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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
115 桜依の名前
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休みの日、学校から許可をもらって二人で外出した。とりあえず、勉強で必要な物を購入し(ルイ持ち)、シロガネさんとクチバさんの店へ向かう。
今日、ここに来ることは伝えてないから、反応が楽しみだよな。今では定番の、俺の頭にベニ乗せて、腕にキン。ルイの左肩にクレナイで、腕にギンがいる。
店に入ってすぐ顔を出したのはシロガネさん。うん、見た目は普通にイケメンなんだよな。なよっとしてるわけでもねぇし。
「まあまあ、いらっしゃい」
うん。話すとインパクトがありすぎる。
「……あの」
ルイが心持ちギンを強めに抱き締めて、で、定番のギンが暴れる。その光景を目にしたシロガネさん。軽く目を見開いた。
「話には聞いていたけど、随分と変わっちゃったのね。カイトなんか感涙してたわ」
は?! どうしてそこでカイトさん?! それに、感涙って?!
「あいつは循環相手を探さなかった口だから、ルイ君が可愛くて仕方ないのよ。まあ、口にも態度にも出してないけどね」
カイトさんって、未婚なのかよ。待てよ。じゃあ、ルイって親って言える人、俺よりいるじゃねぇか!
「ルイ君の名前。つけたのはあいつなのよ。その頃はこんなことになるなんて思ってなかったし」
ルイは驚いたように目を見開いた。
「この土地って春が遅いからね。ちょうど、桜の季節に孵化したのよ。だから、桜依って。まあ、よく、こんな字を当てたもんだと思ったわ」
あれ? じゃあ、生まれたときは仲が悪くなかったんだな。
「あいつも貧乏クジ引いちゃって。魔法省とクレハとカエデとの板挟みよ。あの人張りの魔力じゃ、私達がどうこうできるものでもなかったしね」
シロガネさんに店の奥に案内されながら、そんな話を聞いた。連れて行かれたのはいつぞやの個室。
「あのさ。オレ達、クレハさんとカエデさんがここで働いてるって手紙で知って、それで来たんだけどさ」
「そうなのよ。もう、私が引きずり込んだの。人手は欲しかったんだけど、下手な人は雇えないのよ。仮にも要人が使用する店なんだもの。その点、二人は要人と面識あるし。私とダーリンの友人。しかも、料理の腕は一流よ」
やっぱり、シロガネさんだったのか。
「随分前から言ってたのよ。さっさと辞めてしまいなさいって。何度、体をスッパリ切られたんだか。よく、生きてるわよねって思ってたわ。ルイ君が魔法省に連れて行かれて、自暴自棄になってたときのカエデの怪我が一番酷かったわね。もう、命なんて、って感じで」
そんなに荒れてたのかよ。
「二人の家系は狩人で、命が授かるともう、手放しで喜ぶのよ。いつ亡くなるか分からないから」
「あのさ。その話、今までルイには?」
「しなかったわよ。話したかったけど、当時のルイ君じゃ、ただ、聞いてるだけで何も感じてなかったでしょう?」
わあ、納得の答え。席を勧められて、素直に座る。
「すぐに呼んできてあげたいんだけど、ごめんなさいね。今日の夜にかなりの人数の予約が入っていて、仕込みをしてるのよ。時間は大丈夫かしら?」
「それは平気。門限までに帰れば問題ねぇし」
「なにか持ってくるわ。好き嫌いはないわよね?」
「ないけどさ。通常サイズでお願いできね?」
「まあ、食べなきゃ」
「前の量出されたら、上じゃなくて、横に広がりそうだしさ」
オレの言葉にシロガネさんは豪快に笑った。本当のことだって。
「分かったわ。通常の量のランチと、パンとライス、どっちがいいかしら?」
「パンで」
ルイがそう答えた。
「サクヤ君は?」
「オレも同じで」
シロガネさんは頷くと、個室を出て行った。
今日、ここに来ることは伝えてないから、反応が楽しみだよな。今では定番の、俺の頭にベニ乗せて、腕にキン。ルイの左肩にクレナイで、腕にギンがいる。
店に入ってすぐ顔を出したのはシロガネさん。うん、見た目は普通にイケメンなんだよな。なよっとしてるわけでもねぇし。
「まあまあ、いらっしゃい」
うん。話すとインパクトがありすぎる。
「……あの」
ルイが心持ちギンを強めに抱き締めて、で、定番のギンが暴れる。その光景を目にしたシロガネさん。軽く目を見開いた。
「話には聞いていたけど、随分と変わっちゃったのね。カイトなんか感涙してたわ」
は?! どうしてそこでカイトさん?! それに、感涙って?!
「あいつは循環相手を探さなかった口だから、ルイ君が可愛くて仕方ないのよ。まあ、口にも態度にも出してないけどね」
カイトさんって、未婚なのかよ。待てよ。じゃあ、ルイって親って言える人、俺よりいるじゃねぇか!
「ルイ君の名前。つけたのはあいつなのよ。その頃はこんなことになるなんて思ってなかったし」
ルイは驚いたように目を見開いた。
「この土地って春が遅いからね。ちょうど、桜の季節に孵化したのよ。だから、桜依って。まあ、よく、こんな字を当てたもんだと思ったわ」
あれ? じゃあ、生まれたときは仲が悪くなかったんだな。
「あいつも貧乏クジ引いちゃって。魔法省とクレハとカエデとの板挟みよ。あの人張りの魔力じゃ、私達がどうこうできるものでもなかったしね」
シロガネさんに店の奥に案内されながら、そんな話を聞いた。連れて行かれたのはいつぞやの個室。
「あのさ。オレ達、クレハさんとカエデさんがここで働いてるって手紙で知って、それで来たんだけどさ」
「そうなのよ。もう、私が引きずり込んだの。人手は欲しかったんだけど、下手な人は雇えないのよ。仮にも要人が使用する店なんだもの。その点、二人は要人と面識あるし。私とダーリンの友人。しかも、料理の腕は一流よ」
やっぱり、シロガネさんだったのか。
「随分前から言ってたのよ。さっさと辞めてしまいなさいって。何度、体をスッパリ切られたんだか。よく、生きてるわよねって思ってたわ。ルイ君が魔法省に連れて行かれて、自暴自棄になってたときのカエデの怪我が一番酷かったわね。もう、命なんて、って感じで」
そんなに荒れてたのかよ。
「二人の家系は狩人で、命が授かるともう、手放しで喜ぶのよ。いつ亡くなるか分からないから」
「あのさ。その話、今までルイには?」
「しなかったわよ。話したかったけど、当時のルイ君じゃ、ただ、聞いてるだけで何も感じてなかったでしょう?」
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「すぐに呼んできてあげたいんだけど、ごめんなさいね。今日の夜にかなりの人数の予約が入っていて、仕込みをしてるのよ。時間は大丈夫かしら?」
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「ないけどさ。通常サイズでお願いできね?」
「まあ、食べなきゃ」
「前の量出されたら、上じゃなくて、横に広がりそうだしさ」
オレの言葉にシロガネさんは豪快に笑った。本当のことだって。
「分かったわ。通常の量のランチと、パンとライス、どっちがいいかしら?」
「パンで」
ルイがそう答えた。
「サクヤ君は?」
「オレも同じで」
シロガネさんは頷くと、個室を出て行った。
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