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おほっ♡

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 ここに来た直後は、ここの何かが違う雰囲気にはすぐに気付いた。

「ひゃっ。木、木が歩いた!」

 目の前の木が突然前のめりに歩きだして、驚いて飛び上がったものだ。

「ああ、ウォーキングパームっすね。ここのは、元気がいいから動いてるのがすぐ分かるんすよ。なんせ、魔の森ですからね」

「ここが?いや、元気がいいってレベルじゃないでしょ。人間の私が侵入して問題にならないの?」

 魔の森って、文字通り魔族が住む不可侵の森で、国が何個も入るほど広大な範囲だ。

「俺が一緒なんで大丈夫っすよ!ところでお嬢様。さっき受けた矢、かすってましたよね?あれ、多分毒ですけど……」

「えっ……?」

 言われて、ここで初めて自分の体の異変に気付いていた。

 指先がほんの少しだけ痺れている気はしていた。

 でもそれは、緊張と冷えからだと思っていた。

「大丈夫っすか?あ、大丈夫じゃないっすね。それ、そのままだと死にますよ」

 随分と軽い調子でそんな事を言われている間も、体はどんどん痺れてきて、動かなくなっていって、そしてとうとうペタリと座り込んだ。

「俺なら助けられますけど、どうします?お嬢様にとっては、ちょっと辛いかも」

 助けられる手段があるなら、早くしろ!

 舌も痺れてきて、声も出せなくなっていたから、心で訴えていると、何を血迷ったのか、下僕が突然服を脱ぎ始めた。

 人が身動きがとれずに死にかけているところを強姦する気かと、ガラにもなくガタガタ震えていた。

「あ、誤解しないでください!無理矢理とかしませんよ。これを見てほしかったんすよ。お嬢様が決めてください」

 下僕は股間を丸出しにして、私の目の前に晒した。

 それは汚らしい男の逸物ではあったのだけど、そして初めて男の性器を目にした瞬間だったのだけど、聞いていたものとは見た目が違った。

 ぷらんぷらんと、下品に揺れるソレは、ピンク色の薄い膜に覆われていて、

「俺、半魔なのは知ってます?」

 半魔と呼ばれる存在がいるってのは知ってたけど、下僕がそうとは知らなかった。

「俺のムスコ、ピンクスライムなんすよね」

 は、はぁぁぁぁ!?

「で、これが、毒の吸収分解をやれるし、ここから出る媚薬が解毒作用も持っているんすよね」

 何よそれ!?

「んで、この機能を使うなら、合体する必要があるんすけど、意味分かります?」

 ちょ、それ、私が奴隷で下僕のこの男と、淫らなことをしなければならないってことぉぉぉぉ!?

「だから、お嬢様が決めてください。俺に犯されるのが嫌ならこのまま毒に侵されるしかないですし、ちょーっと嫌なことを我慢してでも生きたいなら、俺頑張りますよ!」

 手足が痺れ、舌が痺れ、何だか息苦しくなってきたから、もうすぐ呼吸もままならなくなるかもしれない。

 あまり時間はない。

 その中で決断を急がなければならないことが、まさか、こんな奴隷との性交とは。

 色んな感情がせめぎ合った。

 でも、こんな所で犬死にするくらいなら、奴隷に犯されたとしても、あいつらに復讐してから舌を噛み切って自死した方がマシな気がした。

「お嬢様、覚悟を決めたみたいっすね。約束しますよ。痛くしないって。天国見せます!」

 バカだ……

「んじゃ、服脱がせますよー」

 下僕が言うが早いか、私から服を剥ぎ取っていく。

 隠すにも手足に力が入らないから、だらしなく裸体を晒していた。

 視線が注がれる中、涙が流れるのは、ごく自然なことだった。

「お嬢様、泣くの早いですよ」

 同じく裸になった下僕は、自分の下半身に手をやっていたけど、

「あ、やべぇ。入るかな……ちょっとすげぇやる気になっちゃってるんで……」

 怖くて視線は下にやれなくて、でも全身を襲う痺れの方が怖くて、最初は下僕の動向に注意があまりいっていなかったと思う。

 それでも巨体と向き合って、迫ってくる感じは、それはそれで更なる恐怖を煽り、

「怖いっすか?俺と向き合うのが嫌ならうつ伏せになっときますか?」

 くるっと体を反転されたけど、手足に力が入らないから、どう見ても潰れた蛙みたいだった。

「おお。イイ感じに力が抜けているから、すんなり入りそうっすね。ゆっくり解す時間がないから、これでも心配してたんすよ?」

 ナニの先端が入り口に触れたのは感じ取れた。

「ゆっくり入れますんで、媚薬も出てるから、痛くないでしょ?」

 少しだけ入った先から、熱い物が放出されてて、ドクドクと熱を孕んでいる。

 何かを馴染ませるように少しずつ出し入れする動きを見せると、

「おほっ♡」

 下僕の嫌な声が聞こえたのと、ズンっと強引に押し込められ衝撃があったのは同時だった。

 内側から押し広げられる圧迫感に、痛みはなくても、生理的な嫌悪感と恐怖は生まれる。

 それが、私の破瓜を迎えた瞬間で、下僕に大事なものを奪われた瞬間で、悔しくて唇を噛み締めた瞬間で、絶対に生きてあいつらに復讐してやるって決めた瞬間だった。

 下僕はゆっくりとしたストロークを一度だけ行うと、私が涙を流し続けている間に好きなように犯し始めた。

 初めてなんて関係ない。

 腰を掴まれてガツガツと腰を打ち付けられると、

「あっ、あっ、あっ、あっ」

 規則的な動きに合わせるように、口から勝手に甘えるような、ねだるような声が漏れ出ていた。

 最初から私には、膣内を撫であげられるたびに、快感しかなかった。

 繰り返される行為に、だんだんと体の感覚が戻ってきて、手足の痺れが無くなってきているのを感じていたら、急に今やっている事を冷静に考えてしまい、

「やっ、いやっ、やめて、もう、おしまいにして!!」

 悲鳴のような声で背後の男に必死に訴えたけど、

「あっ、やん!あっ、あっ!!」

 私の声を打ち消すように、下僕は腰の動きを速めていた。


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