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祭りだ!大騒ぎだ
工場破壊作戦 単独侵入3
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さっきの銃声で敵に完全に気付かれたに違いない。
これからは敵を蹴散らしながら進む。
それから何度も会敵し交戦したけど、ガンズアームの着用した僕の敵じゃなかった。
この調子なら楽勝でコントロールルームにたどり着く。
そんな考えは甘かったことを僕はすぐに思い知ることになった。
コントロールルームはこの角を曲がってすぐの部屋だ。
足が角から出た瞬間、鋭い痛みが生じた。
慌てて引っ込める。痛みの正体は銃撃。
弾丸はパイロットスーツとDクロスを貫き、肉体に突き刺さった。
ポーションを飲めば、こんな傷すぐに治るけど、体の中に入った弾を取る必要がある。
ナイフを使い、太ももから弾を抉りだす。
痛みで悲鳴を上げそうになるが、そこは我慢した。
弾の取り出しに成功した。
すぐに用意しておいた原液のポーションを飲むと瞬く間に傷は塞がった。
角を出ると銃撃される。
確認のためスチール缶を取り出し、転がしてみると角から出て射線に入った瞬間、缶はハチの巣にされてしまった。
おそらくカメラが組み込まれており、そこに映る動く物体を狙う設定になっているんだろう。
これじゃあ先に進めない。
射線から推測すると、天井に取り付けられている可能性が高い。
角から出て、破壊しようにも機械と人じゃあ向こうの方が絶対に早い。
とりあえず性能を調べる。
手始めに小さい鉄片を投げてみると、見事に命中した。かなりの速度が出ていたはずなのにど真ん中に命中している。命中精度は抜群、躱しながら攻撃するのは不可能。
次に攻撃の優先度を調べる。実験に丁度いい物を持っている。
ゼンマイ式の車のおもちゃだ。
これは隣島でお土産のお菓子を購入した時に、おまけで大量に貰った。
エンジ島の子どもたちに配ったが、まだダース単位で残っていた。
実験の結果、最優先で狙うのは大きい物だと判明した。
次は速く動く物。最後に距離だ。
おもちゃを囮にして攻撃することはできない。
囮にしても最優先で狙われるのは僕だ。
「研究中だけど、これを使うしかないか」
取り出したのは球体のカプセル。中には宇宙船に付着していた雲を入れてある。
正確にはそこから抽出した成分だ。
宇宙船を不時着に追いやったこの成分は一時的に機械を麻痺させる効果がある。
これを使えば、カメラを麻痺させ、破壊する隙が生まれる。
問題はこれを受ければパワードアームも止まること。
だからできるだけ敵の近くで散布するべきだ。
そのためには囮がいる。
囮はもちろんゼンマイのおもちゃ。
銃撃を引きつけて、その隙にカプセルを銃の近くまで転がす。
この成分は近くの機械に引き寄せられる性質があるから、穴さえ開けば銃に付着してくれる。
カプセルに入ってある量では麻痺する時間は数秒しかない。
その僅かな時間で破壊する。
チャンスは一度。
「行け!」
おもちゃを発進させ、すぐ後にカプセルを転がす。
おもちゃを破壊される前に次のおもちゃを発進させた。それを繰り返す。
するとおもちゃへの銃撃が止まった。
僕も通路へ飛び出すが、銃撃は来ない。麻痺させることに成功したみたいだ。
麻痺から回復される前に銃を破壊する。天井を見るとカメラがあり、そこに機関銃が取り付けられていた。さらにそれを守るための金属製のシールドもあった。
「壊れろ!」
照準を合わせると、弾倉を空にする勢いで撃ちまくる。
しかし、シールドは予想以上に硬く、ハンドガンでもなかなか破壊できない。
麻痺から回復し、銃口がこちらに向いたが、それと同時に破壊に成功した。
「ギリギリセーフ。本当に危なかった」
あと一瞬でも破壊が遅れていれば、ハチの巣にされていた。
休むのはまだ。目的の部屋を制圧する。すぐそこだ。
入る前に部屋の中を覗くと、あれだけ派手にやりあったのに中のスタッフは何の反応せずに、仕事をしていた。
武装もしていないし、これなら容易く制圧できそうだ。
「制圧完了っと」
パッと始末し、コントロールルームを制圧した
早速コンソールを操作しようとしたが、ロックが掛かっている。
どうやら倒される前にやられたらしい。
でも、僕には関係ない。デバイスの端子じゃなくても、端子さえがあればコネクトバインダーの力で、デバイスを取り付けられる。
デバイスがあれば、この程度のセキュリティは紙くずだ。
時間は掛かるけどデバイスなしでも、なんとかできる自信はあったよ。
よし!ロック解除完了。
アローさんとタマさんに通信を送る。
「こちら、スワロ。コントロールルームの制圧を完了した」
『お疲れさま』
『すごいにゃー。早く開けてほしいにゃー』
『待って。警備システムがあるかもしれないから確認して』
「正解。自動で侵入者を排除する機関砲があったよ。解除するから少し時間を頂戴」
もし、搬入口をこじ開けて不用意に侵入していたらこれの餌食になっていただろう。
搬入口が丈夫で良かった。
色々と試行錯誤をしてみたけれど、どうしても無効化できない。
停止命令を送っても、すぐに再起動してしまう。
「ごめん。完全に無効化は難しい。搬入口を開けると同時に一時停止させるから侵入したらすぐに破壊して。機関砲の位置を送るね」
『それで十分にゃー』
『照明は落とせる?』
「無理だね。そういうのはここから独立しているから手が出せないよ」
彼女たちのために僕ができることはこれで終わり。クエストの成否は彼女たちに委ねる。
「あとは任せます」
『任されたにゃー』
『あなたはどうするの?』
「僕はもう少しここで探ってみるよ。彼らの目的が知りたいし」
『分かったわ。気を付けて』
さて、何が出てくるのやら。
これからは敵を蹴散らしながら進む。
それから何度も会敵し交戦したけど、ガンズアームの着用した僕の敵じゃなかった。
この調子なら楽勝でコントロールルームにたどり着く。
そんな考えは甘かったことを僕はすぐに思い知ることになった。
コントロールルームはこの角を曲がってすぐの部屋だ。
足が角から出た瞬間、鋭い痛みが生じた。
慌てて引っ込める。痛みの正体は銃撃。
弾丸はパイロットスーツとDクロスを貫き、肉体に突き刺さった。
ポーションを飲めば、こんな傷すぐに治るけど、体の中に入った弾を取る必要がある。
ナイフを使い、太ももから弾を抉りだす。
痛みで悲鳴を上げそうになるが、そこは我慢した。
弾の取り出しに成功した。
すぐに用意しておいた原液のポーションを飲むと瞬く間に傷は塞がった。
角を出ると銃撃される。
確認のためスチール缶を取り出し、転がしてみると角から出て射線に入った瞬間、缶はハチの巣にされてしまった。
おそらくカメラが組み込まれており、そこに映る動く物体を狙う設定になっているんだろう。
これじゃあ先に進めない。
射線から推測すると、天井に取り付けられている可能性が高い。
角から出て、破壊しようにも機械と人じゃあ向こうの方が絶対に早い。
とりあえず性能を調べる。
手始めに小さい鉄片を投げてみると、見事に命中した。かなりの速度が出ていたはずなのにど真ん中に命中している。命中精度は抜群、躱しながら攻撃するのは不可能。
次に攻撃の優先度を調べる。実験に丁度いい物を持っている。
ゼンマイ式の車のおもちゃだ。
これは隣島でお土産のお菓子を購入した時に、おまけで大量に貰った。
エンジ島の子どもたちに配ったが、まだダース単位で残っていた。
実験の結果、最優先で狙うのは大きい物だと判明した。
