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第九話
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熱い――体が、熱いものに包まれる。
この間経験した初めてのヒートの時に感じたレグルスの体温に似ている。まどろみながら斑は目を覚ました。猫か犬かのように大きくのびて思いっきりあくびをするが、カーテンの向こうはまだ夜明け間近のようで薄暗い。もう一度あくびをしてからカーテンを開くと、夜から朝に切り替わる一瞬の美しい色彩に満ちた空が広がっていた。
これはレグルスに報告しなければ。
鼻歌交じりに自分が使っていた寝台の上を片づけて、昨夜途中まで読んだ本もちゃんと自分の鞄の中にしまい込み、もう起きているだろうレグルスがいる大広間へと向かう。この屋敷にも通いのハウスキーパーはいるのだが、泊まっていくわけではないので、今この屋敷にいるのは二人だけだった。
「レグルス! おはよう」
青年らしい少し低めの声が大広間に響く。昔から使われていたらしい暖炉には薪がくべられており、ゆっくりと燃えている。この屋敷に来てからは割合レグルスが腰かけていたソファに彼の姿が見つけられず斑が首を傾げていると、後ろからポンと肩を叩かれて奇声を上げながら斑は飛び上がった。
「おはよう、斑」
慌てて振り返った先にいたのは、長身の――ハイエナ族であるメイオだった。
「あれ、メイオ。おはよう。でも、どうしてここに? ……レグルスは?」
ここにいるはずのない人物を見て、斑は一気に不安になった。メイオは困ったように笑っているが、その笑いの意味に、普段はそういうことに疎い斑もすぐに察してしまった。脱力したように床の上に座り込んだ斑をメイオが心配げに見やったが、一度だけ首を左右に振ると斑はハイエナの本来の姿へと戻った。獣亜人のほとんどは、自由の始祖たちと同じ姿に戻ったりなどはできない。獣亜人はその名の通り、ほぼ人と同じように進化した果ての姿だからだ。まるで魔法を見るかのような変身にメイオが驚いていると、ハイエナ特有の短いたてがみを打ち振るい、斑は四本足で立ち上がった。
「俺、レグルスに忘れ物届けてくる」
レグルスの次の行き先は、メイオにも分からないが斑には見当がついているらしい。屋敷の中をハイエナの姿で走り出すと、人と似た姿をしたメイオではもう追いつけなかった。
***
斑にとって最良のこと。
彼と同じ種族の者と番になり、幸せに暮らすこと。
ライオン族と違い、その生活なども詳しくはレグルスにも分からないけれど、子どもができたりすれば、ハイエナ族の中での斑の地位も高くなるのかもしれない。あのメイオという体躯の良いブチハイエナは少なくとも斑が交じっていたカッショクハイエナの群れよりはずっとまともなように思える。
斑を真っ当そうな彼らの群れに戻すには、自分という存在は邪魔だった。
夜も更ける前に出立したので、昼も間近となる頃には次の街並みが見えるくらいには近づくことができた。
さすがにもうとっくに斑も起きてきて、メイオから話を聞かされた後だろうか。
斑はどういう反応をしたのだろうか、と考えてからレグルスは道端に車をとめてハンドルに額を押し付けた。離れることが最良と決めつけた自分が、そんなことを心配する権利などないはずなのに。唐突に車をとめたせいで、助手席に置いておいた鞄が倒れてしまっていた。鞄に触れようとして、それを同じハイエナ族の男たちから守ろうとしたあの時の斑を思い出してしまう。
斑のために、正しいこと。
自分は、常に正しい判断を下してきたと思っている。
あの時、家族を失ってからずっと。
「くそっ!!」
自分以外に誰もいない空間で口汚く言葉を吐き出すと、レグルスはもと来た道を猛然と引き返し始めた。今から戻ればきっと夕方には先祖から受け継ぐ屋敷がある、あの街へ戻ることができる。
もう、間に合わないかもしれない。
αなら一方的でも番の関係は構築することができる――斑の細い、あの首筋か喉元にメイオが噛みつけばいいだけだ。そうやって関係ができあがれば、死別しない限り彼らの関係は続く。たとえばヒートが起きても、それはメイオのためだけの――メイオの仔を孕むためだけのものとなるのだ。
間に合わなかったのなら――斑がメイオのことを気に入ったのなら、その時は諦める。
そして、「忘れ物を取りに来ただけ」と伝えればいいだろう。
道路はあるものの車を持つものは『ハイ』などに住む、ごく限られた者たちだけで、『ハイ』の住人たちが外に出ることもほとんどないため『ハイ』と『アンダー』以外の道路に車通りはほとんどない。離れた距離でもスムーズに進んだが、どんなに速度を出しても一向に距離が縮まないように思えてレグルスは焦った。
なんとか夕方近くに早朝に出たばかりの街へと着くと、車を乗り捨てるようにして本屋の中に飛び込んだ。
「メイオ!! 斑はどこにいる?!」
カウンタの中で愛想よく働くメイオを見つけ、レグルスが一気に走り寄るとさすがのメイオも驚いた顔になった。店の中にいる誰もが一斉にこちら側へと視線を向けるが、冷静を失ったレグルスにはそんなものはどうでも良いことだった。
「どこって。オレはちゃんと言ったよ。あなたが斑のことを置いていったんだって。あなたは斑にちゃんと説明もせずに、この街に置いて――見捨てたよね。違う?」
斑と同じ黒い瞳が真っすぐにレグルスを見やる。
――違う。見捨てたわけじゃない。
斑の幸せのためだった。
「……斑の幸せは、斑自身が決めることだと思うけどね。そんな、いい大人がショックで顔を青くしないでくれる? とりあえず店の外に出よう」
わざとらしくため息をついてカウンタから出てきたメイオは人々の好奇心を帯びた眼差しから逃げるようにレグルスを連れ出すと、店の裏で「結局」とぼやいた。
「斑なら、屋敷にはいないよ。今朝、あの子も早起きしてきて、オレに屋敷の中で遭ってすぐにレグルスに置いて行かれたことを理解していた。そのまま、どこかに行っちゃったよ。あの子、始祖の姿に戻れるんだね。この姿から変えることができるのはかなり特殊だから驚いた。あんなの、人間とかにばれたら良くないかもね」
「どこかに? 面倒を見てくれと頼んだはずだ!」
思わず吼えたレグルスに、メイオはまた大きな嘆息を返す。
「そんなこと言ったって、あの子があの子自身の足であなたを探しに行ってしまったんだからどうしようもないでしょ。オレは当て馬にもならなかったみたいよ? これでもこの街のハイエナたちの女王様なんだけどね」
胸を誇張をするように背を逸らして悪戯っぽく笑んだメイオは「そうそう」と思い出したように呟くと、足元に用意していた紙袋をレグルスに突き付けた。
「というわけで、これはお返しします。あなたが、あなた自身の手で斑を幸せにしてあげればいいんだから。誰がどう見ても、同族のオレが見たって斑はあなたのことが好きでしょう? 普通、ハイエナのΩが自分のヒートの時にさ、いくら優しくしてもらってるからってライオンの名前呼ぶと思う? オレたちはハッキリ言って、始祖の時代からあなたたちの匂いを嗅いだだけで胸糞悪くなるのに。あんなかわいそうになるくらいの声で、ライオンの男を呼ぶなんて……きっと、どこかであなたの名前を呼んでいるんじゃないの? とっとと迎えに行ってやりなよ」
ぐい、とレグルスに押し付けてしまうとメイオはさっさと店の中に戻っていってしまった。
無言のまま仕方なく紙袋も車に押し込み、車を発進させてすぐに、人々が集まり、警察官なども走り回っている現場へとたどり着いた。
「……まさか」
公園でボロボロにされていた斑。最初に出会った時から、彼はずっとボロボロだった。
広いスペースに車を寄せて走り寄ると、それはどうやら他の種族同士の事故であった。人々が使う乗り合いバスにひかれてしまったらしい。斑ではなかったが、では彼はどこへ行ってしまったのだろうか。
レグルスがこの街に戻ってくるまでに、誰ともすれ違わなかったように思う。もしかしたら『ハイ』へ向かったのだろうか――だがいくら四本足で駆けようと、そんな簡単にたどり着ける場所ではない。
とにかくまた道を戻るべきか、と車に乗り込んだところで、ふとレグルスは先日の光景を思い出した。レグルスの家族たちが眠る、あの場所。そこで斑はどういう表情をしていたのか。
