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月曜神の凛清な愛【71話~86話】
神速の一太刀!!
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――凄まじい程の居合いが……。
目に見えない程の速さの抜刀で聖奈は翠に襲いかかる。
それは雷神とも相応しい一筋の雷が翠めがけて飛び交い、刃と刃が激突し火花を散らしては激戦の火蓋は切られた。
「遅ぇんだよ! よっ……うげげっ!?」
翠は聖奈の一太刀を見切っては刃で止めるも、雷を纏った刀身に感電して弾き返されてしまい足元の床に刀が突き刺さる。
痺れる右腕をブラブラとさせながらも余裕そうにし、翠は床に突き刺さった刀を引き抜いてはもう一度切っ先を聖奈に向け、楽しそうに圧力をかける。
「どうにもわかりませんね。 私の一太刀を見極めるとは。 翠様なのに翠様の感覚がしません。 まるで心だけが別人なように。」
「そうかもな。 俺も心に何か入ってきてるような気がする。 この気持ちは菊花の物だ。」
命を賭けた戦いだというのにワクワクが止まらない。
それは心に菊花が憑依して、高揚感が溢れ出してくる為だろうか?
常に菊花は元気一杯なのも頷けるし、あの元気だけでも抑えてる方なのだと、有り余るテンションを爆発させて実感する。
「でも俺は聖奈を殺したくない気持ちは変わらない。 むしろ菊花と心が一緒になった以上は、もっとそう思う。」
「くっ……。」
聖奈の刀の持つ手は震えており、動揺している。
まるで逆転劇が起きたかのように。
あんなにも隙だらけで戯れ事を言っているのに隙が見えなく、攻撃ができない事に。
「けど、こっちもやられっぱなしじゃシャクに触るからさ、キッチリと落とし前は着けさせてもらうからな。 もちろん、殺したりしないから安心しろ。」
聖奈は刀を構えて防御の構えに突入する。
攻めることしかほとんど知らない聖奈がこの構えをするのがどのような意味をするのか、翠には少しだけわかった気がする。
ほぼ負け知らずの女神様に少しばかり教えてやらねばならぬ事を教えるために。
――室内だというのに風が吹く……。
翠は人ならざる速さで聖奈に飛び付き背後に回る。
もちろん聖奈も守りの構えをしながらカウンターを狙っていたのだろうが策は破られ、背後を取られる形となる。
その瞬間だった。
「くぅっ!? あ……あぅ………うぅうぅぅっ!」
翠の手は聖奈の細い首を捕らえて離さず、ギリギリとミシミシと擬音が出るかのように首を締め上げる。
聖奈の右手からは刀が音をたてて床に落っこち、力なくも苦し紛れに翠を睨み付ける。
「ぐ……ぁ……かはっ!」
「苦しがってる顔も可愛いじゃん。 聖奈よぉ?」
呼吸が出来なくて苦しそうに翠の腕をほどこうにも力なんてもう出るわけもないし、刀を失った聖奈と力で勝負するなら翠の方が強い。
諦めた瞬間、体の力が全て抜け落ちて聖奈はグッタリと気を失ってしまう。
「堕ちたな?」
横たわる聖奈の頭を軽く撫でながら刀を鞘に戻し、目覚めるまで翠も休憩することに。
しかし、強い力にはタイムリミットが付き物であり翠は強烈な眠気が襲いかかり聖奈の上に覆い被さったまま二人は静かな意識の底に沈んで行くのであった。
目に見えない程の速さの抜刀で聖奈は翠に襲いかかる。
それは雷神とも相応しい一筋の雷が翠めがけて飛び交い、刃と刃が激突し火花を散らしては激戦の火蓋は切られた。
「遅ぇんだよ! よっ……うげげっ!?」
翠は聖奈の一太刀を見切っては刃で止めるも、雷を纏った刀身に感電して弾き返されてしまい足元の床に刀が突き刺さる。
痺れる右腕をブラブラとさせながらも余裕そうにし、翠は床に突き刺さった刀を引き抜いてはもう一度切っ先を聖奈に向け、楽しそうに圧力をかける。
「どうにもわかりませんね。 私の一太刀を見極めるとは。 翠様なのに翠様の感覚がしません。 まるで心だけが別人なように。」
「そうかもな。 俺も心に何か入ってきてるような気がする。 この気持ちは菊花の物だ。」
命を賭けた戦いだというのにワクワクが止まらない。
それは心に菊花が憑依して、高揚感が溢れ出してくる為だろうか?
常に菊花は元気一杯なのも頷けるし、あの元気だけでも抑えてる方なのだと、有り余るテンションを爆発させて実感する。
「でも俺は聖奈を殺したくない気持ちは変わらない。 むしろ菊花と心が一緒になった以上は、もっとそう思う。」
「くっ……。」
聖奈の刀の持つ手は震えており、動揺している。
まるで逆転劇が起きたかのように。
あんなにも隙だらけで戯れ事を言っているのに隙が見えなく、攻撃ができない事に。
「けど、こっちもやられっぱなしじゃシャクに触るからさ、キッチリと落とし前は着けさせてもらうからな。 もちろん、殺したりしないから安心しろ。」
聖奈は刀を構えて防御の構えに突入する。
攻めることしかほとんど知らない聖奈がこの構えをするのがどのような意味をするのか、翠には少しだけわかった気がする。
ほぼ負け知らずの女神様に少しばかり教えてやらねばならぬ事を教えるために。
――室内だというのに風が吹く……。
翠は人ならざる速さで聖奈に飛び付き背後に回る。
もちろん聖奈も守りの構えをしながらカウンターを狙っていたのだろうが策は破られ、背後を取られる形となる。
その瞬間だった。
「くぅっ!? あ……あぅ………うぅうぅぅっ!」
翠の手は聖奈の細い首を捕らえて離さず、ギリギリとミシミシと擬音が出るかのように首を締め上げる。
聖奈の右手からは刀が音をたてて床に落っこち、力なくも苦し紛れに翠を睨み付ける。
「ぐ……ぁ……かはっ!」
「苦しがってる顔も可愛いじゃん。 聖奈よぉ?」
呼吸が出来なくて苦しそうに翠の腕をほどこうにも力なんてもう出るわけもないし、刀を失った聖奈と力で勝負するなら翠の方が強い。
諦めた瞬間、体の力が全て抜け落ちて聖奈はグッタリと気を失ってしまう。
「堕ちたな?」
横たわる聖奈の頭を軽く撫でながら刀を鞘に戻し、目覚めるまで翠も休憩することに。
しかし、強い力にはタイムリミットが付き物であり翠は強烈な眠気が襲いかかり聖奈の上に覆い被さったまま二人は静かな意識の底に沈んで行くのであった。
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