくる。それがそのまま穴まで垂れてくると、子猫ちゃんは堪らなくなってああ、ともんん、ともつかないような切ないため息を洩らした。息遣いが勝手に荒く、甘くなっていく。
 脚の間を触りたい。擦って気持ち良くなりたい。
 もどかしい感覚についそこに手が伸びそうになってしまう。けれども御主人様に今日は触ってはいけないと言われている。ぎゅっと指先に力を込めてその欲望に耐えてはみるものの、そうすると今度は乳首により強い刺激になってしまい、もうどうしようもなくて、子猫ちゃんは耐えきれずに太ももを擦り合わせて身動ぎをした。
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