それから夜になるまで自分が辿った道を車で行き来したが、一向に斑は見つからなかった。
この間経験した初めてのヒートの時に感じたレグルスの体温に似ている。まどろみながら斑は目を覚ました。猫か犬かのように大きくのびて思いっきりあくびをするが、カーテンの向こうはまだ夜明け間近のようで薄暗い。もう一度あくびをしてからカーテンを開くと、夜から朝に切り替わる一瞬の美しい色彩に満ちた空が広がっていた。
これはレグルスに報告しなければ。
鼻歌交じりに自分が使っていた寝台の上を片づけて、昨夜途中まで読んだ本もちゃんと自分の鞄の中にしまい込み、もう起きているだろうレグルスがいる大広間へと向かう。この屋敷にも通いのハウスキーパーはいるのだが、泊まっていくわけではないので、今この屋敷にいるのは二人だけだった。
「レグルス! おはよう」
青年らしい少し低めの声が大広間に響く。昔から使われていたらしい暖炉には薪がくべられており、ゆっくりと燃えている。この屋敷に来てからは割合レグルスが腰かけていたソファに彼の姿が見つけられず斑が首を傾げていると、後ろからポンと肩を叩かれて奇声を上げながら斑は飛び上がった。
「おはよう、斑」
慌てて振り返った先にいたのは、長身の――ハイエナ族であるメイオだった。
「あれ、メイオ。おはよう。でも、どうしてここに? ……レグルスは?」
ここにいるはずのない人物を見て、斑は一気に不安になった。メイオは困ったように笑っているが、その笑いの意味に、普段はそういうことに疎い斑もすぐに察してしまった。脱力したように床の上に座り込んだ斑をメイオが心配げに見やったが、一度だけ首を左右に振ると斑はハイエナの本来の姿へと戻った。獣亜人のほとんどは、自由の始祖たちと同じ姿に戻ったりなどはできない。獣亜人はその名の通り、ほぼ人と同じように進化した果ての姿だからだ。まるで魔法を見るかのような変身にメイオが驚いていると、ハイエナ特有の短いたてがみを打ち振るい、斑は四本足で立ち上がった。
「俺、レグルスに忘れ物届けてくる」
レグルスの次の行き先は、メイオにも分からないが斑には見当がついているらしい。屋敷の中をハイエナの姿で走り出すと、人と似た姿をしたメイオではもう追いつけなかった。
***
斑にとって最良のこと。
彼と同じ種族の者と番になり、幸せに暮らすこと。
ライオン族と違い、その生活なども詳しくはレグルスにも分からないけれど、子どもができたりすれば、ハイエナ族の中での斑の地位も高くなるのかもしれない。あのメイオという体躯の良いブチハイエナは少なくとも斑が交じっていたカッショクハイエナの群れよりはずっとまともなように思える。
斑を真っ当そうな彼らの群れに戻すには、自分という存在は邪魔だった。
夜も更ける前に出立したので、昼も間近となる頃には次の街並みが見えるくらいには近づくことができた。
さすがにもうとっくに斑も起きてきて、メイオから話を聞かされた後だろうか。
斑はどういう反応をしたのだろうか、と考えてからレグルスは道端に車をとめてハンドルに額を押し付けた。離れることが最良と決めつけた自分が、そんなことを心配する権利などないはずなのに。唐突に車をとめたせいで、助手席に置いておいた鞄が倒れてしまっていた。鞄に触れようとして、それを同じハイエナ族の男たちから守ろうとしたあの時の斑を思い出してしまう。
斑のために、正しいこと。
自分は、常に正しい判断を下してきたと思っている。
あの時、家族を失ってからずっと。
「くそっ!!」
自分以外に誰もいない空間で口汚く言葉を吐き出すと、レグルスはもと来た道を猛然と引き返し始めた。今から戻ればきっと夕方には先祖から受け継ぐ屋敷がある、あの街へ戻ることができる。
もう、間に合わないかもしれない。
αなら一方的でも番の関係は構築することができる――斑の細い、あの首筋か喉元にメイオが噛みつけばいいだけだ。そうやって関係ができあがれば、死別しない限り彼らの関係は続く。たとえばヒートが起きても、それはメイオのためだけの――メイオの仔を孕むためだけのものとなるのだ。
間に合わなかったのなら――斑がメイオのことを気に入ったのなら、その時は諦める。
