6 / 17
6
しおりを挟む糸目の話を無視しながら神社前まで戻ってきた。
「歩斗!今から30秒稼いでくれ!」
ディアンがゲート前まで走って向かう。
30秒稼ぐって言ってもどうすればいいか。
「お兄さんを見れば見るほど気になるねー?」
「そのお兄さんって辞めてくれないか、俺は神崎歩斗って言うんだ。」
「神崎…歩斗ねぇ」
「お前はなんて言うんだよ!こっちが名乗ったんだから俺にも教えてくれないか?」
糸目は何か考えているのか顔を傾ける。
「名前かぁ…そうだな、それじゃあイナリとでも呼んでくれて構わないよ神崎くん」
イナリと名乗った糸目は扇子からまたもや投擲物を出して攻撃の準備を始めた。
「お互い名乗って神崎くんとは仲良く出来そうだと思ったんだけどそのゲート見られちゃったから殺すしか無いんだよね?ごめんね」
イナリの投げた投擲物は右肩と右太ももを狙っているのが直感的にわかり身体を後ろにひき躱す。
「さっきまでとは違い不自然な避け方じゃなくてちゃんと避けられちゃったな…神崎くんの事すごい気になるねぇ?」
「イナリは何でこんな事するんだよ!死んじまったらどうすんだ!」
「んー、そのゲートを知ってる者がいると困るんだよねぇ…」
首を傾げながら返答するイナリ。
「だからって殺そうとするのあんまりだろ!」
「僕だって面白そうな神崎くん殺すのはもったいないって思うけど命令だからねぇ」
イナリとできるだけ話しながら30秒経つのを待つ。
こういう時に限って時間が経つのが遅く感じる。
「お話はそろそろ終わりにして倒されてくれない?か・ん・ざ・き・くん?」
「死ねって言われて死ぬやつがどこにいるってんだよ!」
イナリは扇子を上に投げたかと思うとイナリの後ろに宙に浮く複数の投擲物 。
「神崎くんはこれで倒してあげる。来世にでもまた会おうねぇ」
6本の投擲物が俺に目掛けて飛んでくる。
最初の2本は先程同じで右肩と右太ももだと思ったので同じ避け方をする。
「歩斗!ゲートが安定した!走ってこい!」
3本目が向かってくる途中にディアンからゲートが安定したと聞きつけゲートに向かって走り出す。
3本目は先程避けた所に飛んできていたので避けれた。
4本目は走ってる後頭部目掛けてきたので頭を下げて躱す。
「神崎くんは避けるのが本当にうまいねぇ。でも次の2本で決めるよ」
イナリは2本同時に投げてきた。
ブスッ
「ぐはぁっ!」
1本目を避けれたけど避けた方向に目掛けて2本目が飛んできた。
2本目は右肩にぶっ刺さる。
「はぁはぁ…イナリぃまた会おうぜ」
投擲物を喰らいながらもゲートにディアンと飛び込む。
「はじめて倒せなかったなぁ。神崎歩斗くんねぇ覚えとくよ?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる