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おまけ ()内は相手キャラ 主にギャグとイチャイチャ

小型ライムが自律移動する話 (ライム)

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小型のライムに助けられた話

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今日は神殿に行く日なのだけど、何故か俺は追いかけられていた。

「ま、まて!!」
「どうして逃げるんだ!!」

そんなこと言われても……。
その姿はどう見ても盗賊なのだ、逃げるのは当たり前だろう。
いや、それ以前に何でこんなところに盗賊が!!?
お城の警備しっかりしろよ!!!

と言うわけで俺は絶賛盗賊と鬼ごっこ中であり、何故か追いかけられる側だった。
だって最弱の俺に奴らを倒す術なんてないからだ。
とにかく神殿奥のライムのところにいければ振り払えるはずだと、俺はひたすら走っていた。

「坊主、いい加減捕まってくれよ!」
「おじさん達、別に悪い奴らじゃないからさ!」

そう言って捕まえた挙句売り飛ばすつもりなのか、奴らの顔は下心が透けて見え見えなんだけど!?
くそ、俺に魔法が使えればあんなやつ一網打尽なのに!
しかもライムのところまで、後少しなのに……。
走るのも遅い俺は追い付かれるのも時間の問題だった。
そんな緊張の一瞬なのに───。

「ってぇ!!」

俺は前のめりにずざぁーーっと転んでいた。
いやぁーー!俺の運動音痴!
ああ、もう完全に終わった!!

「ははは、盛大にコケたみたいだな」
「これでもう逃げられねぇよな?」

凄いいかにもぐへへって感じで寄ってくる男達に、俺は叫んだ。

「くそっ!ライム!!助けてくれーーー!!!」

もちろんこれには理由があった。
ここはもうすでに神殿内なのだ。
もしかしたらライムが管理してるスライムが助けてくれるかも、という願望的な観測で俺は叫んでいた。

「はぁ?こんなところにだれもいるわけないだろ?」
「じゃあ、坊主は……って、ぐがぁっ!!!!」

望みが届いたのか、目の前の男達が吹き飛んだ。
俺は吹き飛ばしたその人物を見て声を上げる。

「ら、ライム!!……え、ライム?」

疑問系になったのは、目の前にいたライムが手のひらサイズのライムだったからだ。

「はい、イルレイン様。貴方のライムですよ?」
「なんでそんなにちっちゃいの!?ってなんで外に出てきて……」
「その話は後です、今は奴らを葬り去ります」
「いや、殺しちゃダメだって!!」
「では、縛り上げて神殿外に放り出しますので回収して貰えるように通信して下さい」

そう言いながら、もう気を失ってる男達を小さいながら器用に縄を巻くライムを見ながら、俺はダンに取りに来るようにお願いしておいたのだった。




「それで、なんでそんな姿に?」
「これは本体ではありませんので、安心して下さい」
「そ、そうなの……?それならよかった」

疑問はそこだけじゃないのだけど、とりあえずは安心である。
もしライムが聖域より外に出て来てたら、多分結界が解けてるという大事件になるはずだからな。

「最近の私は余りにも時間を持て余していますので、いい加減イルレイン様のお側にいる個体を作れないかと試行錯誤した結果、生み出したスライムがこの姿という訳です」
「と、いう事こいつはこういうスライムなのか~」
「それはどうでしょうか?この個体から意思は感じないので私の一部かもしれません」

体の一部って……こ、怖!!!
ライム、またどの部分引きちぎったの!?そんな事怖すぎて聞けないよ!!

「でもこの姿でしたら、一緒に外を出歩けますからね。明日は一緒に連れて行ってください」
「いいね!手乗りライムか~、肩に乗せたら可愛いかもしれないな!よし、明日は皆に自慢しに行っちゃお!」
「あ、あのイルレイン様?余り他の人達には言わない方がよろしいかと……」
「え?なんで……」
「守護神がいなくなったのかと、変な噂にかわりかねませんからね」

確かに。噂が曲がりに曲がってそんな事になったら、大パニックになってしまう。

「わかった。じゃあダンとルーディア、後は兄上達ぐらいならいい?」
「それぐらいならいいですよ」
「よし!それにしても小さくて可愛いな!」

こんな小さい人型のライムなんて見る事ないならな、キスしちゃおっと!!
それと助けてくれてありがとうという感謝も込めちゃうぞ!

「あ、一つ注意事項ですけどこの姿の私にキスをしないで下さい」

んー、ちゅっ。

「って……え!?」

もうすでにキスしちゃったんですけど……!!?
って、凄い煙が!!!

「言うのが遅いよおぉおおお!!!!!」
「……あぁ、間に合いませんでしたか」

ポンって音がしたと思ったら、そこには1/1スケールのライムがいて……。

「あれぇぇ!?ほ、本物のライム???」
「ええ、あなたのライムですよ?」
「って、ここまだ聖域じゃない!!!!」
「はい。急がないと大変な事になります」
「い、急いで聖域まで走れーーー!!!」

そう言って俺はとにかく聖域までライムとダッシュしたのだった。



「ぜぇぜぇ……ま、間に合ったか?」

息を切らす俺はどうにか聖域にたどり着いていた。
さっきまで走り回って逃げてたのに、更に走る事になった俺はもう暫くは動けなさそうだった。

「あの、イルレイン様」
「な、何?」
「私は走らなくても転移出来ますけど?」
「もっと早く言ってくれよ!!!!?」

一生懸命走った俺が馬鹿みたいじゃん!!?

「じゃあ、さっきのは何の注意事項なんだよ?」
「強制的に聖域に連れ帰りますので、気をつけて下さいという注意事項です」
「なんだよそれ!!?」
「でもイルレイン様なら、お持ち帰りした私がその後何をするのかわかっていますよね?」
「むむ……」

わかっているけど……それよりも注意事項が別にそこまで深刻な事じゃない事でよかった。
いや、よかったのか?

「と、いう訳で。走って疲れたイルレイン様をおもてなしするのは私の役目ですから、この後の事は全て私にお任せくださいね」
「いや待ってくれ、ライム」
「はい?なんでしょ……っ!?」

俺はライムが話すのを遮ってキスをした。
少し身長が足りないから爪先立ちで頑張った!
さっき小さいサイズのライムにあんな風にキスしたけど、ちゃんとこのサイズのライムにも感謝のをキスしたくなっただけだ。

「助けてくれて、ありがとな……これは感謝のお礼……」
「イルレイン様!!!」

俺が言葉を言い終えるより早く、ライムに強く抱きしめられていた。

「これは、もういまからでもオッケーというあれですね?」
「へ??いや、そういう意味でした訳じゃ!!」
「わかりました。さぁ、すぐにベッドに向かいましょうね!!」
「い、いや俺の話を聞いてくれーーー!!!」

こうなってしまったライムを止められる訳もなく、俺はそのまま流されるように気を失うまでヤる事になったのだった。













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おまけは全てこんな感じのギャグイチャメインです。
次はライム、ダン、ルーディアのでる短編を少し書く予定。
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