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二章
134、これは奇行? ☆
しおりを挟む微エロ注意!
ー ー ー ー ー
今の俺はとても焦っていた。
だって今から俺の部屋で、イルがどんな行動をするのか見ようとしているのに、イったばかりの俺はあまりにも酷い格好だった。
それなのに何故かウルは、再び俺の体を触り始めたのだ。
「待って……今からイルを見るのに、なんで触ってくるんだ……」
「さっき言ったでしょ?続きをするって」
「で、でもっ……こんな状態じゃ見るのは無理だから、一旦触るのをやめてくれ……」
「駄目だよ。これはデオがいきなり飛び出さないようにってのもあるんだから。それにさっきからずっと俺のを擦ってるのは誰のお尻かな?」
「いや、それはぁっ……んっ」
そんな事を言われて凄く恥ずかしいのに、俺は腰の動きを止められない。
だって今の俺は自分でもどうしようもないぐらい、既に膨らんでるウルのが欲しくて仕方が無かったのだ。
「どうやらデオは早く入れて欲しくて仕方がないみたいだね。それならイルの奇行を見ながらゆっくり後ろもほぐしてあげる」
「や、やめ……」
「そんな嫌がっても、体に全然力が入ってないから簡単に脱がせちゃうね?」
ウルは素早く片手だけで俺のズボンを脱がした。
そしてローションを手に出し、人差し指をゆっくりと尻の穴へと入れたのだ。
「……っ!」
「ほら、デオはイルの方見て。こっちは俺が優しくやってあげるから」
「な、に言って……」
『デオルライド様、よそ見をしないでください。始まってしまいます』
ライムに急かされてどうにかイルを見ると、何故か机の前で頭を下げているのが見えた。
その姿を不思議に思いながら観察を続けると、イルはもう一度頭を下げて拍手を2回したのだ。
そしてしっかり拝みながら、大きな声で言った。
「兄上が帰って来ますように、兄上が帰って来ますように、兄上が帰ってきますように」
イルは言い終えると、最後にもう一度頭を下げていた。
確かに、こんな願い事の仕方はこの国では見た事がない。
「でもコレだけなら、そんな奇行だなんて……んっ、ウル……そこばっか擦るなぁっ」
「ごめん、デオがビクってなるのが嬉しくてスリスリしちゃった。それじゃあそろそろ指も2本に増やすね」
「ま、待て……!」
『デオルライド様、イルレイン様がまた同じ事を始めましたから、しっかり見て下さい』
「あっ、ああ、見る……んっ…」
俺は体をびくつかせながら、イルの様子を再び見始めたのだ。
どうやらイルはさっきの一回だけではなく、部屋のあちこちで同じように2礼2拍手お祈り1礼を、何度も繰り返しおこなっていた。
その姿を見ていると、確かにその行動は奇行的に見えるかもしれない。
だけどこれは、イルが俺の帰りを待ち望んでやっている事だと知った今、俺にはそれが奇行とは思えなかった。
「なんだかイルの姿を見ていると、俺は自分が凄く情けなく思えてしまうんだ。だって俺がイルに会いたくないと思っていたのは、ただ自分のプライドを守りたい。それだけだとわかってしまったから……きっとこんな俺は、イルの事を何も考えていないダメな兄なんだ。……んっ、こらウルっ……人が真面目に話してるのに、さっきからそこばっかり触るのはやめろっ!」
俺が一生懸命話をしているというのに、ウルはさっきから気持ちいいところばかり擦ってくるのだ。
そのせいで、ビクビクしながら話をしている俺の気にもなって欲しい。
「ごめんごめん。だってデオの反応が可愛いから止められなかったんだよ?」
「もっ、可愛くないからぁっ!」
「俺からしたら凄く可愛いけど……今は仕方がないからやめてあげようかな」
「んんっ!」
そう言うとウルは俺の目元にキスをしながら、指を引き抜いたのだ。
確かにやめろとはいったけど、こんな中途半端なんてずるい……。
流石に指一本だけでは物足りなかった俺は、逆に中が疼いてしまい体をモジモジさせてしまったのだ。
もしかしてさっきのローションに何か入ってた訳じゃないよな……?
