天羽桜は世界を救う

天羽睦月

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第6話 変化し始める日常

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「構わんよ! 実際にリーベは敵性生物が出現しなければ存在意味がないからな!」

石動は実際のことだから気にするなと言うが、隣にいる女性秘書にそのようなことは言わないでくださいと注意を受けていた。

「私は石動所長の秘書兼オペレーターを務めている、御堂琉衣と申します」

御堂と言う女性は桜に一礼をすると、一枚の書類を渡してくる。 その書類は契約書と書かれており、待遇の欄も書いてあった。

「これは何ですか?」

理解が追い付かない桜の頭部には、はてなマークが見える程に混乱していると見て取れる。 石動は怖いことじゃないと言い、そこの神器を操れる君はリーベに入隊してもらいたいと思ってねと付け加えた。

「私がリーベに? まだ高校一年生になったばかりですよ?」

大丈夫さと石動が言うと、放課後に来てもらったり緊急の時にはこちらから便宜を払って公欠扱いにしてもらうつもりだ。 その言葉につい気持ちが揺らぎそうになるが、待遇云々より世界を守ることが出来るのかが桜にとって肝となっていた。

「リーベに入れば日本を守れますか?」

桜は石動の目を真っすぐに見つめて聞くと、その目を見た石動は笑いながらここなら守れると頷いて返答した。

「なら、私はリーベに入って守ります! 私をその剣を自在に扱えるようにしてください!」

桜はそう言ってケースに入っている剣を掴むと、剣の先端が光ったような気がした。 そして、内宿町での敵性生物の襲撃から二日後の月曜日、桜はベットから重い腰を上げて起き上がる。 枕の側に置いていたスマートフォンには夜中に花音からのメールが沢山届いていたので返信をしていたので、寝不足気味になっていた。

頭を掻きながらリビングに降りた桜は、先に朝食を食べていた父親に今日から学校だけど大丈夫かと心配された。

「昨日も言ったでしょー。 全然大丈夫だって!」

桜はスマートフォンを操作しながら朝食の目玉焼きと白米を食べ進める。 朝食をあまり食べない桜にとっては丁度いい量で、すぐに食べ終わった。 リビングにあるテレビでは、土曜日に起きた敵性生物襲撃事件のことばかり報じていて聞き飽きていた。 飽きる内容が桜が現地で見ていた報道でなく、ビルが壊れたことや二十年ぶりに怪人が出現したことばかりであったためである。

「このニュース聞き飽きたわ……さっさと学校行ってきまーす」

そう言うと、部屋で着替えて家を出ていく。 玄関口では母親が気を付けてねと言い、それに桜がそうそう怪人と合わないから大丈夫と言う。

「そうだけど、気を付けてね」

楓は手を振って桜を見送った。

桜の学校は、電車を乗り継いで四十分程度で到着をする星空学園前駅にある。 この星空学園駅は幼稚園から大学まで続く一貫校である星空学園グループが駅前に広がって、星空グループの独立地帯とも言われている。 桜はそんな星空学園高等学校からの入学組であった。

そして、入学後に箱根の旅館にて行われた一泊二日のオリエンテーションで仲良くなったのが花音である。 花音とはすぐに馬が合ってオリエンテーション中ずっと一緒に過ごしていた。 家から出て駅に向かう途中で花音と出会った時のことを思い返すも、一月前のことなのですぐに詳細に思い出せた。

「電車内のテレビでも土曜日のことばかり……怪人の出現は本当にあったのね……」

花音はメールでは大丈夫と言っていたが、実際に姿を見ないと心配でしょうがなかったようで、桜のことが心配で仕方がなかった。 しかし、休みがあったので学校に行けないので桜に会えなくて悲しかった。

桜は学校に到着をすると、校門の前に報道陣が沢山殺到しているのが見れた。 どこからか学校の関係者が土曜日の敵性生物襲撃事件に関わっていたと漏れたのか、生徒や教師人一人一人にインタビューをしているようであった。

「ここの生徒の神楽花音さんが被害にあったと聞きましたが! どう思われますか!」

マイクを向けられた生徒一人一人が知らないと言う中で、桜にもマイクが向けられた。

「生徒の神楽花音さんが被害にあったと聞きましたが、どう思われますか?」

自身に向けられたマイクに桜は一度は唇を噛んで言いたいことを押さえるが、やはり伝えたい気持ちが勝ってしまったために花音と名前を呼ぼうとした瞬間、一人の教師が桜の前に立った。 
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