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ベース22
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宇宙船に戻り、取り付け作業に入った。
対策したからもう素手でバッテリーを触れても大丈夫。
まずは既存のバッテリーを外そうとしたが、途中でその手を止める。
「二個ってできないかな?」
どちらか一つじゃなくて二つ繋げれば、それだけエネルギー量が増える。
電池の出力が異なるから並列つなぎはできないだろうけど、状況に応じて使うバッテリーを切り替えるシステムを作れないだろうか。
無理だったら諦めるけど、試してみる価値はある。
接続。OK。
出力。異常なし。
切り替え。問題なし。
「うん!大丈夫だ」
無事、構築に成功した。
平常時は既存のバッテリーを使い、戦闘時に試作型バッテリーに切り替えることができる。
ソフトは以前作ったバッテリー節約のためのシステムを応用。ハードはデバイスの力で何とか形にすることができた。
もうログイン限界の時間ギリギリだけど、コードの解析がまだ終わっていない。
ということはかなりのレアアイテムだ。
これは期待できる。
解析などはログアウトしてもやり続けてくれる。
ただし、速度はログイン時に比べると遅い。
ちなみにたとえログアウトしていてもデスペナルティを喰らっている場合は解析などは止まってしまう。
低下した解析速度でも明日になればさすがに解析も終わっているだろう。
学校が終わったら真っ直ぐ帰宅するつもりだったけど、クラスメイトととの付き合いで夜になってしまった。
前まではこういうのはなかったんだけど、最近、週に一回のペースで誘われるようになった。
原因は不明。なんかいつの間にかクラスメイトからの評価が高くなっていた。
連続で誘いを断っていたし、今回も断ろうとしたらとても悲しそうな顔をされたから行かざる負えなかった。
そこそこ楽しかったからいいけど。
期待に胸を膨らませて、ログインした。
「うげっ!まだ終わってない!」
最初の解析の結果を確認しようとしたら、まだ終わってなかった。
終わってないなら仕方ないか。
ズールと戦うにはバッテリーを最大まで充電する必要がある。
だけど、格納庫に充電器がなかった。
手回しでどうにかするしかない。
バッテリーの容量が大きいから今までの10倍以上の時間が掛かるけど、これしかないのでしょうがない。
最初は色々考えてたんだけど、考えることも無くなってしまい今ではボーっとしながらハンドルを回していた。
その時、無機質な電子音が鳴った。
解析終了の合図だ。
この音も含めてデバイスの音ってなんか味気ないから、音変更しようかな。
無課金でも古今東西あらゆる楽器の音に変更できる。
課金すれば、有名人の声を使える。
コネクトバインダー
☆×5.3
パワードアーマーなどの稼働には電力を必要とする。
しかし、場所によって電力ではなく別のエネルギーを使っている場合もあるため、使用ができなくなる可能性があった。
それを解決するために開発されたコネクトコードを兵器に転用した特殊兵装。
先端の球体はあらゆる形に変形し、接続部の規格の違いをクリアする。
コードにはデバイスに使われている素材が含まれており、あらゆるエネルギーを電力に変換することができる。
さらに規格違いのコンピューターからデータの抜き出しも可能。
なお同盟内では違法品。理由は不正アクセスが容易になるため。
コードの正体は今一番必要なものだった。
これを使えば、ちまちまハンドルを回す必要が無くなる。
解説文の情報が多いのはたぶんコードの中にデータが残っていて、それを解析したからだと思う。
解説文の中に新しい用語が出てきた。
同盟。
多分ジーイフを含めて、いくつかの星は同盟を組んでいたんだろう。
もしかしたら、同盟と敵対する勢力がここの人の母星を滅ぼしたのかもしれない。
でも、だとしたらその勢力は誰が滅ぼしたんだろう。
今の全惑星の技術レベルはここよりも劣るのは間違いない。
だって長距離航海ができる宇宙船を作れる星はないし。
その勢力が残っているなら、現在の文明はもっと高度なものになっていると思う。
気になるけど、また今度考えることにした。
今はズール討伐を優先させる。
早速アーマーにコードを取り付ける。
接続自体はバックパックにある外部兵装にエネルギーを送るソケットを使えばいい。
問題なのはどう仕舞うかだ。
適当にバックパックの中に入れたら、絡まって断線の原因になる。
補修材のホースのリールを再利用しよう。
まずはリールからホースを取り除き、リールだけにする。
あとはコードをリールに取り付けるだけ。
これが結構難しい。
単純に巻き付けるだけなら簡単だけど、自動で巻き取ってくれるようにするのが難しかった。
取り付け完了。
これを宇宙船に接続してみる。
宇宙船の格納庫からコードが届けばよかったんだけど、ギリギリ届かなかったからわざわざ装着してコックピットに行く。
コードの球体を宇宙船のデバイスの接続口に押し付けると、球体はそれに合わせて変形した。
モニターにジルコニアの情報だけではなく、宇宙船の物も表示された。
接続に成功したようだ。
宇宙船からジルコニアへどんどんエネルギーが送られていく。
……なんかムカつく。
一生懸命回したのが馬鹿みたいだ。
なんだかデバイスの処理が心なしか重い気がする。
操作にラグがある。
ジルコニアだけでなく、宇宙船のシステムの処理も行っているからだと思う。
今のデバイスの処理能力じゃ、二つを同時に行えないようだ。
ジルコニアの充電は終わった。
だけど、すぐに作戦を開始せず、次の土日にした。
疲れとかを考えると土日がベストだ。
予定は……大丈夫だろう。
