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9月30日
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9月30日。
終焉の審判。
明日の零時になにかがやって来ると思うと不安で仕方なく、体育座りしては誰もいない居間に独り寂しく座っていた。
菊花はどうせ世界が終わるならとやけ酒でグッスリ眠ってしまい、結愛に至ってはやっぱり知らぬうちに逝けるようにと眠ってしまう。
「何よ……やっぱり私は孤独じゃないっ!!」
畳をバシンと拳で叩きつけ、手に伝わる痛みを感じながら涙を流す。
あれから助けを呼んだけど、聖奈はおろか恵麻も玄弥も智美だって全員聞いてはくれかった。
笑うもの、忙しくて手を貸せないもの……迷信だというもの、誰もわかってくれないプレッシャーに焦りを感じるが、時間はもうほとんどない。
「……。」
今日は寒くて気温もこちらでは一桁を下回るため、暖房を入れなくては肌寒いと感じてしまう。
だからだろうか、孤独感がよりいっそう強く感じられるのは。
「何よ何よっ!! もういいわっ、皆死んじゃえば良いのよっ!!」
あれから答えがでないまま一夜を過ごし、冥綾の挑戦状に打ち勝つことができないと思うと、冥綾の笑い声が聞こえてこそうで怖かった。
「……。」
怒鳴っていても仕方ないし、結愛や菊花に迷惑がかかるとなるとやはり静かにしなくてはと、何も言えなくなる。
そのうち髪の毛は白く、瞳は赤く染まっては冥綾のようになってしまう。
「別にいいわよ……もうなんでも。 ……っ!?」
一瞬人の気配を感じたのか、後ろを振り向くと、二人がそこに立っている。
「七曜の巫女よ、ピンチそうだな!」
「善人!?」
神位第一位の強者であり、絶対強者を自称で誇っては仕方がない残念な男。
イケメンなのにしゃべると大変なヤツである。
「俺は直接的に関与はしてないけど、七曜神達を消されては困るからね。」
肌黒いチャラ男の神位第五位の行業神。
「聖奈を消されては困るっ! 何としてでも七刻を守り抜く! そして貴様は……空のため……か。 お互い守るべき者があるのだっ!!」
部屋のなかで格好をつけてスパーク使用とするも肌黒男に止められる。
ここでやったなら神社が先に消滅しかねないだろう。
「まっ、善人はそんな欲よね。 って、アンタは!? それに……今なんて?」
「まっ、玄弥にしか教えてなかったけど君にも教えるか? 他人に言うのは厳禁だが、俺の職場にも七曜神の一柱の正社員がいるのでね……消されちゃ困るんだよな。」
彼は神々しい羽を羽ばたかせては風が起きない程度に揺らめかす。
まだ見ぬ七曜神に気がそれてしまいそうだが、今はそれどころじゃないく、あと十分で今日の終わりを迎える。
「さぁ、終焉だろうが何だろうが来なさいっ!」
「余は負けぬ、何人たりともっ!!」
「人理にも神理にも逃げられない業はあるさ。 けど、逃げなきゃいけない業もあるってことを教えてやらなきゃね。 病んだ七曜神の一柱にな!」
一位と五位に七位の迎撃戦が今幕を開けようとしている。
時計の針は一刻一刻と刻む中で善人は雷の剣、恋は銃棍……そして肌黒男は光輝く人差し指でやる気は満タンで、いつでも準備はオーケーであったり
この日がやって来た。
さぁ、終わりか始まりか……すべてが決まる。
終焉の審判。
明日の零時になにかがやって来ると思うと不安で仕方なく、体育座りしては誰もいない居間に独り寂しく座っていた。
菊花はどうせ世界が終わるならとやけ酒でグッスリ眠ってしまい、結愛に至ってはやっぱり知らぬうちに逝けるようにと眠ってしまう。
「何よ……やっぱり私は孤独じゃないっ!!」
畳をバシンと拳で叩きつけ、手に伝わる痛みを感じながら涙を流す。
あれから助けを呼んだけど、聖奈はおろか恵麻も玄弥も智美だって全員聞いてはくれかった。
笑うもの、忙しくて手を貸せないもの……迷信だというもの、誰もわかってくれないプレッシャーに焦りを感じるが、時間はもうほとんどない。
「……。」
今日は寒くて気温もこちらでは一桁を下回るため、暖房を入れなくては肌寒いと感じてしまう。
だからだろうか、孤独感がよりいっそう強く感じられるのは。
「何よ何よっ!! もういいわっ、皆死んじゃえば良いのよっ!!」
あれから答えがでないまま一夜を過ごし、冥綾の挑戦状に打ち勝つことができないと思うと、冥綾の笑い声が聞こえてこそうで怖かった。
「……。」
怒鳴っていても仕方ないし、結愛や菊花に迷惑がかかるとなるとやはり静かにしなくてはと、何も言えなくなる。
そのうち髪の毛は白く、瞳は赤く染まっては冥綾のようになってしまう。
「別にいいわよ……もうなんでも。 ……っ!?」
一瞬人の気配を感じたのか、後ろを振り向くと、二人がそこに立っている。
「七曜の巫女よ、ピンチそうだな!」
「善人!?」
神位第一位の強者であり、絶対強者を自称で誇っては仕方がない残念な男。
イケメンなのにしゃべると大変なヤツである。
「俺は直接的に関与はしてないけど、七曜神達を消されては困るからね。」
肌黒いチャラ男の神位第五位の行業神。
「聖奈を消されては困るっ! 何としてでも七刻を守り抜く! そして貴様は……空のため……か。 お互い守るべき者があるのだっ!!」
部屋のなかで格好をつけてスパーク使用とするも肌黒男に止められる。
ここでやったなら神社が先に消滅しかねないだろう。
「まっ、善人はそんな欲よね。 って、アンタは!? それに……今なんて?」
「まっ、玄弥にしか教えてなかったけど君にも教えるか? 他人に言うのは厳禁だが、俺の職場にも七曜神の一柱の正社員がいるのでね……消されちゃ困るんだよな。」
彼は神々しい羽を羽ばたかせては風が起きない程度に揺らめかす。
まだ見ぬ七曜神に気がそれてしまいそうだが、今はそれどころじゃないく、あと十分で今日の終わりを迎える。
「さぁ、終焉だろうが何だろうが来なさいっ!」
「余は負けぬ、何人たりともっ!!」
「人理にも神理にも逃げられない業はあるさ。 けど、逃げなきゃいけない業もあるってことを教えてやらなきゃね。 病んだ七曜神の一柱にな!」
一位と五位に七位の迎撃戦が今幕を開けようとしている。
時計の針は一刻一刻と刻む中で善人は雷の剣、恋は銃棍……そして肌黒男は光輝く人差し指でやる気は満タンで、いつでも準備はオーケーであったり
この日がやって来た。
さぁ、終わりか始まりか……すべてが決まる。
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