異世界にて最強のチートを手に入れたがモンスターの方が強い件

2章 魔法学園編

隣人たちへ挨拶

築150年のようなアパート。そこは、明聖寮というとても威厳のある名前のアパートだった。

「部屋は・・・外見通りだな」

まぁ、まずは隣人たちへ挨拶しよう。

このアパートは4部屋あった。俺の部屋は隅っこの5号室だ。

3号室

・・・留守かな？

ガチャリと扉が開く。

「あ、あの。今日から隣に引っ越してきたー」

「ひっ！す、すみません！」

バタン！挨拶をしたかったが勢いよく閉められた。

「な、なんだよ」

2号室

・・・・・・今度は留守だな。

1号室

・・・・

「・・・はい」

「あの、今日から5号室に越してきた佐藤悠真と言います。これからよろしくお願いします」

「・・・チッ！」

舌打ちをして扉を閉めた。

・・・俺、この人達と上手くやれるかな。
一抹の不安が俺の中を駆け巡る。

部屋に戻ると、ベットに腰を降ろしてた。

そう言えば、明日からのこと何も聞いてなかったな。

ドンドン！この部屋の玄関から戸を叩く音が聞こえてきた。

「はーい、空いてますよ」

「失礼します。私、あなたの担任を務めさせていただくヨルド・フェアールと申します」

担任と名乗るその男はサーカスのピエロのような格好をしていた。というよりピエロだ。

「この度、学園長からの特別な入学となりましたこと、誠におめでとうございます。さて、あなたにはこの端末を使ってもらい、今後のカリキュラムや予定を確認してもらいます。操作方法は、この用紙を見て自分で考えて下さい」

手渡された用紙は使い方が事細かに書かれていた。

それより気になるのは、ヨルド先生が持っている端末だ。

「・・・スマホ？」

「スマホとは何の事ですかな？これは、魔道具の１つでマジックスクエアと呼ばれるものです」

そう、この形容は日本にもあるスマホにそっくりなのだ。

「あ、分かりました」

「それでは、その端末の中にある通りに過ごして下さい」

そう言い残し担任は部屋を後にした。

「・・・スマホにしか見えねぇよな」

俺は、小1時間マジックスクエアをいじくり回した。結果、分かったことがいくつかあるのでメモしておこう。

「
　・操作方法はスマホと同じ。

　・できるのは時間、連絡、地図
　　予定表とカリキュラムの確認のみ。

　・バッテリーがあるらしく、魔力を
　　端末に込めないといけない。

　・自身のステータスが投影される。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　」

こんなもんか。にしてもこんな世界にケータイがあるなんて驚いたな。

予定表では明日の朝8時に学園の学園長室に行くようになってるな。

まだ夕方だが、眠気が強かったので休むことにした。

明日はいよいよ学校か。