異世界に移住することになったので、異世界のルールについて学ぶことになりました!

心太黒蜜きな粉味

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マルクトール王国編

140話 主人公、ドラゴンの魂源を知るー2

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 異世界に行けるだって?

「このエレメンテにドラゴンがいないのは、それが理由だよ。」

「では、貴方以外のドラゴンは異世界に旅立ったということですか?」

「そうだ。ドラゴンは好奇心の強い種族だ。僕以外のドラゴンは、皆、他の世界に行ったよ。」

「この世界にドラゴンがいないのは、そんな理由だったのですね…。」

「じゃ、僕も異世界に行ける…?」

「タクミにはまだ無理だ。子供だからな。そうだなぁ。100歳くらいになったら、出来るようになるかもな。」

 100歳……。
 想像もできない。

「じゃ、トールへのご褒美はこれでおしまい。次はエレーナだ。脳力をコントロールしたいんだよな?」

 ソラはトールとの話を強引に終わらせ、エレーナに話しかける。

「はい。私のお母さんは、これのせいで早くに亡くなったわ。イヤな記憶も忘れる事が出来ないので、あまり人とも会わないようにしていたの。」

「ふむ。お前の母親が短命だったのは、王だったから、という理由もあるな。王には助けてくれる精霊がいないのだろ?エレーナ、お前にはその精霊、アドラがいる。」

「私、アドラの名前を教えてないのに…。ソラには何でもお見通しなのね。」

「ふふん、僕は世界最強のドラゴンだ。何でも知っているぞ!」

 前にも聞いたセリフだが、今は違う意味に聞こえる。5000年も生きてるってことは、本当に何でも知っているんだ。

「エレーナ、僕の目を見るんだ。」
 ソラとエレーナが見つめ合う。
「ふぅん、なるほどな。激しく脳が反応している。この能力は…。」

 ソラが考え込んでいる。

「思考の同時処理が可能?思考波で動く精霊球?なるほどな。うん。これなら、なんとかなりそうだぞ!」

「ソラ!何か分かった?」

「おし!特訓だ!今回はタクミ、エレーナ、そしてトールも稽古をつけてやるぞ!リオンとシオンは留守番だ。」

「「はいはい。みんな頑張ってね!」」
 双子はとてもいい笑顔だ。
 特訓と聞いて、留守番で良かったって顔をしている。

 ずるいぞーっ!!!
 と思った瞬間、違う景色が目の前に広がっていた。例の真っ白な空間だ。

 またここか!
 僕は今回は早く終わるといいな、と覚悟を決めたのだった。



「では、今からすることを発表するぞ!エレーナには、限界まで精霊球を操ってもらう。タクミとトールはドラゴンの瞳でそれを観察してもらうぞ!」

「この空間は紋章システムが使えるのね。不思議ね。」

「ここはマルクトールと同じくらいの精霊濃度にしてあるからな。精霊球は同時に何個くらい操れる?」

「たぶん100個くらいかしら?」

 えっ?そんなに操作できるんだ!
 僕と戦った時は、そんなに操ってなかった。手加減されてたんだな。

「じゃ、エレーナの相手はこれだ!」
 精霊球に似たような光る玉が現れる。
「エレーナの精霊球を自動で追跡して、撃ち落とすぞ!15分間対応できたら、合格だ!」

「15分間……。」
「エレーナ、無理はダメなのです。全力での操作は10分間が限界なのです。」
「いいの。ソラには何か考えがあるのよ。私、やってみる。」

「では、開始だ!」

 僕達の横で、エレーナの戦いがはじまった。

「じゃ、今度はお前達だ!2人ともドラゴノイドに変現するんだ。」

 トールの姿が、全身に鎧をまとったような見事なドラゴノイドになる。

「ほほぅ。トールはその年にしては見事だ。コントロールが完璧に出来ている。さすが、サーシャ直伝だな。それに比べてタクミは、まだまだだな。」

「全身にまとうのは無理だけど、こんな事もできるようになったよ!」
 僕は、腕の鱗をクナイ型に変形させると、自由に動かしてみせる。

「おっ!なかなかやるじゃないか!タクミには創造力があるんだな!」

「タクミさんは、本当に色々なことができるようになったのですね。」

「お前達にはもっと色々なことを覚えてもらうぞ!サーシャと違って、トールはドラゴンの瞳の使い方が上手い。タクミ、トール。エレーナの精霊球と僕の光の玉の戦いを見て何か分かるか?」

 僕達の目の前では、光の玉が精霊球を追いかけている。精霊球はレーザーで光の玉を弾くがビクともしない。

「エレーナがあんなに多くを操っているのはどういう仕組みなんだろう?」

「タクミさん、以前エレーナに聞いたことがあります。思考波での操作は、言葉では説明できない感覚だと。」

「考えるより前に動いているってことかな?僕のクナイ型の鱗の相手をした時も気配を感じて動かしているって言ってた。僕も相手の気配を感じて対応しようと思ったんだけど、精霊球には意思がないからね。うまくいかなかったんだ。」

「精霊球には意思がない…。では、この周りにいる精霊の気配を先読みするというのはどうですか?精霊には意思がありますから。」

「精霊って意思があるの?」

「えぇ、ハッキリとした意思はありませんが…。」

 たしかに以前、ドラゴンに変現したときに、ものすごい敬愛の念を感じた。あれが精霊の意思。

「精霊の気配を探るのではなく、意思を感じろってことか…。トールくん、やってみよう。」

「分かりました。よく見てみます。」

 神経を集中して、精霊の気配ではなく意思を探る。

 金色の瞳がより輝く。

 これか!この感覚!
 精霊がエレーナに纏わり付いているのが分かる。横にいるトールにも。そして、僕の周りにはびっくりするくらいの精霊が。

「見えたか?それが精霊の意思だ。精霊はドラゴンが大好きなんだよ。ドラゴンの血を引くお前達がな。」

 なんだって!
 ということは、エレーナにもドラゴンの血が?
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