そう思ってウルを見ても、ただニコニコしているだけでどちらなのか全くわからない。
「デオの言った通りこれなら真面目に話が出来るけど……デオ的にはイルの奇行を見てどう思ったのかな?」
「……本心をいえば、今すぐにでもここを出てイルと沢山話をしたくなった」
「それじゃあデオは、イルのお誕生会に参加してくれるって事でいいんだよね?」
「ああ、本当は開催日まで待てないけど……イルにもっと喜んで欲しいから、俺も我慢する」
「うん、デオは我慢できて偉いね~」
「お、おい。なんで頭を撫でるんだ?」
突然子供扱いされたのが嫌だった俺は、ウルの手を引き離そうとしたのに逆にその手を掴まれてしまったのだ。
「なっ、なんで手を?」
「ごめんね。念のためにデオを押さえておきたいからさ、ライムと話し終えるまで少し待っててね」
「え、どう言う事だ……?」
押さえておきたいって、俺が暴れる可能性があると思われているのか?
一体ライムと何の話をするのかと少し不安になりながらウルを見上げたのに、やはりその顔からは何も読み取れなかった。
「ライム、そういう訳でデオの説得を手伝ってくれてありがとう」
『貴方が感謝する必要はありません。私はイルレイン様が喜んで下さるのでしたら、それだけで満たされますので』
「それじゃあこの後も、デオの誤解を解くために暫くは俺達に付き合ってもらってもいいよね?」
『ええ、お好きにどうぞ。そのかわり私も好きにやらせてもらいます』
そう言うとライムは何かをしたのか、突然この部屋に大量のスライムが出現したのだ。
それに驚いたイルが、声を上げたのが聞こえた。
「ええ!?何で兄上の部屋にこんなにスライムがいるんだ?っておい、お前ら何で一斉にこっちくるんだぁっ!!」
その叫び声にイルの方を見ると、スライムが一斉にイルへと群がったのが見えたのだ。
驚いた俺はイルを助けようとクリアスライムから飛び出そうとした。
だけどウルに腕を押さえられていた俺は、全く動けなかった。
「い、イル!?おいウル、この手を離せ!」
「こうなる予感がしてたから、腕を押さえたのは正解だったね。デオ、とりあえず大丈夫だから少し落ち着いて?」
「落ち着いていられるか!イルがスライムに襲われてるんだぞ?」
『デオルライド様、クソ悪魔の言う通り落ち着いて下さい。スライム達はイルレイン様と少し戯れているだけですから、あれは気にせずとも大丈夫です』
「え、戯れ……あれが?」
本当にそうなのだろうかと思っていると、突然イルがくすぐったそうに笑いだしたのだ。
その声にただの思い違いかと俺はホッとしていた。
そしてウルはそんな俺を見てすぐに腕を離すと、何故かそのまま俺のお尻を揉み始めたのだ。
そのせいで俺の体はビクッと反応してしまう。
「ウル、突然何……って、え?……ぁんっ。何で俺、お尻揉まれただけなのに……こんなにも感じてるんだぁっ……ぁあっ!」
俺はただウルにお尻を揉まれているだけなのに、お尻の穴は何故かヒクヒクするのが止まらなくなっていた。
「うん、どうやら効いてきたみたいだね?」
「う、ウル……まさかさっきのローション」
「もちろん、媚薬入りだよ?」
俺は嫌な予感が的中した事に血の気が引いていた。
だって俺は媚薬なんて今まで使った記憶がない。
それなのにすぐ媚薬だとわかったのは、きっと俺がウルに何度も媚薬を使われた事があるからだろう。
でもその事実に俺は困惑しているのに、体が疼いて仕方がなくてどうにかなりそうだった。
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