異世界にて最強のチートを手に入れたがモンスターの方が強い件

鬼武蔵

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2章 魔法学園編

確かなる殺意

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「ほぅ、中々やる」

リーエンの正拳突きを軽快に回避したNo.1。ここに来た奴らの中で間違いなく最強クラスだろう。

「神英流拳術4の型。【諸刃の構え】」

あれは、確か防御を捨てた特攻。
リーエンは拳で地面を叩きつけた。すると地面は盛り上がり、No.1まで届く時には土の津波のようなものになっていた。

「ふぅぅぅ・・・・チェストォォォォ!」

No.1は土の波に正拳突きを放つ。すると、津波は拳圧で吹き飛んだ。

吹き飛んだ土塊の先にはリーエンの姿は特になく、即座に奴の背後に回り込んでいた。

「こっちだ!」

奴が振り向くよりも早く、奴の足を蹴り飛ばし転倒させた。

「・・・くっ。思ったよりもずっとやるようだな」

「お前は這い蹲はいつくばって謝っても許さない」

「・・・舐めるなよガキが。・・・いいだろう。俺も、本気を出すとしよう」

今までのは本気じゃないとでもいうのか?もしそれが本当ならバケモノだぞ。

「・・・っ!!」

リーエンは距離を取った。先程まで戦っていた奴とは比べ物にならないほどの力を感じる。

「少し、話をしようか・・・。昔、魔法学園に入学している1人の男がいた。彼は真面目に学園での勉学に励んでいた。だが、差別だ平等だかの諍いに巻き込まれて男は死んだ。その諍いのきっかけは魔術側の仕業らしい。騎士隊の学生だった男は魔術師の手によって殺されたのだ。
そして・・・その男は俺の弟だ」

「・・・・・・」

何も言えない。言い返せるわけがない。兄弟を殺された恨みを理解することなんて、出来ないのだから。

「お前達には分からないだろう。これは、弟を殺したお前たち魔法学園への復讐だ」

そこには生徒たちへの確かな殺意が込められていた。

「だからって・・・。罪もない魔法学園の生徒達を殺していい理由にはならないだろ!」

「我々の目的は魔法学園の破壊。それを阻止するのなら邪魔されないようにするだけだ」

No.1走り出す。先程までとは段違いのスピードでリーエンとの距離を詰めると、みぞおちに強烈な一撃を与える。

「・・・・くっ!」

前のめりに倒れ、リーエンはピクリとも動かなくなった。

「・・・・次は、お前達だな」

俺たちに向き直り、ゆっくりと歩み始める。

ガシッと奴の足にしがみついたのは倒れていたはずのリーエンだった。

「バカな!まだ意識があるのか!」

「は、はは・・・。俺、はそんなヤワな鍛え方・・・してない」

リーエンは奴の服によじ登り腹部に手をあてがう。

「神英流拳術1の型【鬼殺し】」

あの技は体内の臓器を麻痺させる技だ。しかし、あんな態勢ではろくに力は出ないだろう。

「・・・・かはっ!!」

「残念だったね、俺の鬼殺しは変幻自在なんだ。どんな態勢からでも100%の力を発揮できるんだよ。これで俺のか・・・・・・ち」

ドサッと崩れ落ちるリーエン。それと同時にNo.1も崩れ落ちる。


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