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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
183 油断大敵
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コウガは本当に無茶苦茶だ。オレ達の時は、ケーキを食べさせ合うを忘れてくれてたから助かったけどさ。それを、まだ、本決まりでもない二人にさせようとしてる。風紀委員長はドレスを着せられて、早く脱がないと大変だと喚き、それをセイトがただ眺める。手渡されたケーキとフォークに戸惑いつつ、一口大に崩して仕方なしに風紀委員長の口元に持って行った。
「早く終わらせたいなら、食べた方が良いと思うけど」
「なんとなく、負けた気がするのは気のせいか?」
セイトが差し出したケーキを凝視しながら、風紀委員長はポツリと呟く。
「こんなもんに、勝ち負けないでしょうに」
「そうだけどな」
「魔法で眠らされて、見世物にされてんですよ。ちゃっちゃと終わらせて、この、若干、耳が痛い悲鳴をなんとかしないと、耳がイカれる!」
全校生徒が悲鳴という合唱をしてるもんな。傍観してるのも中にはいるけどさ。
「求愛したのは俺なんだけどな」
「この際、求愛云々は横に置いておいて、状況を把握しろよ。あの二組の夫婦より注目されてんの!」
オレ達は書面上でしっかり夫婦。しかも、三年前には今の状態。ある意味、目の前の二人の方がオレ達より断然注目されるよな。なんせ、公衆の面前で堂々と風紀委員長は求愛したんだからさ。本当に、特Aの生徒って、予告なしに言ってくるもんな。二人目だけどさ。それ以前に、コウガとリッカ は別として、ユエと副会長の後にそういう奴等現れなかったもんな。注目されるのも仕方ないと思うけどさ。
「……」
風紀委員長が何かと葛藤してるな。少し躊躇った後、セイトが差し出したケーキを口に入れた。少し目を見開いたのはなんでだ?
「このケーキ美味しい」
「本当か?」
セイトがそう言いながら、手に持っているケーキを自分で食べようと手を動かした。それ、マズイだろう。ほら、風紀委員長に奪い取られてる。
「俺が食べさせてやるよ」
「嫌、自分で」
「ほら」
食べやすい大きさに崩してセイトの口元に持って行く。今度はセイトが躊躇った。まあ、躊躇うだろうな。美味しいと聞いても葛藤があるよな。諦めたように息を吐き出して、セイトがケーキを口に含んだ。その瞬間の会場の盛り上がりが。セイトじゃねぇけど、耳がもげる。
「美味しい」
「だろう? 俺は甘いもの好んで食べないけど、このケーキはもう一回食べたいと思うわ」
二人で見詰め合ったら、また、悲鳴が上がるぞ。こっちは会話が聞こえるから、ケーキの美味しさに見詰め合って頷いてるの分かるけどさ。外野は会話は聞こえてねぇし、完全に二人で盛り上がってるようにしか見えねぇし。ほらな。あまりの悲鳴にオレ、素直に両耳塞いだ。鼓膜がヤバいことになる。この若さで難聴になるのは勘弁だ。
「セイトは状況把握を風紀委員長にしたけど、詰めが甘くない?」
ユエが眉間に皺を寄せて悪態をついてる。確かにその通りだよな。
「ほら、そこでキスしないと」
コウガが意地悪い笑みを向け、一言、爆弾を投下する。
「するか!」
セイトも最初は敬語を使おうとしてたみてぇだけど、完全に普通の言葉使いだよな。コウガに気を向けてると目の前の風紀委員長が危険だぞ。花嫁に変身してても、中身は公衆の面前で求愛した強者だぞ。セイトの肩に両手を置いて、怪しい笑みを向ける。セイトが慌てたように風紀委員長に視線を向けた時は互いの唇が触れ合ってた。
「……!」
だから、目を離したら危険なんだって。今までにない悲鳴(オレ達の時も凄かったけど)が会場に響き渡り、この巨大な校舎が振動したような気がした。
「早く終わらせたいなら、食べた方が良いと思うけど」
「なんとなく、負けた気がするのは気のせいか?」
セイトが差し出したケーキを凝視しながら、風紀委員長はポツリと呟く。
「こんなもんに、勝ち負けないでしょうに」
「そうだけどな」
「魔法で眠らされて、見世物にされてんですよ。ちゃっちゃと終わらせて、この、若干、耳が痛い悲鳴をなんとかしないと、耳がイカれる!」
全校生徒が悲鳴という合唱をしてるもんな。傍観してるのも中にはいるけどさ。
「求愛したのは俺なんだけどな」
「この際、求愛云々は横に置いておいて、状況を把握しろよ。あの二組の夫婦より注目されてんの!」
オレ達は書面上でしっかり夫婦。しかも、三年前には今の状態。ある意味、目の前の二人の方がオレ達より断然注目されるよな。なんせ、公衆の面前で堂々と風紀委員長は求愛したんだからさ。本当に、特Aの生徒って、予告なしに言ってくるもんな。二人目だけどさ。それ以前に、コウガとリッカ は別として、ユエと副会長の後にそういう奴等現れなかったもんな。注目されるのも仕方ないと思うけどさ。
「……」
風紀委員長が何かと葛藤してるな。少し躊躇った後、セイトが差し出したケーキを口に入れた。少し目を見開いたのはなんでだ?
「このケーキ美味しい」
「本当か?」
セイトがそう言いながら、手に持っているケーキを自分で食べようと手を動かした。それ、マズイだろう。ほら、風紀委員長に奪い取られてる。
「俺が食べさせてやるよ」
「嫌、自分で」
「ほら」
食べやすい大きさに崩してセイトの口元に持って行く。今度はセイトが躊躇った。まあ、躊躇うだろうな。美味しいと聞いても葛藤があるよな。諦めたように息を吐き出して、セイトがケーキを口に含んだ。その瞬間の会場の盛り上がりが。セイトじゃねぇけど、耳がもげる。
「美味しい」
「だろう? 俺は甘いもの好んで食べないけど、このケーキはもう一回食べたいと思うわ」
二人で見詰め合ったら、また、悲鳴が上がるぞ。こっちは会話が聞こえるから、ケーキの美味しさに見詰め合って頷いてるの分かるけどさ。外野は会話は聞こえてねぇし、完全に二人で盛り上がってるようにしか見えねぇし。ほらな。あまりの悲鳴にオレ、素直に両耳塞いだ。鼓膜がヤバいことになる。この若さで難聴になるのは勘弁だ。
「セイトは状況把握を風紀委員長にしたけど、詰めが甘くない?」
ユエが眉間に皺を寄せて悪態をついてる。確かにその通りだよな。
「ほら、そこでキスしないと」
コウガが意地悪い笑みを向け、一言、爆弾を投下する。
「するか!」
セイトも最初は敬語を使おうとしてたみてぇだけど、完全に普通の言葉使いだよな。コウガに気を向けてると目の前の風紀委員長が危険だぞ。花嫁に変身してても、中身は公衆の面前で求愛した強者だぞ。セイトの肩に両手を置いて、怪しい笑みを向ける。セイトが慌てたように風紀委員長に視線を向けた時は互いの唇が触れ合ってた。
「……!」
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