爺ちゃんがまた馬鹿しない限り、家族関係の予定は入らないし、学校関係も今日行ったから誘いがあったとしても断って大丈夫だ。
対策したからもう素手でバッテリーを触れても大丈夫。
まずは既存のバッテリーを外そうとしたが、途中でその手を止める。
「二個ってできないかな?」
どちらか一つじゃなくて二つ繋げれば、それだけエネルギー量が増える。
電池の出力が異なるから並列つなぎはできないだろうけど、状況に応じて使うバッテリーを切り替えるシステムを作れないだろうか。
無理だったら諦めるけど、試してみる価値はある。
接続。OK。
出力。異常なし。
切り替え。問題なし。
「うん!大丈夫だ」
無事、構築に成功した。
平常時は既存のバッテリーを使い、戦闘時に試作型バッテリーに切り替えることができる。
ソフトは以前作ったバッテリー節約のためのシステムを応用。ハードはデバイスの力で何とか形にすることができた。
もうログイン限界の時間ギリギリだけど、コードの解析がまだ終わっていない。
ということはかなりのレアアイテムだ。
これは期待できる。
解析などはログアウトしてもやり続けてくれる。
ただし、速度はログイン時に比べると遅い。
ちなみにたとえログアウトしていてもデスペナルティを喰らっている場合は解析などは止まってしまう。
低下した解析速度でも明日になればさすがに解析も終わっているだろう。
学校が終わったら真っ直ぐ帰宅するつもりだったけど、クラスメイトととの付き合いで夜になってしまった。
前まではこういうのはなかったんだけど、最近、週に一回のペースで誘われるようになった。
原因は不明。なんかいつの間にかクラスメイトからの評価が高くなっていた。
連続で誘いを断っていたし、今回も断ろうとしたらとても悲しそうな顔をされたから行かざる負えなかった。
そこそこ楽しかったからいいけど。
期待に胸を膨らませて、ログインした。
「うげっ!まだ終わってない!」
最初の解析の結果を確認しようとしたら、まだ終わってなかった。
終わってないなら仕方ないか。
ズールと戦うにはバッテリーを最大まで充電する必要がある。
だけど、格納庫に充電器がなかった。
手回しでどうにかするしかない。
バッテリーの容量が大きいから今までの10倍以上の時間が掛かるけど、これしかないのでしょうがない。
最初は色々考えてたんだけど、考えることも無くなってしまい今ではボーっとしながらハンドルを回していた。
その時、無機質な電子音が鳴った。
解析終了の合図だ。
この音も含めてデバイスの音ってなんか味気ないから、音変更しようかな。
無課金でも古今東西あらゆる楽器の音に変更できる。
課金すれば、有名人の声を使える。
コネクトバインダー
☆×5.3
パワードアーマーなどの稼働には電力を必要とする。
しかし、場所によって電力ではなく別のエネルギーを使っている場合もあるため、使用ができなくなる可能性があった。
それを解決するために開発されたコネクトコードを兵器に転用した特殊兵装。
先端の球体はあらゆる形に変形し、接続部の規格の違いをクリアする。
コードにはデバイスに使われている素材が含まれており、あらゆるエネルギーを電力に変換することができる。
さらに規格違いのコンピューターからデータの抜き出しも可能。
なお同盟内では違法品。理由は不正アクセスが容易になるため。
コードの正体は今一番必要なものだった。
これを使えば、ちまちまハンドルを回す必要が無くなる。
解説文の情報が多いのはたぶんコードの中にデータが残っていて、それを解析したからだと思う。
解説文の中に新しい用語が出てきた。
同盟。
多分ジーイフを含めて、いくつかの星は同盟を組んでいたんだろう。
もしかしたら、同盟と敵対する勢力がここの人の母星を滅ぼしたのかもしれない。
でも、だとしたらその勢力は誰が滅ぼしたんだろう。
今の全惑星の技術レベルはここよりも劣るのは間違いない。
だって長距離航海ができる宇宙船を作れる星はないし。
その勢力が残っているなら、現在の文明はもっと高度なものになっていると思う。
気になるけど、また今度考えることにした。
今はズール討伐を優先させる。
早速アーマーにコードを取り付ける。
接続自体はバックパックにある外部兵装にエネルギーを送るソケットを使えばいい。
問題なのはどう仕舞うかだ。
適当にバックパックの中に入れたら、絡まって断線の原因になる。
補修材のホースのリールを再利用しよう。
まずはリールからホースを取り除き、リールだけにする。
あとはコードをリールに取り付けるだけ。
これが結構難しい。
単純に巻き付けるだけなら簡単だけど、自動で巻き取ってくれるようにするのが難しかった。
取り付け完了。
これを宇宙船に接続してみる。
宇宙船の格納庫からコードが届けばよかったんだけど、ギリギリ届かなかったからわざわざ装着してコックピットに行く。
コードの球体を宇宙船のデバイスの接続口に押し付けると、球体はそれに合わせて変形した。
モニターにジルコニアの情報だけではなく、宇宙船の物も表示された。
接続に成功したようだ。
宇宙船からジルコニアへどんどんエネルギーが送られていく。
……なんかムカつく。
一生懸命回したのが馬鹿みたいだ。
なんだかデバイスの処理が心なしか重い気がする。
操作にラグがある。
ジルコニアだけでなく、宇宙船のシステムの処理も行っているからだと思う。
今のデバイスの処理能力じゃ、二つを同時に行えないようだ。
ジルコニアの充電は終わった。
だけど、すぐに作戦を開始せず、次の土日にした。
疲れとかを考えると土日がベストだ。
予定は……大丈夫だろう。
爺ちゃんがまた馬鹿しない限り、家族関係の予定は入らないし、学校関係も今日行ったから誘いがあったとしても断って大丈夫だ。
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