32 / 66
二月一日「う3号」作戦 2
しおりを挟む
プロジェクト・タナトスの進捗状況並びに、Cチームの活動実績。
・ 和知輝樹を、与那国島へと向かわせました。
・ 上田美代子に、『昆虫大全』を持たせました。
・ アルフレッド・マーカスに、『奥多摩』を植え付けました。
・ 上田美代子に、『パパーハ』を入手させました。
・ 神取篤の、コーカサス行きが決まりました。
* * * * *
『シーマルニーからマルヒト。
マルサンの芸術的演出で、上田が図鑑を手に取ることに成功。
マルヒトの出番です。プラクティスの成果を見せてくださいよ。
……上田が、図鑑を手に入れたがるか、むしろ興味を無くすのか、マルヒトのひと押しにかかっています。
心するように。以上マルニー』
「任せとけよ。マルヒト了解」
* * * * *
『現実時間』二月一日。二十一時十分。
「お? その本が気になるのかい?」
中条が扮する、登山家の風貌をした壮年男性が、『高山植物図鑑』を手に持っている上田に話しかけた。
まさか図書館で他人に話しかけられると思ってなかった上田は一瞬身構えてしまった。
「お嬢さん、北アルプスって知ってるかい?」
「……流石に知ってます」
「だよな。じゃあ、和名は知ってるかい?」
「山は……興味ないんで……」
「『飛騨山脈』ってんだ。格好いいだろ。ヨーロッパにある『アルプス』と同じ名前が日本にもあるのはなんでかというと、
その標高の高さだ。三千メートル級の峰が続いてるんだよ。
『馬が飛んで越える』ほどの高い山。名前に偽りなしだろ。嬢ちゃんは山に興味なくっても、そこで育つ植物だったら興味あるんじゃないか?
夏でも雪が溶けずに、強風と紫外線に常に晒される。嬢ちゃんだったら、そんなところで生きられるかい?」
「……極限環境微生物……じゃないと生きられない環境ですか」
「そう。よく知ってるな。面白いよなー。わざわざ、こんな環境で生きる植物ってどんなんだと思う?
こう……根が太くて葉が小さくて、地味な色の不恰好なのを想像しがちだけどな。
ほら、例えば……これとか」
壮年男性は、ページを開くと、そこには、ピンク色のタコさんウィンナーのような花を咲かせる木が出てきた。
「な?可愛いだろ。
こいつはコマクサ。
わずかな雪解けの水を逃さず吸収するために、根を石の割れ目に伸ばすんだ」
男性が次に開いたページには、鮮やかな紫色の、まるで熱帯魚のような花びらが現れた。
「これは、イワギキョウ。
夏のわずかな時間、一斉にこいつが岩場に咲き誇るんだ。どうしてこんな鮮やかな紫だと思う?」
「虫を、呼ぶためですか?」
「賢いね。その通りだ。だから、こんなに鮮やかで、いい匂いがするんだよ。
どうだ。『高山植物』のイメージが変わってきただろそしてこっちは……」
「すいませんお客さん……」
壮年男性の熱弁がヒートアップしてきた頃に、警備員が声をかけてきた。
どうやら少々、声が大きすぎたようだ。
「周りのお客様のご迷惑になりますので、静かにお願いします」
「あ……どうもすんません……な。高山植物、面白いだろ……興味持ってくれよ」
壮年男性はその場を去っていく。
* * * * *
「……マルヒトからマルニー」
『マルニーです。モニターしてましたよ。何やってんすか!!』
「そんなこと言ったってよお……でもなかなかの演説だったろ」
『どうでしょうねえ……若干……しつこいオジサン感出ちゃってたと思いますが……まあもう終わったことなので信じるしかないです』
「辛いねえ……なあ、その上田の次の休みっていつなんだ?」
『二月四日。……しあさってですね』
「三日後か……。まあ、三日じゃあ忘れられねえくらいには図鑑の事を植え付けただろ」
* * * * *
『現実時間』二月四日。十三時。金沢市の古書店。
上田を待ち受けるのは、店員の体を借りた鮎川。そして、連絡係として藤田が店内にいる。
本当は、元コンビニ店員のキャリアから藤田が古書店の店員をやる予定だったのだが、三日前の図書館での中条の一押しが効いているか、不安が残ると言うことで、
最悪の場合は鮎川が最後の一押しで『高山図鑑』を宣伝する作戦だっ
……任務とはいえ、また上田と会話ができるかもしれないと、少し期待していた藤田は若干不貞腐れ、
上田の行動を監視している。
三日前と同じ、黒いコートに赤いマフラー。そして、白いパパーハ。山田が言ったように、メーテルみたいだ。
パパーハを大事にしてくれてよかった。
なんだか藤田は、自分がプレゼントしたような気持ちになっていた。
……この瞬間藤田は、それも全て『オペレーション・タナトス』のためであることを忘れていた。
上田が、古書店のある通りに現れた。
「マルゴから各位。ターゲット間も無く現着。どうぞ」
返信が誰からも帰ってこないが、鮎川が準備を怠ることなど考えられない。
それにしても、ここにきてようやく『木』に関するパッケージが、上田に届けられる。
そして上田は、応用微生物の化学者だ。
……木で何かをするのだろうか?