そして、「忘れ物を取りに来ただけ」と伝えればいいだろう。
道路はあるものの車を持つものは『ハイ』などに住む、ごく限られた者たちだけで、『ハイ』の住人たちが外に出ることもほとんどないため『ハイ』と『アンダー』以外の道路に車通りはほとんどない。離れた距離でもスムーズに進んだが、どんなに速度を出しても一向に距離が縮まないように思えてレグルスは焦った。
なんとか夕方近くに早朝に出たばかりの街へと着くと、車を乗り捨てるようにして本屋の中に飛び込んだ。
「メイオ!! 斑はどこにいる?!」
カウンタの中で愛想よく働くメイオを見つけ、レグルスが一気に走り寄るとさすがのメイオも驚いた顔になった。店の中にいる誰もが一斉にこちら側へと視線を向けるが、冷静を失ったレグルスにはそんなものはどうでも良いことだった。
「どこって。オレはちゃんと言ったよ。あなたが斑のことを置いていったんだって。あなたは斑にちゃんと説明もせずに、この街に置いて――見捨てたよね。違う?」
斑と同じ黒い瞳が真っすぐにレグルスを見やる。
――違う。見捨てたわけじゃない。
斑の幸せのためだった。
「……斑の幸せは、斑自身が決めることだと思うけどね。そんな、いい大人がショックで顔を青くしないでくれる? とりあえず店の外に出よう」
わざとらしくため息をついてカウンタから出てきたメイオは人々の好奇心を帯びた眼差しから逃げるようにレグルスを連れ出すと、店の裏で「結局」とぼやいた。
「斑なら、屋敷にはいないよ。今朝、あの子も早起きしてきて、オレに屋敷の中で遭ってすぐにレグルスに置いて行かれたことを理解していた。そのまま、どこかに行っちゃったよ。あの子、始祖の姿に戻れるんだね。この姿から変えることができるのはかなり特殊だから驚いた。あんなの、人間とかにばれたら良くないかもね」
「どこかに? 面倒を見てくれと頼んだはずだ!」
思わず吼えたレグルスに、メイオはまた大きな嘆息を返す。
「そんなこと言ったって、あの子があの子自身の足であなたを探しに行ってしまったんだからどうしようもないでしょ。オレは当て馬にもならなかったみたいよ? これでもこの街のハイエナたちの女王様なんだけどね」
胸を誇張をするように背を逸らして悪戯っぽく笑んだメイオは「そうそう」と思い出したように呟くと、足元に用意していた紙袋をレグルスに突き付けた。
「というわけで、これはお返しします。あなたが、あなた自身の手で斑を幸せにしてあげればいいんだから。誰がどう見ても、同族のオレが見たって斑はあなたのことが好きでしょう? 普通、ハイエナのΩが自分のヒートの時にさ、いくら優しくしてもらってるからってライオンの名前呼ぶと思う? オレたちはハッキリ言って、始祖の時代からあなたたちの匂いを嗅いだだけで胸糞悪くなるのに。あんなかわいそうになるくらいの声で、ライオンの男を呼ぶなんて……きっと、どこかであなたの名前を呼んでいるんじゃないの? とっとと迎えに行ってやりなよ」
ぐい、とレグルスに押し付けてしまうとメイオはさっさと店の中に戻っていってしまった。
無言のまま仕方なく紙袋も車に押し込み、車を発進させてすぐに、人々が集まり、警察官なども走り回っている現場へとたどり着いた。
「……まさか」
公園でボロボロにされていた斑。最初に出会った時から、彼はずっとボロボロだった。
広いスペースに車を寄せて走り寄ると、それはどうやら他の種族同士の事故であった。人々が使う乗り合いバスにひかれてしまったらしい。斑ではなかったが、では彼はどこへ行ってしまったのだろうか。
レグルスがこの街に戻ってくるまでに、誰ともすれ違わなかったように思う。もしかしたら『ハイ』へ向かったのだろうか――だがいくら四本足で駆けようと、そんな簡単にたどり着ける場所ではない。
とにかくまた道を戻るべきか、と車に乗り込んだところで、ふとレグルスは先日の光景を思い出した。レグルスの家族たちが眠る、あの場所。そこで斑はどういう表情をしていたのか。
それから夜になるまで自分が辿った道を車で行き来したが、一向に斑は見つからなかった。
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