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しおりを挟む鋭い目つきの黒髪男が現れた。
家にある唯一の椅子に腰をかけた男は口を開く
「俺は神だ!数多ある世界の創造神の一欠片で異界の神であるぞ歩斗」
「なっ!なんで俺の名前を知ってるんだ!しかも神って頭がおかしいのか?」
「1から説明してやるからゆっくりと聞け歩斗。まずは自己紹介だな、俺の名はディアン。先程も説明したが異界の神である」
自分の事をディアンと名乗る男はこちらが質問する前にどんどん答えていく。
「今の状況はとっても簡単だ。困っている神に手を貸してくれればいいんだ」
「手を貸すって言ってもそもそもお前が神の証拠もないし俺が手を貸す義理もないだろ!」
自分の事を神と思ってるヤバいやつに違いない。どうにかして警察に連絡しないと…。
「警察突き出してもここの住人じゃ歩斗以外には俺の姿は見えないから意味ないからやめとけ。歩斗が変な目で見られるぞ」
「なっなんで思ってることが分かったんだよ!読心術ってやつか!そうなんだろ?」
「読心術なんて俺は出来ないぞ?歩斗の方が得意だろ。俺はたんにお前の心の声を聞いただけだ」
心の声読む方がやばいだろ…。
てかこの声も聞こえてるのか?
「もちろん聞こえてるぞ。これで神って信じてくれたか?」
「いやいや無理だろ普通に考えてさ…」
心の声読むのはヤバいけどそれだけで神って事を信じるのは無理だろ。
「んーそうかならこれはどうだ?」
パチンッ
ディアンが指を鳴らすと一瞬白く身体が輝いたと思ったら形が変形した。
「な、それってその槍ってあの絵の…」
「そうだ歩斗がダサいとか言ったチョーイケてる槍なんだよ!!」
俺の前には宙に浮くどこかダサい槍、流石に神だとはまだ思えないけどこの世の物じゃないのはわかる。
「まあ今は俺が特別の存在ってわかってくれればいい。それでだ歩斗、俺に俺達に力を貸してくれないか?ちょっとした危機なんだよ」
ディアンが何かを助けてもらいたいみたいだけど正直どうでもいいと思ってる。
「それって俺じゃなきゃダメなのか?実際の所お前らの危機とか興味無いし…」
「歩斗って結構薄情?まあいいか。でも歩斗じゃなきゃダメなんだよ。形式的に聞いてみたけど実際の所半強制なんだよね」
「強制だって?ふざけるなよ!」
「歩斗は神に選ばれた存在なんだよ。だからこの時をずっと待ってたんだ」
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