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銀の鳥籠Ⅰ ルイ&サクヤ編
225 卵は危険物
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三つの卵の中で一番最後に卵に遺伝情報を入れたクレハさんとカエデさんの卵。クチバさんとシロガネさんの卵は予兆はあるものの、二日経っても卵が割れる気配がない。
「名前は決めたの?」
ルイが生まれた妹の頬を突きながら問い掛ける。
「ツバキ(椿)にしようかと誕生前から二人で話していた」
クレハさんの言葉にルイが顔を上げた。今の季節は冬だ。椿は冬に咲く。
「いいと思うよ」
ルイはそう言うと、ツバキと名付けられた妹を抱き上げた。実は両親より兄の方が妹にメロメロだとオレは思う。
「だだね。問題があるんだけど」
カエデさんが小さく溜め息を吐いた。困ったこと?
「私の一族も、クレハの一族も、女児を育てたことがないんだ。もしかしたら、正常だった時は孵化していたのかもしれないけど」
そうか。母さんに訊いてみようか。少なくとも、母さんは女性なんだし。魔法使いだろうが、魔力を持たない人だろうが、赤ちゃんの育て方なんて違いはないんだろうし。
「私とクチバもそうよ。もし、女の子だったらお手上げね」
まだ、孵化していない二人の卵。もし、女児だったらって心配をしてる。
「母さんに訊いてみようか?」
「サクヤの?」
「そう。少なくとも母さんは性別が女だし。それに、両親の婆ちゃんはまだ健在だし。赤ちゃんなんて魔力持ってようが持ってなかろうが変わらねぇだろう?」
それに、オレを育てた強者だから、魔力の回避方法も知ってんだろうし。
「頼めるの?」
「喜んで乗り込んでくると思うけど」
ベニに手紙を託した。育て方は変わらないと思う。ただ、問題がここにいる二組の夫婦はまともに子育てをしていないってことだ。ルイを実質育てたのはカイトさんだしさ。
ツバキをあやしながら、そんな話をしていると耳に入った何かが割れるような音。慌ててもう一つの卵に視線を向ければ、盛大に卵が割れた。……、待てよ。卵ってみんなこんなに思いっきり割れるものなのか? シロガネさんが慌てて卵の側に駆け寄る。程なくして上がった泣き声。抱き上げた赤ちゃんにシロガネさんが固まる。どうしたんだ?
「この子、女の子だわ」
はあ?! カエデさんが慌ててお包みで赤ちゃんを包んだ。
「どう言うことだ?」
クレハさんがオレとルイに視線を向けて、問い掛けてきた。
「分からねぇ」
担任のところの卵から孵化する子の性別がもし女の子だったら、何か関係があるとは思う。でも、もし男の子だったら、それは偶然、同じ性別だったってことだ。それと、コウガの祖先の遺伝子を持つ卵。その二つを確認しねぇとな。
あとは、徐々に渡し始めてる卵から孵化する子の性別もだ。女の魔法使いの夫婦にも渡したから、そっちの確認もしてみねぇと。
「偶然だと思うけどね」
『当たり前よ。偶然その性別だったってことよ』
火の精霊が笑いながら言い切る。
『不完全ではないからな。孵化も高性能の卵のおかげで、親が手を貸さなくても割れるだろう』
待てよ。つまりだ。どの卵も魔力の強さ関係なく、盛大に割れるのか。それ、注意事項として伝えておかねぇと危険だろう?! 高い場所から落としても割れない卵の殻が、内側から爆発したように割れるんだぞ?!
「これ、卵を渡す時に、孵化の兆しがあったら、結界を張っておかないと怪我するね」
ルイが困ったように呟く。そうだよ。子供が孵化すると同時に、親が怪我を負いかねない。きちんと通達しないと別の問題が浮上するじゃねぇか。
「魔法大臣に知らせるよ。大切なことだし」
ルイの言葉に、みんなが頷いた。
「名前は決めたの?」
ルイが生まれた妹の頬を突きながら問い掛ける。
「ツバキ(椿)にしようかと誕生前から二人で話していた」
クレハさんの言葉にルイが顔を上げた。今の季節は冬だ。椿は冬に咲く。
「いいと思うよ」
ルイはそう言うと、ツバキと名付けられた妹を抱き上げた。実は両親より兄の方が妹にメロメロだとオレは思う。
「だだね。問題があるんだけど」
カエデさんが小さく溜め息を吐いた。困ったこと?
「私の一族も、クレハの一族も、女児を育てたことがないんだ。もしかしたら、正常だった時は孵化していたのかもしれないけど」
そうか。母さんに訊いてみようか。少なくとも、母さんは女性なんだし。魔法使いだろうが、魔力を持たない人だろうが、赤ちゃんの育て方なんて違いはないんだろうし。
「私とクチバもそうよ。もし、女の子だったらお手上げね」
まだ、孵化していない二人の卵。もし、女児だったらって心配をしてる。
「母さんに訊いてみようか?」
「サクヤの?」
「そう。少なくとも母さんは性別が女だし。それに、両親の婆ちゃんはまだ健在だし。赤ちゃんなんて魔力持ってようが持ってなかろうが変わらねぇだろう?」
それに、オレを育てた強者だから、魔力の回避方法も知ってんだろうし。
「頼めるの?」
「喜んで乗り込んでくると思うけど」
ベニに手紙を託した。育て方は変わらないと思う。ただ、問題がここにいる二組の夫婦はまともに子育てをしていないってことだ。ルイを実質育てたのはカイトさんだしさ。
ツバキをあやしながら、そんな話をしていると耳に入った何かが割れるような音。慌ててもう一つの卵に視線を向ければ、盛大に卵が割れた。……、待てよ。卵ってみんなこんなに思いっきり割れるものなのか? シロガネさんが慌てて卵の側に駆け寄る。程なくして上がった泣き声。抱き上げた赤ちゃんにシロガネさんが固まる。どうしたんだ?
「この子、女の子だわ」
はあ?! カエデさんが慌ててお包みで赤ちゃんを包んだ。
「どう言うことだ?」
クレハさんがオレとルイに視線を向けて、問い掛けてきた。
「分からねぇ」
担任のところの卵から孵化する子の性別がもし女の子だったら、何か関係があるとは思う。でも、もし男の子だったら、それは偶然、同じ性別だったってことだ。それと、コウガの祖先の遺伝子を持つ卵。その二つを確認しねぇとな。
あとは、徐々に渡し始めてる卵から孵化する子の性別もだ。女の魔法使いの夫婦にも渡したから、そっちの確認もしてみねぇと。
「偶然だと思うけどね」
『当たり前よ。偶然その性別だったってことよ』
火の精霊が笑いながら言い切る。
『不完全ではないからな。孵化も高性能の卵のおかげで、親が手を貸さなくても割れるだろう』
待てよ。つまりだ。どの卵も魔力の強さ関係なく、盛大に割れるのか。それ、注意事項として伝えておかねぇと危険だろう?! 高い場所から落としても割れない卵の殻が、内側から爆発したように割れるんだぞ?!
「これ、卵を渡す時に、孵化の兆しがあったら、結界を張っておかないと怪我するね」
ルイが困ったように呟く。そうだよ。子供が孵化すると同時に、親が怪我を負いかねない。きちんと通達しないと別の問題が浮上するじゃねぇか。
「魔法大臣に知らせるよ。大切なことだし」
ルイの言葉に、みんなが頷いた。
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