神様project・異世界もチートも欲しくない！ 欲しいのは女神様だけ！！

七曜神の独尊な愛＋火曜【８７話～１２６話【～１４０話】

強襲の一撃！！

   ――背中に伝わる温もり……。

   どうやら結愛は一緒に遊んでくれなきゃ離れてくれないとワガママを言っては駄々をこねているようだが、泉と冷たさと結愛の体温の温かさが絶妙ですごく不思議な暗いに興奮する。
   別に翠自身は結愛に抱き付かれるのは嫌では無いのだが、あまり長い時間は堪能できないと判断したため離れるように注意を促すも、相変わらずお嬢様みたいな性格であるから翠の方が戦略的に心が折れた。

 「わかったよ……遊んであげるよ。 はぁ……。」

   黒い笑みを浮かべながら、残念そうな声のトーンをあえて出しながら結愛を剥がすことに成功する。
   そんなことも知らない結愛はパッと背中から離れて正面の方に泳いでやってくる。

 「もうっ、恋みたいに素直じゃないんだからね！ 最初っから素直に言えば楽しく遊べ……きゃあっ！？」

   正面に立ってしまったのが間違いなのか、翠は結愛を抱きしめてはその温もりのお返しをする。
   結愛はパチャパチャと水面を叩いて抵抗するも、十秒ほど抱きしめてあげると不思議とおとなしくなる。

 「な……何するのよ。」

   結愛は頬を紅潮させては見上げ翠の顔を見つめる。
   優しくも曇った陰りのある翠の表情の本心は読み取れそうにもないが、結愛は心に初めての感情が宿り始めていた。



















   ――温もりを感じて……。

   一分ほど抱擁が続いただろうか、翠は結愛を解放してあげる。
   頬は真っ赤になってモジモジと切なそうに下を向きながら、翠の隣から離れようともせずボーッと立っている。

 「どう？ 結愛さんが俺を抱きしめて来たとき、俺はこんな感じだったんだよ。」

   抱きしめる側と抱きしめられる側とでは感覚は全然違う。
   結愛のように純粋すぎる想いの少女にこんな事を教えて翠はどうしたいのか、自分でもわからなかったが純粋だからこそ快楽を教えてみたい、狂わせてみたいと思ってくる。

 「わ……わかんないわよぉ……けど、ドキドキして胸の辺りがギュッと締め付けられるような感じで……。 けど、言葉にはできなくて。」

 「じゃあ、もう一回……する？」

   翠は両腕を広げると結愛はコクンと頷くと、その腕に誘われるかのように入って行く。
   その姿は食虫植物のようで、結愛が入ったのを確認すると翠はゆっくりと腕を閉じて優しく抱きしめるたり、強くしたりと強弱を付ける。

 「ふぁっ……あ、んっ……。」

   頭を撫でてあげると結愛は軽く声を漏らしては翠の胸板に顔を押し付けて、初めて体験する不思議なドキドキをこらえている。
   翠もまたそんな結愛が見たくて抱きしめ続けるのである。