19 / 20
終章
隠していた心
しおりを挟む
「見事に一妻多夫を再建したわね」
エリサがまた面白がっている。
「してない!再建なんてしてない!!あぁ、もう。なんで、みんなあんなに無遠慮にズケズケ言われたのに、めげずに寄ってくるんだろう…」
「世の中には被虐趣味の方もいらっしゃるそうよ」
つまりはMか。
エリサさん、あなたそんな知識どこから仕入れたの。
「4人揃って被虐趣味とかちょっと非現実的では」
M率が高すぎないか?
「そうよね。貴女が全員を虐めてあげなきゃいけないから大変よね」
うん?そうでなくてな?
「この容姿のせいで、オリジナルミレイちゃんへの想いを引きずってるのかなぁ」
「まあ、殿下達の心中は分かりませんが、でも、今のミレイ様は元のミレイ様とはまるで違います。あの4人も今のミレイ様に魅力を感じていらっしゃるのだと、私は思いますよ」
ローゼ様がにこりと微笑む。
ああ、もう、ローゼ様は今日も麗しいなぁっ。
今日はローゼ様とエリサと3人でカフェテリアでローゼ様婚約破棄おめでとうお茶会を慎ましく開催しているのだ。
「ありがとうございます、ローゼ様」
「それに、もし元のミレイ様の面影を追っているだけなら、今のミレイ様のお言葉であのように行動を変容したりはしなかったと思います」
4人は確かに少し変わったらしい。
殿下はミレイにまとわりつき過ぎるのをやめて、勉学に励んでいる。
時々城下を御忍びで訪れて平民の暮らしを実際に見ているようだ。その御忍び視察に一緒に行かないかと誘われたが、面倒なので断った。
「ショウとは街に行ったことあるのに、私とは行ってくれない」
とか消え入りそうな声で言ってたけど、聞こえなかったことにした。
イーテリオ様はオリジナルミレイに会う前のように魔法の練習に精を出すようになったようだ。
無詠唱への憧れも捨てきれないようで、時々練習に付き合わされてアドバイスを求められる。無詠唱の魔法を実演すると目を輝かせていかに素晴らしいかを熱弁してくるので、どうか落ち着いて欲しい。
リーテライ様は簡単な詠唱なら出来るようになり、その成果を私にも見せてくれた。
「後期には学園に編入出来るくらいになってみせるから、待っていて」と、なぜ私の手に書く。
貴方もう話せるでしょう。んで、書き終わったなら速やかに手を離してください。
ショウフル様は今では実年齢と大差ない見た目になり、もうショタとは言えない。一部に残念がっているご令嬢もいたが、成長後の麗しい御姿と紡ぎ出される黒い台詞のギャップに、新たなファンが多数ついているようだ。
お母様との関係がどうなったのかそれとなく訊こうとしたら、
「気になる?じゃあ、直接確かめにおいでよ、ウチに。あ、そのままずぅっとウチにいてもいいからね?」
と言い出したので全力で遠慮したが、もしかしたら誤魔化されたのかもしれない。
それでも、捨て鉢でもいじけてるわけでもないように見えるので、少なくともショウフル様の中では消化できているのかなと思う。
アルベルト様は決して口数は多くないけれども、ちゃんと話すようになった。
そして、そのせいで人気が出てしまった。なんせイケボだし。
告白してきた女子生徒達をお断りした結果泣かれてしまって、アルベルト様が凹む羽目になっている。
トラウマを再燃させないか心配ではあるが、アルベルト様はそれでも再び言葉を諦めたりはしていないように見える。
ただ、
「ミレイ嬢、貴女こそ私の光です」
って教室内で言われた時は白目むきそうになった。
「アルベルト様は素直なんですよ。心からミレイ様のことを光だと、そう思ったからそう言ったのだと思いますよ」
ローゼ様、面白がってますよね?声が笑ってますけど。
「あの発言の後の教室内の騒ぎはすごかったですね」
エリサも面白がってるね?
確かに、アルベルト様を牽制する他の3人と、悲鳴をあげるアルベルト様ファンと、悲鳴をあげるオリジナルミレイちゃんファンと、興味津々なその他のクラスメイトで、混沌としていたわ。
「それで、あの4人の誰かを選んだりはしないの?」
エリサ、超楽しそうですね?
「しない」
「ということは、一妻多夫のままキープかぁ」
「それもしないよ!?しないっていうのは、全員選ぶんじゃなくて全員選ばないんだって!!」
「どうしてそこまで頑なに?前の4人ならまあなんていうか…遠慮したいのも分かるけど、今の4人なら前よりは良いでしょう?」
「心に決めた方でもいらっしゃるの?」
エリサとローゼが不思議そうにこちらを見る。
「…まだ、自分のことでいっぱいいっぱいで誰とも恋愛とか考えられないだけですよ」
これは嘘じゃない。
「でもそれだけではないでしょう?今のミレイ様をみていると、まるであの4人の好意を、なんというか、否定したいように見えることがあります」
ローゼ様ってば鋭い。
「…だって…あの4人が好意を向けてくれてるのって誰なんだろうって思ってしまうんです」
「元のミレイの面影を追ってるということですか?」
「いえ、それもあるかも知れないけど、そうではなくて、なんかやたら私が神格化されてるような気がして…」
アルベルト様は光と言っていたが、イーテリオ様も無詠唱を使いリーテライ様を治した私を女神でもあるかのような扱いだし、殿下やショウフル様も2人程じゃないけどなんだか私をスゴい存在のように思ってる節があるのだ。
「そりゃぁ、身分も気にせずあれだけ遠慮なくモノを言って、しかもそれがしっかり相手に響いて考えを変えさせたわけだから、スゴいはスゴいでしょう」
諦めて崇められて仕舞えば?とエリサはまた無責任に煽る。
「ミレイ様は言葉で彼らの心を変えたのです。その変化が本人たちにとって劇的であれば、まるで神か何かのように崇めてしまうのも仕方ないかも知れませんね」
「でも…でも、あれ……今思えば、半分八つ当たりだったんです」
ポツリと本音を漏らした。
「あれって?4人を調教したこと?」
「調教はしてないでしょ!?うん、まぁ、その、4人に言いたい放題言ったことよ。
だって、以前の記憶もないのに、オリジナルミレイちゃんと重ねて盲目的に好かれても迷惑なだけだったし!
みんなそれぞれ重圧とか限界とか罪悪感とか、いろんなものを抱えてて、つい楽な方に逃げたかったのはわかるけど、1人の八方美人女に侍って、こんな麗しいローゼ様を悪者に仕立てるとか本当何やってんだって思ったし!
それに…それに…嫌なことから逃げてるくせに実は心のどこかで捨てきれないものがあるの羨ましかったんだもん!」
そう言って最後には泣き出してしまった私を見て、エリサとローゼ様がオロオロしている。
ああ。そうだ。
羨ましかったんだ。
皆と話したとき、
オリジナルミレイちゃんが示す逃げ場へミレイちゃんへの愛を大義名分に逃げ込んで、そうして捨てたはずのものに、
結局どこかで捨てきれないでいるのことを感じて、
どこか羨ましかった。
オリジナルミレイちゃんの時の記憶はなくて、
さりとて、転生前の記憶もろくになくて、
私は、自分を縛るものも、自分の才能の限界への焦りも、謝りたい相手も、渇望する愛も、心を閉ざすような傷も、何も持っていない。
転生の神さまが適当に仕事したのかうっかり転生させられたのか、何のための転生なのかも分からない。
使命も目的も何もない。
ただただ不安しか持ってない。
何処までも自由で、何もなさすぎて、私を形作るものが曖昧過ぎて、不安だった。
捨てようとしても捨てきれないものがありながらウジウジしているのが腹立たしくて、羨ましくて、八つ当たりをしたんだ。
結果、良い方向に向かったのだって、4人の心に底力があったからこそで、私の手柄なんかじゃない。
好意を持たれて、少しは嬉しいとも思う瞬間も無いではないけれども、
彼らが想いを寄せている、彼らの言う光だったり素晴らしい女性だったりが、まるで自分のことを指している気がしなかったのだ。
だって、私はそんな大層な存在じゃない。
私は私が誰だかもよく分からないのに。
エリサがまた面白がっている。
「してない!再建なんてしてない!!あぁ、もう。なんで、みんなあんなに無遠慮にズケズケ言われたのに、めげずに寄ってくるんだろう…」
「世の中には被虐趣味の方もいらっしゃるそうよ」
つまりはMか。
エリサさん、あなたそんな知識どこから仕入れたの。
「4人揃って被虐趣味とかちょっと非現実的では」
M率が高すぎないか?
「そうよね。貴女が全員を虐めてあげなきゃいけないから大変よね」
うん?そうでなくてな?
「この容姿のせいで、オリジナルミレイちゃんへの想いを引きずってるのかなぁ」
「まあ、殿下達の心中は分かりませんが、でも、今のミレイ様は元のミレイ様とはまるで違います。あの4人も今のミレイ様に魅力を感じていらっしゃるのだと、私は思いますよ」
ローゼ様がにこりと微笑む。
ああ、もう、ローゼ様は今日も麗しいなぁっ。
今日はローゼ様とエリサと3人でカフェテリアでローゼ様婚約破棄おめでとうお茶会を慎ましく開催しているのだ。
「ありがとうございます、ローゼ様」
「それに、もし元のミレイ様の面影を追っているだけなら、今のミレイ様のお言葉であのように行動を変容したりはしなかったと思います」
4人は確かに少し変わったらしい。
殿下はミレイにまとわりつき過ぎるのをやめて、勉学に励んでいる。
時々城下を御忍びで訪れて平民の暮らしを実際に見ているようだ。その御忍び視察に一緒に行かないかと誘われたが、面倒なので断った。
「ショウとは街に行ったことあるのに、私とは行ってくれない」
とか消え入りそうな声で言ってたけど、聞こえなかったことにした。
イーテリオ様はオリジナルミレイに会う前のように魔法の練習に精を出すようになったようだ。
無詠唱への憧れも捨てきれないようで、時々練習に付き合わされてアドバイスを求められる。無詠唱の魔法を実演すると目を輝かせていかに素晴らしいかを熱弁してくるので、どうか落ち着いて欲しい。
リーテライ様は簡単な詠唱なら出来るようになり、その成果を私にも見せてくれた。
「後期には学園に編入出来るくらいになってみせるから、待っていて」と、なぜ私の手に書く。
貴方もう話せるでしょう。んで、書き終わったなら速やかに手を離してください。
ショウフル様は今では実年齢と大差ない見た目になり、もうショタとは言えない。一部に残念がっているご令嬢もいたが、成長後の麗しい御姿と紡ぎ出される黒い台詞のギャップに、新たなファンが多数ついているようだ。
お母様との関係がどうなったのかそれとなく訊こうとしたら、
「気になる?じゃあ、直接確かめにおいでよ、ウチに。あ、そのままずぅっとウチにいてもいいからね?」
と言い出したので全力で遠慮したが、もしかしたら誤魔化されたのかもしれない。
それでも、捨て鉢でもいじけてるわけでもないように見えるので、少なくともショウフル様の中では消化できているのかなと思う。
アルベルト様は決して口数は多くないけれども、ちゃんと話すようになった。
そして、そのせいで人気が出てしまった。なんせイケボだし。
告白してきた女子生徒達をお断りした結果泣かれてしまって、アルベルト様が凹む羽目になっている。
トラウマを再燃させないか心配ではあるが、アルベルト様はそれでも再び言葉を諦めたりはしていないように見える。
ただ、
「ミレイ嬢、貴女こそ私の光です」
って教室内で言われた時は白目むきそうになった。
「アルベルト様は素直なんですよ。心からミレイ様のことを光だと、そう思ったからそう言ったのだと思いますよ」
ローゼ様、面白がってますよね?声が笑ってますけど。
「あの発言の後の教室内の騒ぎはすごかったですね」
エリサも面白がってるね?
確かに、アルベルト様を牽制する他の3人と、悲鳴をあげるアルベルト様ファンと、悲鳴をあげるオリジナルミレイちゃんファンと、興味津々なその他のクラスメイトで、混沌としていたわ。
「それで、あの4人の誰かを選んだりはしないの?」
エリサ、超楽しそうですね?
「しない」
「ということは、一妻多夫のままキープかぁ」
「それもしないよ!?しないっていうのは、全員選ぶんじゃなくて全員選ばないんだって!!」
「どうしてそこまで頑なに?前の4人ならまあなんていうか…遠慮したいのも分かるけど、今の4人なら前よりは良いでしょう?」
「心に決めた方でもいらっしゃるの?」
エリサとローゼが不思議そうにこちらを見る。
「…まだ、自分のことでいっぱいいっぱいで誰とも恋愛とか考えられないだけですよ」
これは嘘じゃない。
「でもそれだけではないでしょう?今のミレイ様をみていると、まるであの4人の好意を、なんというか、否定したいように見えることがあります」
ローゼ様ってば鋭い。
「…だって…あの4人が好意を向けてくれてるのって誰なんだろうって思ってしまうんです」
「元のミレイの面影を追ってるということですか?」
「いえ、それもあるかも知れないけど、そうではなくて、なんかやたら私が神格化されてるような気がして…」
アルベルト様は光と言っていたが、イーテリオ様も無詠唱を使いリーテライ様を治した私を女神でもあるかのような扱いだし、殿下やショウフル様も2人程じゃないけどなんだか私をスゴい存在のように思ってる節があるのだ。
「そりゃぁ、身分も気にせずあれだけ遠慮なくモノを言って、しかもそれがしっかり相手に響いて考えを変えさせたわけだから、スゴいはスゴいでしょう」
諦めて崇められて仕舞えば?とエリサはまた無責任に煽る。
「ミレイ様は言葉で彼らの心を変えたのです。その変化が本人たちにとって劇的であれば、まるで神か何かのように崇めてしまうのも仕方ないかも知れませんね」
「でも…でも、あれ……今思えば、半分八つ当たりだったんです」
ポツリと本音を漏らした。
「あれって?4人を調教したこと?」
「調教はしてないでしょ!?うん、まぁ、その、4人に言いたい放題言ったことよ。
だって、以前の記憶もないのに、オリジナルミレイちゃんと重ねて盲目的に好かれても迷惑なだけだったし!
みんなそれぞれ重圧とか限界とか罪悪感とか、いろんなものを抱えてて、つい楽な方に逃げたかったのはわかるけど、1人の八方美人女に侍って、こんな麗しいローゼ様を悪者に仕立てるとか本当何やってんだって思ったし!
それに…それに…嫌なことから逃げてるくせに実は心のどこかで捨てきれないものがあるの羨ましかったんだもん!」
そう言って最後には泣き出してしまった私を見て、エリサとローゼ様がオロオロしている。
ああ。そうだ。
羨ましかったんだ。
皆と話したとき、
オリジナルミレイちゃんが示す逃げ場へミレイちゃんへの愛を大義名分に逃げ込んで、そうして捨てたはずのものに、
結局どこかで捨てきれないでいるのことを感じて、
どこか羨ましかった。
オリジナルミレイちゃんの時の記憶はなくて、
さりとて、転生前の記憶もろくになくて、
私は、自分を縛るものも、自分の才能の限界への焦りも、謝りたい相手も、渇望する愛も、心を閉ざすような傷も、何も持っていない。
転生の神さまが適当に仕事したのかうっかり転生させられたのか、何のための転生なのかも分からない。
使命も目的も何もない。
ただただ不安しか持ってない。
何処までも自由で、何もなさすぎて、私を形作るものが曖昧過ぎて、不安だった。
捨てようとしても捨てきれないものがありながらウジウジしているのが腹立たしくて、羨ましくて、八つ当たりをしたんだ。
結果、良い方向に向かったのだって、4人の心に底力があったからこそで、私の手柄なんかじゃない。
好意を持たれて、少しは嬉しいとも思う瞬間も無いではないけれども、
彼らが想いを寄せている、彼らの言う光だったり素晴らしい女性だったりが、まるで自分のことを指している気がしなかったのだ。
だって、私はそんな大層な存在じゃない。
私は私が誰だかもよく分からないのに。
0
あなたにおすすめの小説
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
前世の記憶を取り戻した元クズ令嬢は毎日が楽しくてたまりません
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のソフィーナは、非常に我が儘で傲慢で、どしうようもないクズ令嬢だった。そんなソフィーナだったが、事故の影響で前世の記憶をとり戻す。
前世では体が弱く、やりたい事も何もできずに短い生涯を終えた彼女は、過去の自分の行いを恥、真面目に生きるとともに前世でできなかったと事を目いっぱい楽しもうと、新たな人生を歩み始めた。
外を出て美味しい空気を吸う、綺麗な花々を見る、些細な事でも幸せを感じるソフィーナは、険悪だった兄との関係もあっという間に改善させた。
もちろん、本人にはそんな自覚はない。ただ、今までの行いを詫びただけだ。そう、なぜか彼女には、人を魅了させる力を持っていたのだ。
そんな中、この国の王太子でもあるファラオ殿下の15歳のお誕生日パーティに参加する事になったソフィーナは…
どうしようもないクズだった令嬢が、前世の記憶を取り戻し、次々と周りを虜にしながら本当の幸せを掴むまでのお話しです。
カクヨムでも同時連載してます。
よろしくお願いします。
「転生したら推しの悪役宰相と婚約してました!?」〜推しが今日も溺愛してきます〜 (旧題:転生したら報われない悪役夫を溺愛することになった件)
透子(とおるこ)
恋愛
読んでいた小説の中で一番好きだった“悪役宰相グラヴィス”。
有能で冷たく見えるけど、本当は一途で優しい――そんな彼が、報われずに処刑された。
「今度こそ、彼を幸せにしてあげたい」
そう願った瞬間、気づけば私は物語の姫ジェニエットに転生していて――
しかも、彼との“政略結婚”が目前!?
婚約から始まる、再構築系・年の差溺愛ラブ。
“報われない推し”が、今度こそ幸せになるお話。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
悪役令嬢、記憶をなくして辺境でカフェを開きます〜お忍びで通ってくる元婚約者の王子様、私はあなたのことなど知りません〜
咲月ねむと
恋愛
王子の婚約者だった公爵令嬢セレスティーナは、断罪イベントの最中、興奮のあまり階段から転げ落ち、頭を打ってしまう。目覚めた彼女は、なんと「悪役令嬢として生きてきた数年間」の記憶をすっぽりと失い、動物を愛する心優しくおっとりした本来の性格に戻っていた。
もはや王宮に居場所はないと、自ら婚約破棄を申し出て辺境の領地へ。そこで動物たちに異常に好かれる体質を活かし、もふもふの聖獣たちが集まるカフェを開店し、穏やかな日々を送り始める。
一方、セレスティーナの豹変ぶりが気になって仕方ない元婚約者の王子・アルフレッドは、身分を隠してお忍びでカフェを訪れる。別人になったかのような彼女に戸惑いながらも、次第に本当の彼女に惹かれていくが、セレスティーナは彼のことを全く覚えておらず…?
※これはかなり人を選ぶ作品です。
感想欄にもある通り、私自身も再度読み返してみて、皆様のおっしゃる通りもう少しプロットをしっかりしてればと。
それでも大丈夫って方は、ぜひ。
白い結婚に、猶予を。――冷徹公爵と選び続ける夫婦の話
鷹 綾
恋愛
婚約者である王子から「有能すぎる」と切り捨てられた令嬢エテルナ。
彼女が選んだ新たな居場所は、冷徹と噂される公爵セーブルとの白い結婚だった。
干渉しない。触れない。期待しない。
それは、互いを守るための合理的な選択だったはずなのに――
静かな日常の中で、二人は少しずつ「選び続けている関係」へと変わっていく。
越えない一線に名前を付け、それを“猶予”と呼ぶ二人。
壊すより、急ぐより、今日も隣にいることを選ぶ。
これは、激情ではなく、
確かな意思で育つ夫婦の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる