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霧の魔
忍び完成
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アーマーは現在二着完成している。
一着はユラさんにあげた。実験に付き合ってもらったので当然だろう。
もう一着は僕用じゃなく、コネコ用。僕はなくても至高の肉体とDクロスがあるから必要ない。
彼は機体に乗らないから、いらないかもしれないけど、一応作っておいた。
ちなみに二着はそれぞれデザインが違う。
最初にできた方がコネコ用。本当はユラさん用になるはずだったが、拒否された。
理由は最初に完成した方のデザインが野暮ったくてダサいからだ。
機能を優先して、見た目を考えてなかった。
そう言われると、本当にダサかった。我慢すれば着ることはできるけど、これを着用して人前には出たくない。
というわけで、先に完成したのをコネコ用に。
同時に製作していたが少し完成が遅れていた方のデザインを変更してユラさん用にした。
デザインの変更は大した手間じゃない。
以前、コネコがデザインしたジルコニアの外装デザインの一つをセーフティアーマーのサイズに調整するだけ。パーツの作成や取り付けなどは作業ロボがやってくれる。
ユラさんは完成したアーマーに自分で塗装を施してある。
基本の色は鮮やかな赤。緋色。
彼女が独自に調合した物で、市場に流れていない。
余った塗料はコネコが気に入り、自室へ持っていた。
コネコが気に入るというのは凄いことだと思う。
基本的にコネコは他人の作った塗料を使わない。
材料を購入して、自分で色を作っている。
市場に出回っている塗料の多くは彼が要求するレベルに到達していないそうだ。
芸術という分野はコネコが圧倒的に優れており、他の追随を許さない。
ただし、色という分野のみユラさんはコネコ以上の実力があった。
ちなみに二人と比べると僕はクソ。同じステージに立てない。
こういうのは先天的な要素が強いから仕方ないと諦めている。
彼女が来たことで完成した物がもう一つある。
忍者型ロボットだ。
問題だった特殊塗装は彼女の手によりクリア。
ようやく完成させることができた。
パイロットは僕でもコネコでもなく、ユラさんに決定。
まだファルシュに慣れていない彼女なら特殊な操縦系を持ったこの機体を問題なく動かすことができる。
ユラさんがパイロットに決まったので、デザインも一部変更。
前は忍者型だったけど、今はクノイチ型にしてある。
少し弄っただけだから、性能に変化はない。
ユラさんはこの機体のことをかなり気に入ってくれた。
だって、僕が忍者型を作るきっかけになった作品はユラさんのお気に入りの作品なのである。
これに慣れたら通常のファルシュに乗るのが困難になると説明したが、それでも乗りたいと言っていた。
まだ機体名を決めてなかったので、ユラさんに名付けてもらった。
名前は、紅霞。
その名の通り、機体は赤色に塗装されている。
赤色は目立って隠密性を落とす可能性があったけど、この機体の場合、問題はなかった。
紅霞に使った特殊塗料は隠密性を高める塗料だけじゃない。
僕は一種類塗るのにも四苦八苦していたけど、彼女は紅霞に複数の特殊塗料を塗っていた。
二つ目は色替えの塗料を併用しているので、景色に溶け込むことが可能。
さらにトリガーハッピーFWに使った特殊塗料も使っており、物理耐性も高めてある。
結果、設計よりも高性能になっていた。
彼女の塗装の腕は本当にすごい。
複雑すぎて僕には出来なかったウェンディーの塗装も彼女がやってくれたおかげで、防御力が向上させることができた。
あと右肩にパーソナルマークを描いてもらった。
コネコにデザインしてもらった物で、燕をモチーフにしてある。
とても気に入っていたから、現実で所持している携帯端末の待ち受けにもしてある。
十分すごいと思うけど、ユラさんは自分のことをまだまだ未熟と言っていた。
彼女に塗装の手ほどきをした彼女の父親は六種塗りができるそうだ。
本当に人間かな?
