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滅びし水晶の惑星
VS巨象1 象型モンスターのあるある
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今までの砲撃の結果をシステムに反映し、照準のズレを修正する。
「これで大丈夫なはず」
よしっ!
十二発目の砲撃はようやく狙い通り額の中央に着弾してくれた。
同一地点の砲撃により、頭部の水晶が砕かれ、エレファンの皮膚が露わになった。
すかさず、砲撃を加える。
皮膚は水晶ほどの強度はなく、砲弾はエレファンの額に穴を開けた。
「これでも止まらないか」
普通のモンスターなら脳みそが破壊されて死んでいるが、エレファンは死んでおらず、歩みを続けている。
全く意味がなかったわけではない。進行速度は先ほどよりも落ちている。
晶隷化した個体を倒すには頭部を破壊する必要があるんだけど、エレファンの頭はその図体と同じく巨大で砲弾では壊し切ることはできないみたいだ。
「クソッ。再生したか」
せっかく作った鎧の穴は新たな水晶の出現によって、完全に塞がっていた。
もう一度、穴を開けている場合じゃない。攻撃している間に距離は詰められている。
砲撃は一旦諦めて、近距離戦闘の準備をする。
システム・アトモスフィアは停止。僕の技量では近距離戦でシステムを活かすことはできない。
使いこなせないシステムなんて、処理能力の無駄遣いになるだけだ。
エレファンは通信妨害能力を持っているようで、通信の妨害が始まっている。
リンクシステムのおかげで完全に塞がれてはいないみたいだけど、ノイズが多く、映像はおろか音声すらまともに受信できない。
通信が妨害されると連携に支障が出るが、単機戦闘だからあんまり影響はないだろう。
最近、格上ばかりと戦っているせいか、妨害が難しいはずのリンクシステムが頻繁に妨害を受けている。
何か対策を考えないと。
キャノンモードは解除、可変アサルトユニットは大剣に変形。
防御を優先して、ガンユニットは盾に変形させた可変シールドユニットに持ち替える。
エレファンを待ち構える。
エレファンはガーディフォースの目の前で足を止めた。
頭部にダメージを受けたことで、エレファンはこちらを敵として認識しているようだ。
遠くからでも大きかったが、近くだとそれが良く分かる。
体高はガーディフォースの倍以上あった。
こちらからは攻撃を仕掛けず、様子を見る。
どんな攻撃方法を所持しているのか不明、どんな攻撃をしてきたとしても即座に対応するためだ。
「やっぱりそうだよね!」
エレファンはその長い鼻を振り下ろしてきた。
象型モンスターの攻撃といえば、コレだろう。
いつでも動けるよう備えていたおかげで、回避に成功。
鼻による打撃は空を切り、地面に激突した。
その威力は地面を揺らすほどだった。
コックピットにまでその振動が伝わってくる。
鼻による打撃を受けた地面は深く陥没している。
こんなものが直撃すれば、ガーディフォースでも一発で沈むだろう。
鼻が届かないであろう側面や後方に回り込んだが、意味がなかった。
鼻は長い上に可動範囲も広く、真横にも届く。
後方も尻尾で攻撃してくるため、危険だった。
残念ながら、エレファンに死角はないようだ。
鼻は縦横斜めとあらゆる方向から襲ってくる。
かなり厄介だが、鼻の付け根の動きに注意すれば、避けることは難しくはない。
フェイントが混ざれば別だけど、そこまでの知能はないみたいだ。
ただし、回避に精一杯で反撃できない。
隙を見つけて、攻撃しないと、いずれ集中力が切れてやられてしまう。
躱し続けることで、鼻のスピードは学習できた。
そろそろ仕掛ける。そのためにシールドユニットからガンユニットに持ち替えた。
縦振りされた鼻をスレスレで躱し、地面に激突する前に、側面に銃撃を加える。
鼻を破壊することはできなかったが、突然の横から衝撃で鼻はエレファンの意思とは違う場所に飛んでいく。
エレファンは鼻の制御を失っている。
その隙に側面に回り込む。
「貰った!」
ブースターでエレファンの頭部まで加速上昇し、その横顔に刺突を加える。
強固な水晶の鎧を貫き、本体へと突き刺さった。
キャノンモードの弾を弾いた鎧でもブースターによる加速が加わった刺突は防げないようだ。
剣を引き抜き、エレファンから距離を取る。
鼻の制御を取り戻したエレファンが攻撃を仕掛けてきたからだ。
あのまま追撃を加えていたら、餌食になっていただろう。
「やっぱり倒せないか」
突きは剣の中ほどまで突き刺さっていたが、エレファンに致命傷を与えることはできていない。
これだけの巨体だ。
端から一撃で倒せるとは思っていない。ダメージを少しずつ積み重ねていこう。
そうすれば、勝てるはずだ。
「これで大丈夫なはず」
よしっ!
