召喚魔法使いの旅

ゴロヒロ

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第169話

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 創造神の話を聞いていく。すると、どうやらジュエリー大陸に張られている結界を超えて中に入る方法は、ジュエリー大陸以外にある全ての大神殿を回る必要があるようだ。

 「まあ、一度も五つの大神殿を回り、ジュエリー大陸までたどり着いた者は居ないんじゃよ。」

 「ッ!い、一度もですか?」

 一度も誰一人たどり着いたことが無いと聞いて、流石に驚いてしまう。

 「一度もじゃよ。大抵は大陸にある大神殿を一つか二つ回って終わりじゃ。他にも転生させたり、力を与えた者もおるのじゃがな。流石に世界中を旅する者は誰も居なかった。それでも汚染獣の討伐はしていたからの。最低限それくらいはしていたから、だから何も文句は言わんのじゃ。」

 流石に船を使って別の大陸まで移動しようと思うと、大変なんてもんじゃないだろう。

 海にもモンスターは多く居るだろうし、サイズが大きなモンスターだって潜んで居るのは分かるからな。

 「さて、大神殿に呼んだのだから、お主に一つ、力を渡すとするかの。動くなよ。」

 そう、創造神が言うと、身体が硬直して動かなくなる。

 そして、創造神は手のひらから光の玉を生み出すと、出した光の玉をふよふよと浮遊させながら、こちらまで飛ばして行き、光の玉は胸に当たり、そのまま身体の中に入っていった。

 「これで最低限だが、聖の力を使えるようになる。聖の力は汚染獣を侵食している瘴気の対策に役に立つぞ。それで汚染獣の討伐を頑張りなさい。」

 「はい。分かりました。」

 創造神から渡させれたこの力は、きっとアランやアスランが使っていた聖光や聖雷と同じ力だろう。

 でも、アランとアスランの二人の力と違い、感じた聖の力は上限がある力なのだと、何故だか感じてしまう。

 「さて、渡す力は渡し終わったの。もう一つやらなければならないことがある。クリスタルキングクラブの結晶を持っているのじゃろう?出してくれ。」

 「分かりました。」

 なんで、クリスタルキングクラブの結晶片を出すように言ったのか、それは分からないが言われた通りに収納空間から取り出す。

 取り出したクリスタルキングクラブの結晶片が一人でに浮遊して動き、創造神の元に飛んで行ってしまう。

 「ふむ、ちとサイズが小さいが使えるの。」

 創造神は手に持つ結晶片に力を注いだのか、結晶片が神々しく輝く光を出し始めた。

 「これでいいかの。これでこの国にあるジュエルモンスターの試練を行なえるだろう。試練の鍵はこの結晶じゃ。試練の入り口まで行き、結晶を掲げれば、試練の間に入れる。そこで試練を受けて更に強くなりなさい。」

 「はい、分かりました。試練に挑戦します。」

 「うむ。」

 試練にいずれは挑戦しようと思っていたがこんなに早く挑戦することが出来るようになるとは思わなかった。

 クリスタルキングクラブの結晶片がまた一人でに浮遊して手元に来る。結晶片を掴むと収納空間に仕舞う。

 「質問したいことがあるのですが、大丈夫ですか?」

 「質問か?構わん……と言いたいところなんじゃが、そろそろ時間になるのじゃよ。今の精神だけを呼び出している状態は良いことでは無い。もっと強くなれば別なのだがの。質問は次の火の大神殿で聞こう。」

 創造神がそう言うのを聞くと、アルの意識はフッと遠退いて行くのを感じると、大神殿に戻っていた。

 出来れば質問をしたいことがあったのにと思いながら、祈りをやめて立ち上がる。

 そして、もう一度七つ置かれている大きな石像の神様たちを見てから、アルは大神殿を後にする。

 大神殿の外に出ると、空はオレンジ色に変わっていた。どれくらいの間、あの場所で祈っていたのかと思うが、夕暮れになって居ることもあり、アルは寄り道せずに来た道を少しだけ急いで宿に帰った。
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