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第20話
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援軍で来た選ばれし者たちの強さがそこまで強くなかったことだ。1人だけ空から襲って来る侵略者たちに対応することが出来ているが残りの者たちは対応が遅れて危なげな場面が多々あった。
そのせいで1人でも対応することが出来る俺に話しかけてきたリーダーの男が攻撃を受けてしまう事態になる。
「大丈夫か!!」
「も、問題ない!すまん、助けに来たのに……。」
悔しさを滲ませた声で言うリーダーの男に向かうスイカの眷属に飛び蹴りを喰らわせて粉砕する。
「それより傷が酷いなら仲間と一緒に下がれ。お前たちのお陰で少し一息付けたからな。まだまだ俺は戦える。」
「本当にすまん!俺たちは下がる。ここまで多いと手に負えない。お前たち、ここはこの人に任せて下がるぞ!」
リーダーの男が下がることを伝えると、すぐにリーダーを中心にして援軍に来てくれた選ばれし者の一団は後方に下がっていく。
出来ればあのリーダーの男には仲間を庇わずに居てくれれば、怪我での後退もなかっただろうに。そうすれば、少しは空を飛んでいるヤツらの数を減らせただろう。
「はぁ、仕方ない。すぅーー、こっちを見ろ!!!」
負傷している者が多数になり始めてしまった援軍の選ばれし者を狙う空中戦力の注目を俺に向けさせる為に地面に転がっている石ころを投げ付け叫んだ。
そうして再び俺に空中戦力の意識を向けさせることに成功する。そのせいで一斉に攻撃して来る空飛ぶウリ科の眷属たちからの蔓の鞭が多数、複数の方向から向かって来た。
10本を超える蔓の鞭を紙一重で躱しながら突撃してくる空中戦力を殴り殺す。
「今!」
タイミングが遅れて振られた蔓の鞭の蔓を掴むことに成功すると、俺は思い切り蔓を振り回した。
蔓の先にいるカボチャの眷属は俺の筋力からくる力に耐えられず振り回される。
そして途中で蔓が引き千切れる前にカボチャの眷属を他の空中戦力に叩き付け、カボチャの眷属を叩き付けた結果、カボチャの眷属と蝙蝠の眷属の双方を殺すことに成功した。
それからどれくらいの時間が経ったのかは分からない。10分かも知れないし、もしかしたら30分かも知れない。1時間は経っていないのは何となく分かっているが、突如俺の周りを飛んでいた空中戦力は全て一斉に突撃して来たのだ。
流石に20体を超える数を全て回避や迎撃することは出来ず、半数と引き換えに俺の武装で守られている身体に衝撃が走る。
金属鎧の中身である俺の身体は至る所からの衝撃でダメージを受け、更に頭部に命中した際に脳震盪に近い現象が起こって立ちくらみしてしまう。
「ここまで弱ればお前も楽に殺せるだろう。」
「誰、だ……お前、は……。」
目が回っている状態の俺に近付いて来ているのは中学生か高校生くらいの年齢に見える男の子供だった。
その子供が身に着けている衣服の感じからしてコイツは吸血鬼世界の者だろう。
「僕は吸血鬼さ。それくらい分かるだろう?お前たちとは生き物としての存在が上なんだからさ!!」
カッコつけているのか上から目線でニヤついている吸血鬼の様子にまるで中学生の時にいた厨二病のような奴だと印象付けされる。
だが相手は明確な敵である吸血鬼。それが分かればあとは殺すだけだ。俺の意識はあの子供の吸血鬼を殺すことだけに意識が向いたからか、脳震盪のような状態もいつの間にか収まっていた。
「この僕の手柄にッ!?……僕が話している最中だろうがぁッ!!!!」
相手が話している途中に攻撃を仕掛ければ子供がキレるように吸血鬼は大声を出す。
