草生やしながら異世界最強チーム目指します

プロローグ、与えられた能力

「嘘…だろ。」

目の前には中世風の建物の数々。流れる人々の中には剣士、魔法使いらしき人が混ざっている。

そう俺は今、異世界に来ている。何故こんな事になったかというと…

1時間前

「それにしても寒いな～今日は」

俺は草薙ハヤト、17歳の高校2年生だ。
趣味はアニメ観賞など。いわゆるオタクって言う奴だが俺が通うこの学校ではオタクっていうことにも拒否反応を示す人は少なく、友達だって出来た。

「ああ、寒いな～」友人の滝沢健二はそう返す。

俺達は今、校舎屋上に来ている。

「なあ、ハヤト～屋上で弁当食わないか?」と健二に誘われたから

「良いよ～」と俺が了承してここへ来た、ただそれだけだ。

「やっぱ眺め良いな～ここは、ハヤトもどうだ?」

健二はそういって屋上を取り囲む鉄柵の上に乗りかかりながら景色を見ている。

「こうか?おお！確かに眺めが良いな～♪」

こうして見ると悪くない眺めだな、そう思った瞬間体がふわりと一回転した。

一瞬何が起こったのか自分でもわからなかったが考える暇も無く体は真っ逆さまに落ちている。

「うわぁああああ！？」反射的にそう叫ぶが急降下は止まらない。

俺の意識はそこで途切れた。



「起きて…下さい…」

誰かの声が聞こえる。

あれ。意識がある、俺は確か屋上から落ちて…

「そう、死んだのです。」

ああ、やっぱりか。それにしてもマヌケな死に方だったな。あの後友人はどうなったのかな?

「でも貴方に一つだけチャンスを上げましょう。これから貴方には異世界に行って貰います。異世界でNo.1の活躍をして貴方が素晴らしい人間と認められたら死ぬ前の状態に戻して上げましょう。だってあまりにも可哀相な死に方でしたもの。」

謎の声はそう囁く。チャンスとは一体?異世界?そう考えていると声の主は続けて
「その際に一つだけ貴方オリジナルの能力を上げましょう。」

あまりにもめちゃくちゃな話だ。
「何だよそれｗ草生えるわ。アニメかよ?あと知らない奴にそんなうまい話を言われても信用性がないし。」

俺は謎の声にそう反論したのだが

「まずい、時間が無いですね。それじゃ草を生やす能力ですね。わかりました。それでは貴方の検討を祈ります。」

「え!?」

そして今、俺は異世界にいる。