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2章 魔法学園編
VSNo.3
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俺たちは、図書館にたどり着いた。
立ち込めていた煙はいつの間にかなくなり、妙な静けさだけが残る。
「みんな、気をつけて、どこに敵がいるか分からないからね」
リーエンの忠告通り、俺たちには一瞬の隙も許されないのだ。
図書館の中は爆心地と思しき場所を中心に、全ての物がなぎ倒されていた。
「この場所からあいつらが来たようだね」
「そんな事が出来るのか?」
「内通者がいればそこから転移魔法でできるはずだよ」
突然、図書館の入り口から2人の黒ずくめの男達が姿を現した。
「言っただろ?No.5。強そうなやつは真っ先にこの場所に来るって」
「うるさいぞ、No.3。強いも弱いも関係ない。俺たちは任務を遂行するだけだ」
リーエンは俺に近づき、そっと耳打ちした。
「彼らはさっきの奴らとは格が違うみたいだ、俺も戦おうか?」
確かに、雰囲気がさっきの奴らとは違うな。
だが・・・。
「ここは俺に任せてくれ。シャロットも、いいか?」
「えっ!?1人で2人を相手にするの?」
「あぁ。2人は下がっていてくれ」
リーエンとシャロットは後退し、俺1人が黒ずくめの男達と対面する形になった。
「お前、余程自信があるとみた。だが、早計だったな」
「俺たちのコードネームは強い順に番号が振られるんだ。つまり、ここにいるNo.3とNo.5はここに来た10人の内、3番目と5番目に強いって事だ。意味、わかるよなぁ?」
俺は拳を構える。
「御託はいいから早く来な」
最初に怒りを露わにしたのはNo.3だ。
「てめぇは血祭り決定だぁぁ!」
腰からダガーを取り出し、縦横無尽に動き回る。
「俺のスピードについてこれる奴は今まで数えるほどしかないんだぜぇ」
徐々に加速する男は、俺の背後に回り刃先を俺に向け突進する。
命中したかに思えた男のダガーは空を切る。
「あん?どういう事だこりゃ」
俺の合成魔法、陽炎。奴らが図書館の屋根を破壊してくれて良かった。陽の光のおかげで、俺はこの魔法を使うことができた。
奴は、蜃気楼の影響で見えている俺を何度も切り刻んでいる。
「チッ!どうなってんだよこいつ!!」
「アクアクロー」
俺の両腕から圧縮された水の爪が生成された。
「ハッ!そんな初歩的な魔法じゃ俺には当たらねぇよ!」
だが、俺は奴の背後に回り爪を振りかざしていた。
「なっ!いつからそこに居たんだよ!」
ギリギリのところで回避したNo.3。しかし、背後に回った俺も幻だ。
回避したところに俺が一撃を与える。
「グァァァ!!」
奴の肉は引き裂かれ、図書館内に悲鳴が響く。
思ったよりも殺傷能力あるんだな。気をつけよう。
「退がっていろNo.3。次は、俺が出る」
No.5が前に出る。巨漢のNo.5は静かな、それでいて猛々しい雰囲気を身に纏っていた。
「お前の技・・・見切ったぞ」
立ち込めていた煙はいつの間にかなくなり、妙な静けさだけが残る。
「みんな、気をつけて、どこに敵がいるか分からないからね」
リーエンの忠告通り、俺たちには一瞬の隙も許されないのだ。
図書館の中は爆心地と思しき場所を中心に、全ての物がなぎ倒されていた。
「この場所からあいつらが来たようだね」
「そんな事が出来るのか?」
「内通者がいればそこから転移魔法でできるはずだよ」
突然、図書館の入り口から2人の黒ずくめの男達が姿を現した。
「言っただろ?No.5。強そうなやつは真っ先にこの場所に来るって」
「うるさいぞ、No.3。強いも弱いも関係ない。俺たちは任務を遂行するだけだ」
リーエンは俺に近づき、そっと耳打ちした。
「彼らはさっきの奴らとは格が違うみたいだ、俺も戦おうか?」
確かに、雰囲気がさっきの奴らとは違うな。
だが・・・。
「ここは俺に任せてくれ。シャロットも、いいか?」
「えっ!?1人で2人を相手にするの?」
「あぁ。2人は下がっていてくれ」
リーエンとシャロットは後退し、俺1人が黒ずくめの男達と対面する形になった。
「お前、余程自信があるとみた。だが、早計だったな」
「俺たちのコードネームは強い順に番号が振られるんだ。つまり、ここにいるNo.3とNo.5はここに来た10人の内、3番目と5番目に強いって事だ。意味、わかるよなぁ?」
俺は拳を構える。
「御託はいいから早く来な」
最初に怒りを露わにしたのはNo.3だ。
「てめぇは血祭り決定だぁぁ!」
腰からダガーを取り出し、縦横無尽に動き回る。
「俺のスピードについてこれる奴は今まで数えるほどしかないんだぜぇ」
徐々に加速する男は、俺の背後に回り刃先を俺に向け突進する。
命中したかに思えた男のダガーは空を切る。
「あん?どういう事だこりゃ」
俺の合成魔法、陽炎。奴らが図書館の屋根を破壊してくれて良かった。陽の光のおかげで、俺はこの魔法を使うことができた。
奴は、蜃気楼の影響で見えている俺を何度も切り刻んでいる。
「チッ!どうなってんだよこいつ!!」
「アクアクロー」
俺の両腕から圧縮された水の爪が生成された。
「ハッ!そんな初歩的な魔法じゃ俺には当たらねぇよ!」
だが、俺は奴の背後に回り爪を振りかざしていた。
「なっ!いつからそこに居たんだよ!」
ギリギリのところで回避したNo.3。しかし、背後に回った俺も幻だ。
回避したところに俺が一撃を与える。
「グァァァ!!」
奴の肉は引き裂かれ、図書館内に悲鳴が響く。
思ったよりも殺傷能力あるんだな。気をつけよう。
「退がっていろNo.3。次は、俺が出る」
No.5が前に出る。巨漢のNo.5は静かな、それでいて猛々しい雰囲気を身に纏っていた。
「お前の技・・・見切ったぞ」
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