異世界にて最強のチートを手に入れたがモンスターの方が強い件

2章 魔法学園編

己を知り敵を知る

昼休み、俺は校内の図書館にいた。
モンスターについて、調べたかったからである。

さすがにスライムだけがこの世界のモンスターということはないだろう。

探してみるとすぐにそれらしき図鑑があった。

スライム・・・赤、青、緑と様々な種類が
　　　　　　　存在し、それぞれ属性が異
　　　　　　　なる。
　　　　　　　現在発見されているのは
　　　　　　　この3種類。
　　　　　　　※耐性は物理7魔法5

※この耐性は攻撃を軽減する割合である。

ゴブリン・・・黒い体をした小人のような
　　　　　　　モンスター。
　　　　　　　集団で戦うことが多く、手
　　　　　　　にしている棍棒を振り回し
　　　　　　　竜巻を発生させる。
　　　　　　　物理8魔法3

・・・序盤の弱いモンスターがこんな化け物じみてどうすんだよ。
いや、化け物モンスターなんだけどさ・・・。

ウルフ・・・白い毛並みのモンスター。
　　　　　　主に森に生息している。
　　　　　　人間には視覚できないほど
　　　　　　高速で動くため、かまいたち
　　　　　　が発生する。
　　　　　　物理0魔法8

オーガ・・・このモンスターの攻撃は、
　　　　　　一振りで山が砕けるほど。
　　　　　　だが、争いを好まずこちらが
　　　　　　戦意がないと分かると、攻撃
　　　　　　しない。
　　　　　　一説では人類では太刀打ちで
　　　　　　きないとされている。
　　　　　　物理9魔法9

・・・俺は図鑑をそっと元の場所に直し、図書館を後にした。

俺は元の世界に帰れるのだろうか。あの図鑑を見るとそんな思いが募るばかりだった。

ついでに、俺の能力のパーフェクトコピーについても分かった事があるからメモしておこう。
「
　　・出現させる事ができる魔法は
　　　おそらく無制限だが、同時に
　　　操作できるのは10個が限界

　　・見た事がある魔法しかコピー
　　　しか出来ないから威力の調節が
　　　できない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　」

自分の能力の弱点デメリットについても把握しておかなくては上手く立ち回れない。

だけど、あんなモンスター達を倒せるイメージが全く思いつかない。

俺は、項垂うなだれながら午後の授業に向かった。