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2章 魔法学園編
時期外れの転校生
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「・・・なぁ。今日、転校生が来るらしいぜ」
「転校生?入学して3ヶ月経ったこんな微妙な時期に?」
「なんでも、学園長のお墨付きらしい」
「へぇ~凄いんだね~」
「わたくしより目立つなんて、あり得なくてよ!」
高等魔法科。高レベルの魔術を学ぶ学科である。
そのクラスに今日、転校生が来るとのことでクラスは盛り上がっている。
・・・・・
「では、佐藤悠真君。君の入学を心からお祝いしているよ」
「はい!ありがとうございます」
俺はユリウスさんに頭を下げた後、学園長室を退室した。
俺は、端末の地図を見ながら自分のクラスを探した。
「それにしても、最初に見たあの城が学園だなんてなぁ」
俺のクラスは高等魔法科クラス3rdらしい。
学園内を右往左往しながらやっとの思いで到着する。
俺は横開きの扉をゆっくりと開け、中に入った。
何十人という生徒が一同にこちらを見ている。そのせいか、俺の緊張はさらにピンと張りつめられた。
「やっと来ましたね。さ、早く教壇に立って挨拶しなさい。」
教壇にいたのは昨日部屋に来たヨルド先生だ。
「俺は、アークソフィアから来た、佐藤悠真と言います。この地へは昨日越して来たばかりなので、分からないことだらけですが、よろしくお願いします」
当たり障りない挨拶をした後、1番後ろの空いてる席に座ることになった。
空いてる席に向かう途中、茶髪のいかにもワルそうな男が足を出し、俺を躓かせた。
「ククク。悪かったな転校生」
手を差し伸べる茶髪は、いやらしい笑みを浮かべていた。
俺は自分の力で立ち上がり埃を落とす。
「いや、大丈夫だよ」
そう言い残し、俺は後ろの席に着いた。
クスクスと笑っている人が何名かいるみたいだが気にしないでおこう。今ここで問題を起こすことは得策ではない。
「えー早速、授業を始める。今日は基本中の基本、ステータスのHPについてのおさらいだ。知っているとは思うがHPが0になっても死ぬことはない。気絶などの戦闘不能状態に落ちるだけだ。これから、それを証明するために模擬戦を行ってもらう」
模擬戦か。また人同士が戦うのか。野蛮だな。
「今回戦うのはヒーロ・クロイチェフとシャロット・シューレンの2名だ」
ヒーロという人は、さっきの茶髪だ。もう1人は・・・ん?俺の隣人じゃないか。
「ひぃ!ごめんなさい!ごめんなさい!」
「はっはぁ!平民ごときが!貴族の俺様をせいぜい楽しませてくれよぉ!」
「あのー。俺、そこの人と戦っても構いませんよ。シャロットさん怖がってるみたいだし」
「んー。まぁ貴方も平民だから、今回は良しとしましょう」
あの先生、貴族と平民を戦わせようとしているのか?
「では、これから武闘場に集合してください」
「転校生?入学して3ヶ月経ったこんな微妙な時期に?」
「なんでも、学園長のお墨付きらしい」
「へぇ~凄いんだね~」
「わたくしより目立つなんて、あり得なくてよ!」
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そのクラスに今日、転校生が来るとのことでクラスは盛り上がっている。
・・・・・
「では、佐藤悠真君。君の入学を心からお祝いしているよ」
「はい!ありがとうございます」
俺はユリウスさんに頭を下げた後、学園長室を退室した。
俺は、端末の地図を見ながら自分のクラスを探した。
「それにしても、最初に見たあの城が学園だなんてなぁ」
俺のクラスは高等魔法科クラス3rdらしい。
学園内を右往左往しながらやっとの思いで到着する。
俺は横開きの扉をゆっくりと開け、中に入った。
何十人という生徒が一同にこちらを見ている。そのせいか、俺の緊張はさらにピンと張りつめられた。
「やっと来ましたね。さ、早く教壇に立って挨拶しなさい。」
教壇にいたのは昨日部屋に来たヨルド先生だ。
「俺は、アークソフィアから来た、佐藤悠真と言います。この地へは昨日越して来たばかりなので、分からないことだらけですが、よろしくお願いします」
当たり障りない挨拶をした後、1番後ろの空いてる席に座ることになった。
空いてる席に向かう途中、茶髪のいかにもワルそうな男が足を出し、俺を躓かせた。
「ククク。悪かったな転校生」
手を差し伸べる茶髪は、いやらしい笑みを浮かべていた。
俺は自分の力で立ち上がり埃を落とす。
「いや、大丈夫だよ」
そう言い残し、俺は後ろの席に着いた。
クスクスと笑っている人が何名かいるみたいだが気にしないでおこう。今ここで問題を起こすことは得策ではない。
「えー早速、授業を始める。今日は基本中の基本、ステータスのHPについてのおさらいだ。知っているとは思うがHPが0になっても死ぬことはない。気絶などの戦闘不能状態に落ちるだけだ。これから、それを証明するために模擬戦を行ってもらう」
模擬戦か。また人同士が戦うのか。野蛮だな。
「今回戦うのはヒーロ・クロイチェフとシャロット・シューレンの2名だ」
ヒーロという人は、さっきの茶髪だ。もう1人は・・・ん?俺の隣人じゃないか。
「ひぃ!ごめんなさい!ごめんなさい!」
「はっはぁ!平民ごときが!貴族の俺様をせいぜい楽しませてくれよぉ!」
「あのー。俺、そこの人と戦っても構いませんよ。シャロットさん怖がってるみたいだし」
「んー。まぁ貴方も平民だから、今回は良しとしましょう」
あの先生、貴族と平民を戦わせようとしているのか?
「では、これから武闘場に集合してください」
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