ふと、藤田の中で嫌な想像が働いた。
このところ頻繁に見る、窒息死する夢だ。
それもこの間の、フェイスという少女が言っていた言葉と共に……
『戦いを終わらせるために、大勢の人間を窒息死させる。……それは本当に正義ですか?』
木は、二酸化炭素を取り込んで酸素を放出することなど、小学生の理科で習うことだ。
……例えば、上田が、微生物の遺伝子をいじり、酸素を吸って二酸化炭素を出す木を生み出したら……?
夢で見た『あの木』が、調べても出てこないのは、まだ地球上に存在しない木なのだとしたら?
考えすぎだ。
藤田は頭を抱えて、邪念を振り払った。
そうこうしているうちに上田を見失った。
思わず辺りを見回す。
どこに消えた!? 黒いコートに、目立つ帽子! どこに消えた!?
* * * * *
「至急! 至急! マルヨンから各位!!」
無線に、いつもに増した緊張感が走る。
『至急、至急マルヨンどうぞ』
「対象が……引き返していきます! すでに大通りを離れて駅に向かっている模様!」
すると中条が無線に割り込んできた。
『マルヒトだ! マルゴ! 対象の様子はいつもと比べてどうだ!?』
「ええと……」
『いつもに比べてどうだ! お前ずっと見てきたんだろ!?』
「……歩く速度が、いつもより速いです!」
『確かか!?』
「はい!!」
『マルニー! 対象がジャックされてる!! 大元が何者か探れ! それからマルゴ!』
「は、はい!!」
「……お前が、なんとかして対象にパッケージを届けろ! 以上マルヒト!」
・ 和知輝樹を、与那国島へと向かわせました。
・ 上田美代子に、『昆虫大全』を持たせました。
・ アルフレッド・マーカスに、『奥多摩』を植え付けました。
・ 上田美代子に、『パパーハ』を入手させました。
・ 神取篤の、コーカサス行きが決まりました。
* * * * *
『シーマルニーからマルヒト。
マルサンの芸術的演出で、上田が図鑑を手に取ることに成功。
マルヒトの出番です。プラクティスの成果を見せてくださいよ。
……上田が、図鑑を手に入れたがるか、むしろ興味を無くすのか、マルヒトのひと押しにかかっています。
心するように。以上マルニー』
「任せとけよ。マルヒト了解」
* * * * *
『現実時間』二月一日。二十一時十分。
「お? その本が気になるのかい?」
中条が扮する、登山家の風貌をした壮年男性が、『高山植物図鑑』を手に持っている上田に話しかけた。
まさか図書館で他人に話しかけられると思ってなかった上田は一瞬身構えてしまった。
「お嬢さん、北アルプスって知ってるかい?」
「……流石に知ってます」
「だよな。じゃあ、和名は知ってるかい?」
「山は……興味ないんで……」
「『飛騨山脈』ってんだ。格好いいだろ。ヨーロッパにある『アルプス』と同じ名前が日本にもあるのはなんでかというと、
その標高の高さだ。三千メートル級の峰が続いてるんだよ。
『馬が飛んで越える』ほどの高い山。名前に偽りなしだろ。嬢ちゃんは山に興味なくっても、そこで育つ植物だったら興味あるんじゃないか?
夏でも雪が溶けずに、強風と紫外線に常に晒される。嬢ちゃんだったら、そんなところで生きられるかい?」
「……極限環境微生物……じゃないと生きられない環境ですか」
「そう。よく知ってるな。面白いよなー。わざわざ、こんな環境で生きる植物ってどんなんだと思う?
