ご主人様は子猫ちゃんを視姦したい

夏緒

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「え……視姦……ですか?」
「そう。興味ある?」
「ないです」
 御主人様、大丈夫だろうか。また変なこと言い出した。頭おかしくなっちゃったのかな。
 子猫ちゃんは心配した。よく色んな事に影響される人だけど、今度は一体何を見たんだろうか。
「視姦ってつまりあれですよね、あの、見てるだけのやつ」
「そうそう、俺が見てるだけで、子猫ちゃんが俺の前で一人でえろいことをすんの」
 子猫ちゃんはベッドにぺたりと座り込んで頭を抱えた。にこにこしながらなに言ってんの、この人。
「あの……拒否権の行使とかは」
 子猫ちゃんは何とか御主人様を思い止まらせようと説得を試みようとしたが、御主人様はにこにこしながら自分と子猫ちゃんを交互に指差した。
「俺、御主人様。君、子猫ちゃん」
「あああぁ………………」

 御主人様は回転椅子の背凭れを抱くようにして、通常の使用方法とは逆向きに座り、楽しそうにゆらゆら椅子を揺らしている。
「絶対楽しいと思うんだよね、子猫ちゃん結構恥ずかしがり屋さんだし。ね!」
「いや、思いませんよ……」
 半ば呆れながら子猫ちゃんはブレザーの上着に手をかけた。まずはえろそうに脱いでみよっか! とかいう御主人様の安直な一言にも子猫ちゃんは従うしかないのだ。
 でもえろそうに脱ぐってなに。どうやんの? 普通に脱いだら駄目なの?
 っていうか改めてそんなまじまじ見ないでもらいたい。わくわくした目ぇしやがって畜生。
「あの、あんまそんながっつり見ないでもらえませんか、脱ぎにくい……」
「見なかったら視姦にならんでしょ。ほら、ネクタイも外してごらん」
 子猫ちゃんは楽しげな御主人様をじとりと一瞥してから、わざと目を逸らすようにしてネクタイに手をかけた。シュルっと音を立ててネクタイを抜き取り、白いシャツの第一ボタンから順番に外していく。
 ぷちぷちとボタンを外す間もじっと見られている。非常に脱ぎにくい。するっと肩からシャツを落とすと、隠していた肌が露になって、子猫ちゃんは段々恥ずかしくなってきた。
 いつもは自分でこんな脱いだりしない。御主人様がキスをしたりしながら脱がせてくれるのに。
「うん。やっぱり俺の子猫ちゃんは可愛い」
「もしかして、下も……?」
「当然。ベルト外して」
 子猫ちゃんは早速嫌な気持ちでいっぱいになってきた。僕は一体何をさせられているんだ。どういうプレイだよ。あ、視姦か。
 カチャ、と音を立ててバックルを外し、時間稼ぎのようにシュルシュルとゆっくりベルト通しからベルトを外す。無駄な抵抗も虚しくやはりスラックスも脱がないわけにはいかないようだ。御主人様の目が段々ギラついてきている。
 ウエストの留め具を外してチャックを降ろす。………………、あーちょっと待ってうーわ駄目だこれちょっと
「ちょっと……待って」
「ん、どうしたの子猫ちゃん」
「やっぱ無理ですなんかこれ恥ずかしい!」
「それが良いんじゃーん!」
「全然良くないですよ!」
「大丈夫俺楽しいから!」
 僕は全然楽しくないぞ。
 と喉元まで出かかったが、子猫ちゃんはぐっとそれを飲み込んだ。御主人様が本当に楽しそうだ。
 子猫ちゃんはなんだかんだ言ってもやはり御主人様が楽しそうにしていると嬉しいのだ。
「あーもう」
 子猫ちゃんは腹を括ってスラックスを脱いだ。えろそうに脱ぐとか無理。分かんないもん。
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