異世界に移住することになったので、異世界のルールについて学ぶことになりました!

心太黒蜜きな粉味

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フラルアルド王国編

67話 主人公、ドラゴンに会うー3

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「じゃあ、まずは、ドラゴンの瞳の正式な使い方を教えるぞ!といっても、どうやって教えるか、なんだが…。うーん。
 はっ!そういえば!タクミの手首にある飾りの球は、面白い特性があるね?」

 ソラは、ジルに身につけてほしいと言われた、七色のリブロスを見ている。

「ドラゴンの瞳は、その物質の構成をデータとして見ることもできるんだ。その石は、力を込めることができるが、威力があまり出ない。そうだろ?それには理由があるんだけど、分かる?」

 ソラに言われた僕は、七色のリブロスを凝視する。

「物体として見るんじゃない。その石の性質を見抜くつもりで、集中するんだよ。タクミになら、できる。良く見るんだ!」

 性質を見抜く……。
 ソラに言われた通りに集中して見ると、今まで見えなかったものが、見えるようになる。いや、見えると言うよりは、感覚的に感じると言ったほうが正解か。

 言葉で説明できないけど、こうすれば良いってことが理解できる感覚だ。

「この石の波動に同調することで、ドラゴンの力を込めることができそうだな。」
 僕はポツリとつぶやく。自分でも良く意味は分かっていないが、それで間違いないということは、確信できている。

「そうだぞ、タクミ。自分が感じた通りにやってみろ!」

 ソラに言われて、その通りにする。
 石の波動と自分のドラゴンの力を同調させて、一気に力を石へ込める。

 変化はすぐに起こった。七色のリブロスが、金色に輝いたのだ。

「金色に変化した?基本は金色だけど、光の当たり具合で七色に輝いてる…。」

「上手くできたようだな!これで、この石はドラゴンの力を宿したぞ!ジルの試作機に使えると思うから、戻ったら渡すといいぞ!」

 ジルの試作機のことまで分かってて、教えてくれたんだ。
「ありがとう!ソラ!」
 僕は心からのお礼を言う。

「すぐ出来るようになるなんて、なかなかタクミは筋がいいぞ!これで、ドラゴンの瞳の使い方は分かったな?慣れてきたら、物体に込められた強い思いや記憶も見ることができるようになるぞ!」

 ソラが褒めてくれる。
 僕は単純だからね。褒められると伸びるから、もっと褒めて!と思う。
 が、ソラは真剣な表情で話を続ける。

「だが、ひとつ注意がある。記憶や思いは、その人だけのものだ。受けとめる勇気が無いなら、軽々しく見てはいけないぞ!タクミはまだ子供だからな!」

 僕はもう35歳だけど…。
 ドラゴンであるソラから見たら、まだまだ子供なんだね。
 でも、確かにソラの言う通りだ。僕には経験が足りない。自分のことで手一杯なのに、他の人の思いを受けとめることなどできないよな、と思う。

 ソラの言葉の意味を理解した僕は、「分かりました。ドラゴンの瞳を使うときは、十分気をつけます。」と答えたのだった。

「良し!じゃあ、次のレッスンは、他の遺跡を攻略したらな!遺跡のどこかにいる僕を探すんだぞ!僕は、全ての遺跡の僕とリンクしてるから、タクミのことはどの遺跡の僕でも分かるようになってる。だから、安心していいぞ!」

 そんな技術まであるんだ!

「分かったよ。他の国でドラゴンの紋様がある遺跡を探せばいいんだね?きっと見つけてみせるよ!」
 僕は、ソラにそう答える。

「あっ、忘れるとこだった!そう言えば、この遺跡を移設したいんだけど、ガンガルシア王国のガルシアに連絡してくれる?」と、ソラが言う。

「えっ?本当にガンガルシア王国に移設するの?」

「この施設は、僕の遊び場って言っただろ?ここは、侵入者撃退アトラクション!僕がラスボスなんだぞ!」

「はぁ……。」

「反応が薄いな。」

「移設するのはいいとして、このままだと難易度が高過ぎると思うよ。それに、ここって、何年も誰も来なかったでしょ?」

「そんなことない!300年くらい前に、ラスボスの部屋まで来たヤツがいたぞ!」

 300年前って!

「ソラはさ。もっとたくさんの人に来て欲しいんでしょ?」

「うん!ラスボスとして闘うのを楽しみにして、ここを作ったんだぞ!」

「じゃあ、少し難易度を下げようよ。あとは宣伝が必要。ドラゴンと闘える迷宮!って宣伝したら、人がいっぱい集まると思うよ。」

「なに?そんなことで、みんな遊んでくれるようになるのか!」

 ソラにとって、ここは本当に遊び場なんだな。

「でも、君は分身なんでしょ?それでも遊びたいの?」

「本体が戻って来た時に、僕の記憶を本体が吸収するんだよ。だから、楽しい記憶がいっぱいあったほうがいいだろ?」

 戻ってくる?
 ソラの本体は、ちゃんと帰ってくるつもりなのか?いつか会えるのかな?

「わかったよ。じゃあ、セシルさまに事情を説明して、セシルさまからガルシア様にお願いしてもらうよ。それより、セシルさまにソラのことを話しても大丈夫?」

「別にいいぞ!この僕は本体じゃ無いけどな。500年くらい、セシルやエルとは会ってないから、昔話しかできないぞ!それでもいいなら、遺跡に会いに来るように言ってくれ!」

「分身でもソラの記憶があるんだよね?会えたら嬉しいと思うよ。だって、友達なんでしょ?」

「友達?」
 僕の言葉にソラが固まる。

 何か変なこと言ったかな?

「そうか、友達ね。そうかもしれないな。じゃあ、セシルとエルによろしくな。」

「分かったよ。でもソラに連絡するのは、どうしたらいいの?」

「連絡?じゃあ、これをやるぞ!」
 ソラはそう言って、僕の手のひらを触る。
 アツッ!
 一瞬、熱を感じた手のひらを見ると、ドラゴンの紋様が浮かんでいる。

「これで、タクミと僕は繋がったから!僕に用がある時は、心の中で僕を呼ぶんだぞ!」

 そんなことまで出来るの?
 ドラゴンって、本体に何でも有りなんだね!

「分かった。何かあったら連絡するね。」

「じゃあ、宝物庫まで送ってやるぞ!一緒にいた仲間達にも良いものやるから、出たら確認してくれ!それじゃ!また会えるのを楽しみにしてるぞ!」

 そのソラの言葉が終わらないうちに、景色が変わる。
 目の前にはドラゴンの紋様の壁。
 宝物庫に戻ったのだ。

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