こう……根が太くて葉が小さくて、地味な色の不恰好なのを想像しがちだけどな。
ほら、例えば……これとか」
壮年男性は、ページを開くと、そこには、ピンク色のタコさんウィンナーのような花を咲かせる木が出てきた。
「な?可愛いだろ。
こいつはコマクサ。
わずかな雪解けの水を逃さず吸収するために、根を石の割れ目に伸ばすんだ」
男性が次に開いたページには、鮮やかな紫色の、まるで熱帯魚のような花びらが現れた。
「これは、イワギキョウ。
夏のわずかな時間、一斉にこいつが岩場に咲き誇るんだ。どうしてこんな鮮やかな紫だと思う?」
「虫を、呼ぶためですか?」
「賢いね。その通りだ。だから、こんなに鮮やかで、いい匂いがするんだよ。
どうだ。『高山植物』のイメージが変わってきただろそしてこっちは……」
「すいませんお客さん……」
壮年男性の熱弁がヒートアップしてきた頃に、警備員が声をかけてきた。
どうやら少々、声が大きすぎたようだ。
「周りのお客様のご迷惑になりますので、静かにお願いします」
「あ……どうもすんません……な。高山植物、面白いだろ……興味持ってくれよ」
壮年男性はその場を去っていく。
* * * * *
「……マルヒトからマルニー」
『マルニーです。モニターしてましたよ。何やってんすか!!』
「そんなこと言ったってよお……でもなかなかの演説だったろ」
『どうでしょうねえ……若干……しつこいオジサン感出ちゃってたと思いますが……まあもう終わったことなので信じるしかないです』
「辛いねえ……なあ、その上田の次の休みっていつなんだ?」
『二月四日。……しあさってですね』
「三日後か……。まあ、三日じゃあ忘れられねえくらいには図鑑の事を植え付けただろ」
* * * * *
『現実時間』二月四日。十三時。金沢市の古書店。
上田を待ち受けるのは、店員の体を借りた鮎川。そして、連絡係として藤田が店内にいる。
本当は、元コンビニ店員のキャリアから藤田が古書店の店員をやる予定だったのだが、三日前の図書館での中条の一押しが効いているか、不安が残ると言うことで、
最悪の場合は鮎川が最後の一押しで『高山図鑑』を宣伝する作戦だっ
……任務とはいえ、また上田と会話ができるかもしれないと、少し期待していた藤田は若干不貞腐れ、
上田の行動を監視している。
三日前と同じ、黒いコートに赤いマフラー。そして、白いパパーハ。山田が言ったように、メーテルみたいだ。
パパーハを大事にしてくれてよかった。
なんだか藤田は、自分がプレゼントしたような気持ちになっていた。
……この瞬間藤田は、それも全て『オペレーション・タナトス』のためであることを忘れていた。
上田が、古書店のある通りに現れた。
「マルゴから各位。ターゲット間も無く現着。どうぞ」
返信が誰からも帰ってこないが、鮎川が準備を怠ることなど考えられない。
それにしても、ここにきてようやく『木』に関するパッケージが、上田に届けられる。
そして上田は、応用微生物の化学者だ。
……木で何かをするのだろうか?
ふと、藤田の中で嫌な想像が働いた。
このところ頻繁に見る、窒息死する夢だ。
それもこの間の、フェイスという少女が言っていた言葉と共に……
『戦いを終わらせるために、大勢の人間を窒息死させる。……それは本当に正義ですか?』
木は、二酸化炭素を取り込んで酸素を放出することなど、小学生の理科で習うことだ。
……例えば、上田が、微生物の遺伝子をいじり、酸素を吸って二酸化炭素を出す木を生み出したら……?
夢で見た『あの木』が、調べても出てこないのは、まだ地球上に存在しない木なのだとしたら?
考えすぎだ。
藤田は頭を抱えて、邪念を振り払った。
そうこうしているうちに上田を見失った。
思わず辺りを見回す。
どこに消えた!? 黒いコートに、目立つ帽子! どこに消えた!?
* * * * *
「至急! 至急! マルヨンから各位!!」
無線に、いつもに増した緊張感が走る。
『至急、至急マルヨンどうぞ』
「対象が……引き返していきます! すでに大通りを離れて駅に向かっている模様!」
すると中条が無線に割り込んできた。
『マルヒトだ! マルゴ! 対象の様子はいつもと比べてどうだ!?』
「ええと……」
『いつもに比べてどうだ! お前ずっと見てきたんだろ!?』
「……歩く速度が、いつもより速いです!」
『確かか!?』
「はい!!」
『マルニー! 対象がジャックされてる!! 大元が何者か探れ! それからマルゴ!』
「は、はい!!」
「……お前が、なんとかして対象にパッケージを届けろ! 以上マルヒト!」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
アガルタ・クライシス ―接点―
来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。
九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。
同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。
不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。
古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる