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≪巫女編≫
6.オムレット
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連はなんだかんだと5日ほど滞在してから浅草へ帰った……
ルナは、今度ゾンビで私達を驚かせたら『ぶっ殺す!』と脅していたが、連はこの次に来るときは、『ヨーロッパのお菓子で、ケーキと言う甘くてほっぺが落ちちゃうくらい美味しいお菓子を持って来ますね! ルナさん!』と言って、ルナのご機嫌を取ろうとしていた。
「私達は異国の珍しいお菓子を頂けるのだから、大歓迎なんだけどね! 連くん頑張って!」
……
今日も、新たなお仕事の依頼が来ました。中国の商人らしいのですが、一代で財をなした大商人で、どうも、お金が余りすぎて使い切れないからと、鷲宮神社の巫女に、無理難題を吹っ掛けて遊んでやろうか的な乗りで仕事の依頼をしてきたらしいのです。その依頼をかなえとルナがまんまと受けてしまったようで……仕方のない娘達です。
だけど、日本の片田舎にある神社まで来て、遊び半分に私達に無理難題を吹っ掛けて、困っている所を見て、ニヤニヤして楽しもうなんて、絶対に許さないんだからね! 変態!
……その時の様子
かなえとルナが、授与所に入り御守りの販売を行っていると、その商人は横柄な態度で、それは偉そうに、「おい、そこの巫女! 俺と勝負をしないか? 俺は、珍しい物や珍獣に興味があって、色々と探している。俺の指定したものを見つけられたらお前たちの勝ちだ! 報酬をたんまり払うぞ! どうだ? 勝負しないか?」と言ってきたのよ!
「なんだ、おじさん、すっごく横柄な態度だな~!」
「感じ悪いんだぞ!」
「だけど、鷲宮神社の巫女に出来ない事はないよ! それに今までずっと、1度引受けた依頼は必ず達成して来たのよ~! そんな勝負、簡単に勝っちゃうんだからね!」
「お~! それじゃ勝負を受けるんだな!」
「やってやろうじゃないの! 絶対に勝つからね!」
「そうだぞ! 覚悟するんだぞ!」……って、こんな感じで……「2人とも何やってんのよ! また変な依頼を受けちゃって」
……そして、その依頼内容は……
「日本には『ツチノコ』が居るんだろ~! 俺はそれが見たいから、探して来い!」という依頼で、そして報酬を払う条件としては……
1.ツチノコだと私が認識出来た場合。
2.ツチノコだと私が認めた場合。
3.ツチノコの一部だと私が認めた場合。
4.ツチノコでは無いが、それに匹敵すると私が認めた場合。
5.ツチノコによるもので、現象や痕跡、またはツチノコの影響を受けた物、たとえば食べ残しなどで、私が認めた場合。
以上のどれかの条件を満たした場合に報酬を払うぞと言ってきたのよ!
……
全員、今回の依頼に付いての話し合いを行うため、本殿に集まっていた……
「今回は無理だろ~? そんなのいるわけない!」
「ツチノコをルナは知らないのか?」
「しってるよ! 日本のUMAよね!」
「未確認生物なんだぞ!」
「じゃ、なんで依頼を受けちゃたんだよ?」
「だって~、後からツチノコを探せって言ってきたのよ~、ズルいよね~だけど、ルナは、ツチノコもどきなら知ってるんだよ! だから勝算はあるんだよ!」
「もどき??? なんだそれ? そんなの知らないんだぞ?」
「もどきは、トカゲなんだけど、普段は何の変哲もない、何処から見てもトカゲなんだけどね、ニワトリの卵を丸呑みすると、見た目がツチノコの様になるんだよ」
「だけど、日本にいるの? もどきは?」
「ルナはね! ペットで飼ってるよ……」
「え~~~!」
……みんなでルナの部屋へ
「本当~だ! 見た目はトカゲなんたぞ!」
「何処にいたんだ?」
「真庭の里に居るよ! 里ではね、もどきの繁殖に成功して、飼育しているんだよ! 特に火を起こすのに便利だから、1人1匹は飼ってるよ!」
「火?」
「そうだよ! こうやってね、尻尾を真っ直ぐに伸ばしてからお腹を押すと火を吐くんだよ!」
『ボワッ!』
「きゃ!」
「すげ~~~!」
「おとぎ話のドラゴン見たいだぞ!」
「ドラゴン?」
「ヨーロッパにはドラゴン伝説があるんだぞ……説明してあげるんだぞ! ドラゴンは人間が生まれるはるか昔から、世界の頂点に君臨し、知能が高く誇り高く気高い種族なんだぞ、また皮膚は鋼鉄よりも硬い鱗で覆われていて槍や剣、銃も効かないんだぞ、それから鋭い牙や角を持ち、空も飛ぶことが出来て、炎をはくんだぞ! すっごく格好いいんだぞ!」
「このトカゲがドラゴンなのか?」
「わからないよ、この子は翼が無いから飛べないし……」
「本当だ! 翼がないんだぞ?」
「まだ子供なのかも? 大人になったら生えてくるんじゃないのか?」
「でもね、この子は翼が無くて飛べないけど、とっても凄い特技があるのよ!」
「なにが凄いんだ?」
「それはね、姿を消すことが出来るのよ!」
ルナの言葉を聞いたもどきの姿は徐々に消えて行った。
「すげーぞ! 消えたぞ!」
「格好いいんだぞ! 保護色になるのか?」
「ちがうよ、この子はね無色透明になれるのよ!」
「本当~なんだぞ! 完全に消えて見えないんだぞ!」
「名前は? この子、名前はあるのか?」
「オムレットって呼んでね!」
……
オムレットはルナがいる場所では、安心しているのか姿を表す。
「可愛いな、オムレット!」
「りん、気に入ったの?」
「あ~気に入ったよ! 見てみろよ! 卵を丸呑みすると、手足を引っ込めてじっとして動かないんだぜ!」
りんは、オムレットをゴロゴロと転がして遊んでいる。オムレットも目を閉じて、気持ち良さそうに、ゴロゴロと転がっている……
「トカゲ? ツチノコ? ドラゴン? わからないんだぞ!」
「私も欲しくなってきた……」
「私も欲しいぞ! 手に入れるには、どうすれば良いんだぞ?」
「そんな事、言われても……もどきは里にしか居ないし……」
「それじゃ! ちょとだけ、ちょとだけ里帰りしないか?」
「いや、絶対にイヤ!……私は里へは帰らないわよ!」」
「ちょと! 3人とも大事な事を忘れてない? ペットにするとかじゃなくてね、依頼はどうするのよ?」
「……」
「そうでした……このオムレットでどうにかならないかな?」
「ダメよ、オムレットは私の家族なんだからね!」
「そうだな、俺も情が湧いてきたし……」
「もう離れられないんだぞ!」
「普通のヘビとかじゃ駄目かな?」
「直ぐにバレるわよ」
「こまったわ、どうしよう……」
……
数日後、商人がやって来た。
『どうだ、依頼したツチノコは見つかったか?』
「見つかりましたが……姿が無色透明で見ることが出来ません……」
「それは本当なのか? それなら、どうやって捕まえて来たんだ?」
「それはですね、影です……」
「影?」
「はい、影です。 ツチノコはニワトリの卵が大好物で丸呑みします」
「それでどうなる? 姿が見えるのか?」
「いいえ、姿は見えませんが、ツチノコは夜行性らしくて、月の光を浴びると、丸呑みした卵の影が浮かび上がります。少し間抜けな感じで可愛いやつですが……その影を見つけ出せれば、そこにツチノコが居ることになるんです。だけど、月の光に浮かび上がる卵の影を探すのは非常に大変です……この子はルナの事が気に入ったのか? なぜか、ここまで着いて来たんですよ……結果的には、連れてくる事に成功しましたが、しかし、捕まえる事は出来ませんでしたね……」
「そ、そうか……そこに居るんだな?……」
「はい、夜まで待って、月の光に当てれば確認できるかと……」
「そうか! それなら、また夜に来る」そう言って商人は一旦帰って行った。
……
蝋燭の灯りと、ランプの明かりが灯る薄暗い部屋の中に、商人と巫女の姿はあった……
「それでは、ここからは、小枝さんが説明しま~す。 それでは、こちらをご覧下さ~い!」
突然部屋の灯りが消され、暗くなった部屋の中、窓を開けて、蒼白い月の光を取り込むと、部屋の壁に卵の影が映し出された……
「……それはとても幻想的な光景で、みな目を奪われた……」と、なるはずでしたが……
「ど~うです! これがツチノコですよ~!」
「お前たち、ただの卵の影でははいか? どういう事だ? これだけじゃ分からないだろうが」……商人は怒りだした……
……小枝は少し慌てるが……
「ちょつと待って下さい! よ~く見て下さい。卵の影が動いてますよ~! それに影で映し出されている卵なんて、この部屋の何処にも無いですからね!」
「少し部屋が暗いな、灯りを……」商人は部屋の中をキョロキョロと見回す……
「確かに……部屋の中には、卵の影となる様な物は無いな……これが本当に……ツチノコなのか?……」商人は半信半疑で壁に映る卵の影を見ている……
「残念ながら、触れる事も、姿を見る事も出来ませんがこれがツチノコです!」……小枝! 言い切りやがったぞ!
「面白い! 分かった、成功とみなして、報酬を払おう!」
商人は、自信満々に話す小枝と、確かに不思議な光景に依頼成功とみなして報酬を払う事にした。
「有難うございます!」
……
その後、暫く商人は、ツチノコを連れて帰ると言って、捕まえようとしてしていたが、オムレットの食べた卵の消化が終ったのか完全に姿を捕らえる事が出来なくなり、悔しかったのか「おい! お前達、どうにかしろ」と言って怒っていたが「申し訳有りません、もう無理です」って言って、適当に誤魔化した……
その後、商人は「また来る、次はもっと難しい依頼をするぞ!」って言って帰ったが、「もう出入り禁止なんだからね!」
……
「良かった~、今回の依頼も成功ね! オムレットに感謝しないとね!」
「ルナにも感謝してよね! 私のペットなんだからね!」
「そうね、ルナがオムレットをペットにしてなかったら、今回の依頼の達成は無理だったしね!……でも? ちょとまって、そもそも商人の徴発に乗ったのはルナよね?」
「あ!……」
ルナはあっという間に逃げ去る……
「かなえも一緒にいたわよね~」
かなえは逃げ遅れて捕まった……
「ごめんなのだぞ……其れよりも、大変な事を思い出したぞ!」
「どうしたの?」
「報酬を貰ってないぞ! 出入り禁止にしたら報酬が貰えないんだぞ!」
「え~! 何やってるのよ」
「また来るって言ってたし……多分、大丈夫なんだぞ!」
「仕方ないわね、出入り禁止は暫くお預けね……」
……
ルナは、今度ゾンビで私達を驚かせたら『ぶっ殺す!』と脅していたが、連はこの次に来るときは、『ヨーロッパのお菓子で、ケーキと言う甘くてほっぺが落ちちゃうくらい美味しいお菓子を持って来ますね! ルナさん!』と言って、ルナのご機嫌を取ろうとしていた。
「私達は異国の珍しいお菓子を頂けるのだから、大歓迎なんだけどね! 連くん頑張って!」
……
今日も、新たなお仕事の依頼が来ました。中国の商人らしいのですが、一代で財をなした大商人で、どうも、お金が余りすぎて使い切れないからと、鷲宮神社の巫女に、無理難題を吹っ掛けて遊んでやろうか的な乗りで仕事の依頼をしてきたらしいのです。その依頼をかなえとルナがまんまと受けてしまったようで……仕方のない娘達です。
だけど、日本の片田舎にある神社まで来て、遊び半分に私達に無理難題を吹っ掛けて、困っている所を見て、ニヤニヤして楽しもうなんて、絶対に許さないんだからね! 変態!
……その時の様子
かなえとルナが、授与所に入り御守りの販売を行っていると、その商人は横柄な態度で、それは偉そうに、「おい、そこの巫女! 俺と勝負をしないか? 俺は、珍しい物や珍獣に興味があって、色々と探している。俺の指定したものを見つけられたらお前たちの勝ちだ! 報酬をたんまり払うぞ! どうだ? 勝負しないか?」と言ってきたのよ!
「なんだ、おじさん、すっごく横柄な態度だな~!」
「感じ悪いんだぞ!」
「だけど、鷲宮神社の巫女に出来ない事はないよ! それに今までずっと、1度引受けた依頼は必ず達成して来たのよ~! そんな勝負、簡単に勝っちゃうんだからね!」
「お~! それじゃ勝負を受けるんだな!」
「やってやろうじゃないの! 絶対に勝つからね!」
「そうだぞ! 覚悟するんだぞ!」……って、こんな感じで……「2人とも何やってんのよ! また変な依頼を受けちゃって」
……そして、その依頼内容は……
「日本には『ツチノコ』が居るんだろ~! 俺はそれが見たいから、探して来い!」という依頼で、そして報酬を払う条件としては……
1.ツチノコだと私が認識出来た場合。
2.ツチノコだと私が認めた場合。
3.ツチノコの一部だと私が認めた場合。
4.ツチノコでは無いが、それに匹敵すると私が認めた場合。
5.ツチノコによるもので、現象や痕跡、またはツチノコの影響を受けた物、たとえば食べ残しなどで、私が認めた場合。
以上のどれかの条件を満たした場合に報酬を払うぞと言ってきたのよ!
……
全員、今回の依頼に付いての話し合いを行うため、本殿に集まっていた……
「今回は無理だろ~? そんなのいるわけない!」
「ツチノコをルナは知らないのか?」
「しってるよ! 日本のUMAよね!」
「未確認生物なんだぞ!」
「じゃ、なんで依頼を受けちゃたんだよ?」
「だって~、後からツチノコを探せって言ってきたのよ~、ズルいよね~だけど、ルナは、ツチノコもどきなら知ってるんだよ! だから勝算はあるんだよ!」
「もどき??? なんだそれ? そんなの知らないんだぞ?」
「もどきは、トカゲなんだけど、普段は何の変哲もない、何処から見てもトカゲなんだけどね、ニワトリの卵を丸呑みすると、見た目がツチノコの様になるんだよ」
「だけど、日本にいるの? もどきは?」
「ルナはね! ペットで飼ってるよ……」
「え~~~!」
……みんなでルナの部屋へ
「本当~だ! 見た目はトカゲなんたぞ!」
「何処にいたんだ?」
「真庭の里に居るよ! 里ではね、もどきの繁殖に成功して、飼育しているんだよ! 特に火を起こすのに便利だから、1人1匹は飼ってるよ!」
「火?」
「そうだよ! こうやってね、尻尾を真っ直ぐに伸ばしてからお腹を押すと火を吐くんだよ!」
『ボワッ!』
「きゃ!」
「すげ~~~!」
「おとぎ話のドラゴン見たいだぞ!」
「ドラゴン?」
「ヨーロッパにはドラゴン伝説があるんだぞ……説明してあげるんだぞ! ドラゴンは人間が生まれるはるか昔から、世界の頂点に君臨し、知能が高く誇り高く気高い種族なんだぞ、また皮膚は鋼鉄よりも硬い鱗で覆われていて槍や剣、銃も効かないんだぞ、それから鋭い牙や角を持ち、空も飛ぶことが出来て、炎をはくんだぞ! すっごく格好いいんだぞ!」
「このトカゲがドラゴンなのか?」
「わからないよ、この子は翼が無いから飛べないし……」
「本当だ! 翼がないんだぞ?」
「まだ子供なのかも? 大人になったら生えてくるんじゃないのか?」
「でもね、この子は翼が無くて飛べないけど、とっても凄い特技があるのよ!」
「なにが凄いんだ?」
「それはね、姿を消すことが出来るのよ!」
ルナの言葉を聞いたもどきの姿は徐々に消えて行った。
「すげーぞ! 消えたぞ!」
「格好いいんだぞ! 保護色になるのか?」
「ちがうよ、この子はね無色透明になれるのよ!」
「本当~なんだぞ! 完全に消えて見えないんだぞ!」
「名前は? この子、名前はあるのか?」
「オムレットって呼んでね!」
……
オムレットはルナがいる場所では、安心しているのか姿を表す。
「可愛いな、オムレット!」
「りん、気に入ったの?」
「あ~気に入ったよ! 見てみろよ! 卵を丸呑みすると、手足を引っ込めてじっとして動かないんだぜ!」
りんは、オムレットをゴロゴロと転がして遊んでいる。オムレットも目を閉じて、気持ち良さそうに、ゴロゴロと転がっている……
「トカゲ? ツチノコ? ドラゴン? わからないんだぞ!」
「私も欲しくなってきた……」
「私も欲しいぞ! 手に入れるには、どうすれば良いんだぞ?」
「そんな事、言われても……もどきは里にしか居ないし……」
「それじゃ! ちょとだけ、ちょとだけ里帰りしないか?」
「いや、絶対にイヤ!……私は里へは帰らないわよ!」」
「ちょと! 3人とも大事な事を忘れてない? ペットにするとかじゃなくてね、依頼はどうするのよ?」
「……」
「そうでした……このオムレットでどうにかならないかな?」
「ダメよ、オムレットは私の家族なんだからね!」
「そうだな、俺も情が湧いてきたし……」
「もう離れられないんだぞ!」
「普通のヘビとかじゃ駄目かな?」
「直ぐにバレるわよ」
「こまったわ、どうしよう……」
……
数日後、商人がやって来た。
『どうだ、依頼したツチノコは見つかったか?』
「見つかりましたが……姿が無色透明で見ることが出来ません……」
「それは本当なのか? それなら、どうやって捕まえて来たんだ?」
「それはですね、影です……」
「影?」
「はい、影です。 ツチノコはニワトリの卵が大好物で丸呑みします」
「それでどうなる? 姿が見えるのか?」
「いいえ、姿は見えませんが、ツチノコは夜行性らしくて、月の光を浴びると、丸呑みした卵の影が浮かび上がります。少し間抜けな感じで可愛いやつですが……その影を見つけ出せれば、そこにツチノコが居ることになるんです。だけど、月の光に浮かび上がる卵の影を探すのは非常に大変です……この子はルナの事が気に入ったのか? なぜか、ここまで着いて来たんですよ……結果的には、連れてくる事に成功しましたが、しかし、捕まえる事は出来ませんでしたね……」
「そ、そうか……そこに居るんだな?……」
「はい、夜まで待って、月の光に当てれば確認できるかと……」
「そうか! それなら、また夜に来る」そう言って商人は一旦帰って行った。
……
蝋燭の灯りと、ランプの明かりが灯る薄暗い部屋の中に、商人と巫女の姿はあった……
「それでは、ここからは、小枝さんが説明しま~す。 それでは、こちらをご覧下さ~い!」
突然部屋の灯りが消され、暗くなった部屋の中、窓を開けて、蒼白い月の光を取り込むと、部屋の壁に卵の影が映し出された……
「……それはとても幻想的な光景で、みな目を奪われた……」と、なるはずでしたが……
「ど~うです! これがツチノコですよ~!」
「お前たち、ただの卵の影でははいか? どういう事だ? これだけじゃ分からないだろうが」……商人は怒りだした……
……小枝は少し慌てるが……
「ちょつと待って下さい! よ~く見て下さい。卵の影が動いてますよ~! それに影で映し出されている卵なんて、この部屋の何処にも無いですからね!」
「少し部屋が暗いな、灯りを……」商人は部屋の中をキョロキョロと見回す……
「確かに……部屋の中には、卵の影となる様な物は無いな……これが本当に……ツチノコなのか?……」商人は半信半疑で壁に映る卵の影を見ている……
「残念ながら、触れる事も、姿を見る事も出来ませんがこれがツチノコです!」……小枝! 言い切りやがったぞ!
「面白い! 分かった、成功とみなして、報酬を払おう!」
商人は、自信満々に話す小枝と、確かに不思議な光景に依頼成功とみなして報酬を払う事にした。
「有難うございます!」
……
その後、暫く商人は、ツチノコを連れて帰ると言って、捕まえようとしてしていたが、オムレットの食べた卵の消化が終ったのか完全に姿を捕らえる事が出来なくなり、悔しかったのか「おい! お前達、どうにかしろ」と言って怒っていたが「申し訳有りません、もう無理です」って言って、適当に誤魔化した……
その後、商人は「また来る、次はもっと難しい依頼をするぞ!」って言って帰ったが、「もう出入り禁止なんだからね!」
……
「良かった~、今回の依頼も成功ね! オムレットに感謝しないとね!」
「ルナにも感謝してよね! 私のペットなんだからね!」
「そうね、ルナがオムレットをペットにしてなかったら、今回の依頼の達成は無理だったしね!……でも? ちょとまって、そもそも商人の徴発に乗ったのはルナよね?」
「あ!……」
ルナはあっという間に逃げ去る……
「かなえも一緒にいたわよね~」
かなえは逃げ遅れて捕まった……
「ごめんなのだぞ……其れよりも、大変な事を思い出したぞ!」
「どうしたの?」
「報酬を貰ってないぞ! 出入り禁止にしたら報酬が貰えないんだぞ!」
「え~! 何やってるのよ」
「また来るって言ってたし……多分、大丈夫なんだぞ!」
「仕方ないわね、出入り禁止は暫くお預けね……」
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