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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
113 魔法使いは面倒な生き物
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あのあと、二人は帰って行ったんだけど、ルイが珍しくクレハさんの服の裾を掴んだ。まあ、身長は大差ないし、線は細いけど立派に大人の入り口に立ってる。だけどさ、仕草がまだ子供じみているところがあるんだよな。出会った頃と随分変わったし。ユエがクールなイメージだったって言ってたけど、確かにそうかもな。今じゃ、その辺のワンコロと変わんねぇって。キンとギンの二匹と戯れてたりするから、俺の中じゃ、ルイは完全に子供だ。
まあ、最近、若干ではあるけど、身の危険を感じないこともない。一緒に寝てるわけだし、感情は子供でも、頭の中は大人顔負けの知識が詰まってるから、あらぬ方向に進んだら、逃げられねぇよな。と、覚悟を決めてたりするんだけどさ。
「ギャップが半端ない」
ある時、ルイが俺を抱き込んでる前でユエが一言。
「ギャップ?」
「サクヤの前とそれ以外で。百八十度違うからさ」
ルイもその辺は分かってるみてぇで、特Aの教室から出るとシャンとしてるんだよな。でも、ここに戻ってきたり、寮の部屋だと大抵、オレに引っ付いてるか、キンとギンと遊んでたりする。ルイの見た目が大人で麗しいから、違和感は半端ねぇんだけどさ。
「仕方ねぇだろう」
「そうだけどさ。慣れ過ぎのサクヤも問題あると思うけど」
「日常化してるから、違和感はあっても、抵抗はないんだって」
抵抗そのものが薄れたんだよ。最初はさ。こう言っちゃなんだけど、ちょっと引いたよ。でもさ、ルイの頭の中見ちゃったし、こうなる理由も理解できるし。甘えることができなかったから、オレで満たそうとしてんだよ。本来ならクレハさんとカエデさんに甘えれればいいんだろうけどさ。そこまでルイが馴染んでねぇんだって。
「見てたら分かるけど。俺も何気に見慣れてきたし」
「たださ。抱きついてくんのは慣れたからいいんだけど、寝るんだよな。もう、速攻、寝に入るんだって」
問題点はそこなんだよ。オレは小柄なんだ。もう少し成長したかったんだけど、こう、全体重預けるように抱きつかれてると、重力で身長伸びないんじゃね? とかさ、最近考えるんだって。
「本来ならさ、親に甘えんだけど。ルイの場合、ちょっと複雑だからさ」
「十七歳になったもんな」
「それもあるけど、こう、溝がさ」
「……あ、そっち?」
「そう。向こうはもう、甘えてくれたら手放しで喜ぶとは思うけどさ。ルイがまだ、躊躇ってんだよな」
最大の理由が職業だ。一応、きっぱり言ったけどよ。言うのは簡単だって分かってるんだ。事情もあるだろうし。仕事だったわけだから、簡単に辞めるってならないのも理解はしてる。
「魔法使いって、実は面倒だよな」
「そうだよな。オレ、ここに来て初めて魔法使いに接触したけど、面倒だらけだったし。今は別の意味で面倒だけど」
「会長?」
ユエの問い掛けに軽く頷く。まさか、この歳で子育て状態になるなんてさ、思わねぇだろう。しかも、オレよりデカくて、綺麗な顔して、無邪気な笑顔向けられてみろよ。もう、落ちるしかねぇから。
「それにさ。順調に感情や精神的な部分が育ってるんだ。これからは別の面倒がくるんだよ」
「別のってなんだ?」
「アダルトな方」
言ったあと、ちらりとルイに視線を向ける。まあ、無邪気な顔して寝てるわ。
「今はご無沙汰なの?」
「その言い方もどうよ」
「だってさ……」
副会長は激しそうだもんな。朝、ユエが辛そうに歩いてんのも見てるし。
「あの行為は安全のために必要なのは分かっけど、今はルイのことが最優先。まずは人並みに、だ」
寝てるのは頭を整理してるからだ。だから、今はこのままで。ルイがちゃんと自分で認識できるまで、付き合うしかねぇよな。
まあ、最近、若干ではあるけど、身の危険を感じないこともない。一緒に寝てるわけだし、感情は子供でも、頭の中は大人顔負けの知識が詰まってるから、あらぬ方向に進んだら、逃げられねぇよな。と、覚悟を決めてたりするんだけどさ。
「ギャップが半端ない」
ある時、ルイが俺を抱き込んでる前でユエが一言。
「ギャップ?」
「サクヤの前とそれ以外で。百八十度違うからさ」
ルイもその辺は分かってるみてぇで、特Aの教室から出るとシャンとしてるんだよな。でも、ここに戻ってきたり、寮の部屋だと大抵、オレに引っ付いてるか、キンとギンと遊んでたりする。ルイの見た目が大人で麗しいから、違和感は半端ねぇんだけどさ。
「仕方ねぇだろう」
「そうだけどさ。慣れ過ぎのサクヤも問題あると思うけど」
「日常化してるから、違和感はあっても、抵抗はないんだって」
抵抗そのものが薄れたんだよ。最初はさ。こう言っちゃなんだけど、ちょっと引いたよ。でもさ、ルイの頭の中見ちゃったし、こうなる理由も理解できるし。甘えることができなかったから、オレで満たそうとしてんだよ。本来ならクレハさんとカエデさんに甘えれればいいんだろうけどさ。そこまでルイが馴染んでねぇんだって。
「見てたら分かるけど。俺も何気に見慣れてきたし」
「たださ。抱きついてくんのは慣れたからいいんだけど、寝るんだよな。もう、速攻、寝に入るんだって」
問題点はそこなんだよ。オレは小柄なんだ。もう少し成長したかったんだけど、こう、全体重預けるように抱きつかれてると、重力で身長伸びないんじゃね? とかさ、最近考えるんだって。
「本来ならさ、親に甘えんだけど。ルイの場合、ちょっと複雑だからさ」
「十七歳になったもんな」
「それもあるけど、こう、溝がさ」
「……あ、そっち?」
「そう。向こうはもう、甘えてくれたら手放しで喜ぶとは思うけどさ。ルイがまだ、躊躇ってんだよな」
最大の理由が職業だ。一応、きっぱり言ったけどよ。言うのは簡単だって分かってるんだ。事情もあるだろうし。仕事だったわけだから、簡単に辞めるってならないのも理解はしてる。
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「そうだよな。オレ、ここに来て初めて魔法使いに接触したけど、面倒だらけだったし。今は別の意味で面倒だけど」
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「それにさ。順調に感情や精神的な部分が育ってるんだ。これからは別の面倒がくるんだよ」
「別のってなんだ?」
「アダルトな方」
言ったあと、ちらりとルイに視線を向ける。まあ、無邪気な顔して寝てるわ。
「今はご無沙汰なの?」
「その言い方もどうよ」
「だってさ……」
副会長は激しそうだもんな。朝、ユエが辛そうに歩いてんのも見てるし。
「あの行為は安全のために必要なのは分かっけど、今はルイのことが最優先。まずは人並みに、だ」
寝てるのは頭を整理してるからだ。だから、今はこのままで。ルイがちゃんと自分で認識できるまで、付き合うしかねぇよな。
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