冴えない俺の異世界記

どど

文字の大きさ
上 下
7 / 17

7

しおりを挟む

 ゲートに飛び込んだ先は廃れた神殿の様な場所だった。
  肩にはイナリの投擲物のクナイみたいなのが突き刺さっている。

「ディアン、肩痛いんだけど治せる?」
「当たり前だろ異界にいる俺は、置き物じゃない神だぞ」

ディアンの異能で傷を治してもらい改めて神殿内を見渡す。

「ここはどこなんだ?」

「アルトルティエていう歩斗がいた所と別の世界だな」

「別ってことは違う国とかなのか?」

「まぁそんなところだな。まずはさっきのやつが何か説明してから今後の話をしよう。」
「わかった。頼むよ」

 そう言ってディアンが話し出した内容はこうだ。
 先程攻撃を仕掛けてきたイナリと名乗る者はこの世界の住人で恐らく奴が所属している勢力の名前は深淵の暗黒団アヴァロンと言うらしい。
 そのアヴァロンという組織は異世界を侵略しようとしていて様々な世界に転移門を出現させその世界の生物を攫ったり殺したりして戦力にしているそうだ。
 そしてディアンが言うには俺のいた世界にもイナリがゲートの番人をしていたらしい。

 「後言い忘れてたんだがこっちの世界には神聖力ってのがあってそれを持ってる奴は俺の人の姿を目視できたりする」

 「ならこっちでは普通に話しかけてもいいのか」

 「それでなんだが歩斗、お前には新たな使命を与える」

 「いきなりだな?どんな内容だ?」

 「この前まではゲートの安定が目的だったけど完全封鎖、この手伝いをしてもらいたい。それから奴らと戦う為の神器集めもだ」

 「神器集めか……ここまできた仲だし俺も戦うよ」

  「助かるぜ。あと、お前のいた世界みたいにイナリと同じ様な敵がいるはずだ。そいつらはおそらくアヴァロンの構成員だろうな」

 「じゃあそいつらを警戒しつつ神器の情報集めか」

 「そうなるな。情報収集しながら戦っていくしかない。」

 「わかったよ。これからもよろしくなディアン」

「おうよ歩斗!」

こうして俺たちは異界を冒険することになった。
しおりを挟む

処理中です...