十二発目の砲撃はようやく狙い通り額の中央に着弾してくれた。
同一地点の砲撃により、頭部の水晶が砕かれ、エレファンの皮膚が露わになった。
すかさず、砲撃を加える。
皮膚は水晶ほどの強度はなく、砲弾はエレファンの額に穴を開けた。
「これでも止まらないか」
普通のモンスターなら脳みそが破壊されて死んでいるが、エレファンは死んでおらず、歩みを続けている。
全く意味がなかったわけではない。進行速度は先ほどよりも落ちている。
晶隷化した個体を倒すには頭部を破壊する必要があるんだけど、エレファンの頭はその図体と同じく巨大で砲弾では壊し切ることはできないみたいだ。
「クソッ。再生したか」
せっかく作った鎧の穴は新たな水晶の出現によって、完全に塞がっていた。
もう一度、穴を開けている場合じゃない。攻撃している間に距離は詰められている。
砲撃は一旦諦めて、近距離戦闘の準備をする。
システム・アトモスフィアは停止。僕の技量では近距離戦でシステムを活かすことはできない。
使いこなせないシステムなんて、処理能力の無駄遣いになるだけだ。
エレファンは通信妨害能力を持っているようで、通信の妨害が始まっている。
リンクシステムのおかげで完全に塞がれてはいないみたいだけど、ノイズが多く、映像はおろか音声すらまともに受信できない。
通信が妨害されると連携に支障が出るが、単機戦闘だからあんまり影響はないだろう。
最近、格上ばかりと戦っているせいか、妨害が難しいはずのリンクシステムが頻繁に妨害を受けている。
何か対策を考えないと。
キャノンモードは解除、可変アサルトユニットは大剣に変形。
防御を優先して、ガンユニットは盾に変形させた可変シールドユニットに持ち替える。
エレファンを待ち構える。
エレファンはガーディフォースの目の前で足を止めた。
頭部にダメージを受けたことで、エレファンはこちらを敵として認識しているようだ。
遠くからでも大きかったが、近くだとそれが良く分かる。
体高はガーディフォースの倍以上あった。
こちらからは攻撃を仕掛けず、様子を見る。
どんな攻撃方法を所持しているのか不明、どんな攻撃をしてきたとしても即座に対応するためだ。
「やっぱりそうだよね!」
エレファンはその長い鼻を振り下ろしてきた。
象型モンスターの攻撃といえば、コレだろう。
いつでも動けるよう備えていたおかげで、回避に成功。
鼻による打撃は空を切り、地面に激突した。
その威力は地面を揺らすほどだった。
コックピットにまでその振動が伝わってくる。
鼻による打撃を受けた地面は深く陥没している。
こんなものが直撃すれば、ガーディフォースでも一発で沈むだろう。
鼻が届かないであろう側面や後方に回り込んだが、意味がなかった。
鼻は長い上に可動範囲も広く、真横にも届く。
後方も尻尾で攻撃してくるため、危険だった。
残念ながら、エレファンに死角はないようだ。
鼻は縦横斜めとあらゆる方向から襲ってくる。
かなり厄介だが、鼻の付け根の動きに注意すれば、避けることは難しくはない。
フェイントが混ざれば別だけど、そこまでの知能はないみたいだ。
ただし、回避に精一杯で反撃できない。
隙を見つけて、攻撃しないと、いずれ集中力が切れてやられてしまう。
躱し続けることで、鼻のスピードは学習できた。
そろそろ仕掛ける。そのためにシールドユニットからガンユニットに持ち替えた。
縦振りされた鼻をスレスレで躱し、地面に激突する前に、側面に銃撃を加える。
鼻を破壊することはできなかったが、突然の横から衝撃で鼻はエレファンの意思とは違う場所に飛んでいく。
エレファンは鼻の制御を失っている。
その隙に側面に回り込む。
「貰った!」
ブースターでエレファンの頭部まで加速上昇し、その横顔に刺突を加える。
強固な水晶の鎧を貫き、本体へと突き刺さった。
キャノンモードの弾を弾いた鎧でもブースターによる加速が加わった刺突は防げないようだ。
剣を引き抜き、エレファンから距離を取る。
鼻の制御を取り戻したエレファンが攻撃を仕掛けてきたからだ。
あのまま追撃を加えていたら、餌食になっていただろう。
「やっぱり倒せないか」
突きは剣の中ほどまで突き刺さっていたが、エレファンに致命傷を与えることはできていない。
これだけの巨体だ。
端から一撃で倒せるとは思っていない。ダメージを少しずつ積み重ねていこう。
そうすれば、勝てるはずだ。
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