だが、俺はそんな吸血鬼なんて無視して攻撃に専念する。ハッキリ言ってあの吸血鬼の怖さは初めて戦った吸血鬼よりも脅威に思わない。
ここで休むことなく攻撃を続けていけば相手の隙も出来るはずだ。
そのせいで1人でも対応することが出来る俺に話しかけてきたリーダーの男が攻撃を受けてしまう事態になる。
「大丈夫か!!」
「も、問題ない!すまん、助けに来たのに……。」
悔しさを滲ませた声で言うリーダーの男に向かうスイカの眷属に飛び蹴りを喰らわせて粉砕する。
「それより傷が酷いなら仲間と一緒に下がれ。お前たちのお陰で少し一息付けたからな。まだまだ俺は戦える。」
「本当にすまん!俺たちは下がる。ここまで多いと手に負えない。お前たち、ここはこの人に任せて下がるぞ!」
リーダーの男が下がることを伝えると、すぐにリーダーを中心にして援軍に来てくれた選ばれし者の一団は後方に下がっていく。
出来ればあのリーダーの男には仲間を庇わずに居てくれれば、怪我での後退もなかっただろうに。そうすれば、少しは空を飛んでいるヤツらの数を減らせただろう。
「はぁ、仕方ない。すぅーー、こっちを見ろ!!!」
負傷している者が多数になり始めてしまった援軍の選ばれし者を狙う空中戦力の注目を俺に向けさせる為に地面に転がっている石ころを投げ付け叫んだ。
そうして再び俺に空中戦力の意識を向けさせることに成功する。そのせいで一斉に攻撃して来る空飛ぶウリ科の眷属たちからの蔓の鞭が多数、複数の方向から向かって来た。
10本を超える蔓の鞭を紙一重で躱しながら突撃してくる空中戦力を殴り殺す。
「今!」
タイミングが遅れて振られた蔓の鞭の蔓を掴むことに成功すると、俺は思い切り蔓を振り回した。
蔓の先にいるカボチャの眷属は俺の筋力からくる力に耐えられず振り回される。
そして途中で蔓が引き千切れる前にカボチャの眷属を他の空中戦力に叩き付け、カボチャの眷属を叩き付けた結果、カボチャの眷属と蝙蝠の眷属の双方を殺すことに成功した。
それからどれくらいの時間が経ったのかは分からない。10分かも知れないし、もしかしたら30分かも知れない。1時間は経っていないのは何となく分かっているが、突如俺の周りを飛んでいた空中戦力は全て一斉に突撃して来たのだ。
流石に20体を超える数を全て回避や迎撃することは出来ず、半数と引き換えに俺の武装で守られている身体に衝撃が走る。
金属鎧の中身である俺の身体は至る所からの衝撃でダメージを受け、更に頭部に命中した際に脳震盪に近い現象が起こって立ちくらみしてしまう。
「ここまで弱ればお前も楽に殺せるだろう。」
「誰、だ……お前、は……。」
目が回っている状態の俺に近付いて来ているのは中学生か高校生くらいの年齢に見える男の子供だった。
その子供が身に着けている衣服の感じからしてコイツは吸血鬼世界の者だろう。
「僕は吸血鬼さ。それくらい分かるだろう?お前たちとは生き物としての存在が上なんだからさ!!」
カッコつけているのか上から目線でニヤついている吸血鬼の様子にまるで中学生の時にいた厨二病のような奴だと印象付けされる。
だが相手は明確な敵である吸血鬼。それが分かればあとは殺すだけだ。俺の意識はあの子供の吸血鬼を殺すことだけに意識が向いたからか、脳震盪のような状態もいつの間にか収まっていた。
「この僕の手柄にッ!?……僕が話している最中だろうがぁッ!!!!」
相手が話している途中に攻撃を仕掛ければ子供がキレるように吸血鬼は大声を出す。
だが、俺はそんな吸血鬼なんて無視して攻撃に専念する。ハッキリ言ってあの吸血鬼の怖さは初めて戦った吸血鬼よりも脅威に思わない。
ここで休むことなく攻撃を続けていけば相手の隙も出来るはずだ。
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