次は速く動く物。最後に距離だ。
おもちゃを囮にして攻撃することはできない。
囮にしても最優先で狙われるのは僕だ。
「研究中だけど、これを使うしかないか」
取り出したのは球体のカプセル。中には宇宙船に付着していた雲を入れてある。
正確にはそこから抽出した成分だ。
宇宙船を不時着に追いやったこの成分は一時的に機械を麻痺させる効果がある。
これを使えば、カメラを麻痺させ、破壊する隙が生まれる。
問題はこれを受ければパワードアームも止まること。
だからできるだけ敵の近くで散布するべきだ。
そのためには囮がいる。
囮はもちろんゼンマイのおもちゃ。
銃撃を引きつけて、その隙にカプセルを銃の近くまで転がす。
この成分は近くの機械に引き寄せられる性質があるから、穴さえ開けば銃に付着してくれる。
カプセルに入ってある量では麻痺する時間は数秒しかない。
その僅かな時間で破壊する。
チャンスは一度。
「行け!」
おもちゃを発進させ、すぐ後にカプセルを転がす。
おもちゃを破壊される前に次のおもちゃを発進させた。それを繰り返す。
するとおもちゃへの銃撃が止まった。
僕も通路へ飛び出すが、銃撃は来ない。麻痺させることに成功したみたいだ。
麻痺から回復される前に銃を破壊する。天井を見るとカメラがあり、そこに機関銃が取り付けられていた。さらにそれを守るための金属製のシールドもあった。
「壊れろ!」
照準を合わせると、弾倉を空にする勢いで撃ちまくる。
しかし、シールドは予想以上に硬く、ハンドガンでもなかなか破壊できない。
麻痺から回復し、銃口がこちらに向いたが、それと同時に破壊に成功した。
「ギリギリセーフ。本当に危なかった」
あと一瞬でも破壊が遅れていれば、ハチの巣にされていた。
休むのはまだ。目的の部屋を制圧する。すぐそこだ。
入る前に部屋の中を覗くと、あれだけ派手にやりあったのに中のスタッフは何の反応せずに、仕事をしていた。
武装もしていないし、これなら容易く制圧できそうだ。
「制圧完了っと」
パッと始末し、コントロールルームを制圧した
早速コンソールを操作しようとしたが、ロックが掛かっている。
どうやら倒される前にやられたらしい。
でも、僕には関係ない。デバイスの端子じゃなくても、端子さえがあればコネクトバインダーの力で、デバイスを取り付けられる。
デバイスがあれば、この程度のセキュリティは紙くずだ。
時間は掛かるけどデバイスなしでも、なんとかできる自信はあったよ。
よし!ロック解除完了。
アローさんとタマさんに通信を送る。
「こちら、スワロ。コントロールルームの制圧を完了した」
『お疲れさま』
『すごいにゃー。早く開けてほしいにゃー』
『待って。警備システムがあるかもしれないから確認して』
「正解。自動で侵入者を排除する機関砲があったよ。解除するから少し時間を頂戴」
もし、搬入口をこじ開けて不用意に侵入していたらこれの餌食になっていただろう。
搬入口が丈夫で良かった。
色々と試行錯誤をしてみたけれど、どうしても無効化できない。
停止命令を送っても、すぐに再起動してしまう。
「ごめん。完全に無効化は難しい。搬入口を開けると同時に一時停止させるから侵入したらすぐに破壊して。機関砲の位置を送るね」
『それで十分にゃー』
『照明は落とせる?』
「無理だね。そういうのはここから独立しているから手が出せないよ」
彼女たちのために僕ができることはこれで終わり。クエストの成否は彼女たちに委ねる。
「あとは任せます」
『任されたにゃー』
『あなたはどうするの?』
「僕はもう少しここで探ってみるよ。彼らの目的が知りたいし」
『分かったわ。気を付けて』
さて、何が出てくるのやら。
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