調べたら六種塗りは塗装士の中でも超一流の人しかできない神技らしく、世界でも30人程度しかその技を身に付けていないそうだ。
すでに拠点内で稼働テストは終了して、不具合も修正してある。
ユラさんの方もシミュレーターでの訓練が終わった。
シミュレーターは通常のファルシュ用だけど、紅霞用に改造した。
二台あるから一台をそれ用に改造しても平気だ。
シミュレーターはFA3の習熟用に購入した物。
結構高価な品だったけど、ほとんど使ってなかった。
だって他にやること多かったし。だから僕のパイロットの技量は並以下だったりする。補う手段は幾らでもあるから大丈夫だけど。
最低限の操縦技術の習得は終わった、というわけで、次は実戦テスト。
相手はヴィンディス最悪のモンスター。
この前、町に行った時、治安維持隊から討伐を依頼されていた。
テストするにはちょうどいいモンスターだ。
一着はユラさんにあげた。実験に付き合ってもらったので当然だろう。
もう一着は僕用じゃなく、コネコ用。僕はなくても至高の肉体とDクロスがあるから必要ない。
彼は機体に乗らないから、いらないかもしれないけど、一応作っておいた。
ちなみに二着はそれぞれデザインが違う。
最初にできた方がコネコ用。本当はユラさん用になるはずだったが、拒否された。
理由は最初に完成した方のデザインが野暮ったくてダサいからだ。
機能を優先して、見た目を考えてなかった。
そう言われると、本当にダサかった。我慢すれば着ることはできるけど、これを着用して人前には出たくない。
というわけで、先に完成したのをコネコ用に。
同時に製作していたが少し完成が遅れていた方のデザインを変更してユラさん用にした。
デザインの変更は大した手間じゃない。
以前、コネコがデザインしたジルコニアの外装デザインの一つをセーフティアーマーのサイズに調整するだけ。パーツの作成や取り付けなどは作業ロボがやってくれる。
ユラさんは完成したアーマーに自分で塗装を施してある。
基本の色は鮮やかな赤。緋色。
彼女が独自に調合した物で、市場に流れていない。
余った塗料はコネコが気に入り、自室へ持っていた。
コネコが気に入るというのは凄いことだと思う。
基本的にコネコは他人の作った塗料を使わない。
材料を購入して、自分で色を作っている。
市場に出回っている塗料の多くは彼が要求するレベルに到達していないそうだ。
芸術という分野はコネコが圧倒的に優れており、他の追随を許さない。
ただし、色という分野のみユラさんはコネコ以上の実力があった。
ちなみに二人と比べると僕はクソ。同じステージに立てない。
こういうのは先天的な要素が強いから仕方ないと諦めている。
彼女が来たことで完成した物がもう一つある。
忍者型ロボットだ。
問題だった特殊塗装は彼女の手によりクリア。
ようやく完成させることができた。
パイロットは僕でもコネコでもなく、ユラさんに決定。
まだファルシュに慣れていない彼女なら特殊な操縦系を持ったこの機体を問題なく動かすことができる。
ユラさんがパイロットに決まったので、デザインも一部変更。
前は忍者型だったけど、今はクノイチ型にしてある。
少し弄っただけだから、性能に変化はない。
ユラさんはこの機体のことをかなり気に入ってくれた。
だって、僕が忍者型を作るきっかけになった作品はユラさんのお気に入りの作品なのである。
これに慣れたら通常のファルシュに乗るのが困難になると説明したが、それでも乗りたいと言っていた。
まだ機体名を決めてなかったので、ユラさんに名付けてもらった。
名前は、紅霞。
その名の通り、機体は赤色に塗装されている。
赤色は目立って隠密性を落とす可能性があったけど、この機体の場合、問題はなかった。
紅霞に使った特殊塗料は隠密性を高める塗料だけじゃない。
僕は一種類塗るのにも四苦八苦していたけど、彼女は紅霞に複数の特殊塗料を塗っていた。
二つ目は色替えの塗料を併用しているので、景色に溶け込むことが可能。
さらにトリガーハッピーFWに使った特殊塗料も使っており、物理耐性も高めてある。
結果、設計よりも高性能になっていた。
彼女の塗装の腕は本当にすごい。
複雑すぎて僕には出来なかったウェンディーの塗装も彼女がやってくれたおかげで、防御力が向上させることができた。
あと右肩にパーソナルマークを描いてもらった。
コネコにデザインしてもらった物で、燕をモチーフにしてある。
とても気に入っていたから、現実で所持している携帯端末の待ち受けにもしてある。
十分すごいと思うけど、ユラさんは自分のことをまだまだ未熟と言っていた。
彼女に塗装の手ほどきをした彼女の父親は六種塗りができるそうだ。
本当に人間かな?
調べたら六種塗りは塗装士の中でも超一流の人しかできない神技らしく、世界でも30人程度しかその技を身に付けていないそうだ。
すでに拠点内で稼働テストは終了して、不具合も修正してある。
ユラさんの方もシミュレーターでの訓練が終わった。
シミュレーターは通常のファルシュ用だけど、紅霞用に改造した。
二台あるから一台をそれ用に改造しても平気だ。
シミュレーターはFA3の習熟用に購入した物。
結構高価な品だったけど、ほとんど使ってなかった。
だって他にやること多かったし。だから僕のパイロットの技量は並以下だったりする。補う手段は幾らでもあるから大丈夫だけど。
最低限の操縦技術の習得は終わった、というわけで、次は実戦テスト。
相手はヴィンディス最悪のモンスター。
この前、町に行った時、治安維持隊から討伐を依頼されていた。
テストするにはちょうどいいモンスターだ。
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