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1話 騎士の覚醒
#3
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彼の17年は誤解と損で溢れていた。
幼い頃にいじめを受けた頃ことから彼は人を助けたい気持ちが誰よりも強くなった。
だが彼は誰にも感謝されなかった。いや、それどころか悪人扱いされることの方が多い。
今回の件だってそうだ。
彼が殴られていた生徒を救ったとなんて誰も思わない。皆彼が首謀者だと思っている。
誰からも理解されない。
彼の心は歪む一方だった。
「ふざけんじゃねえぞ!」
誰かが廊下の向こうで叫ぶ。
叫んだのはガラの悪そうな不良生徒、さらにもう一人
その生徒に鞄を取り上げられ、床に叩きつけられた。
小柄でひ弱そうな生徒がいた。叫ばれてだいぶ怯えている。
「だいたいよぉ!なんでオレと同じ財布持ってんだよ!?同じもんもってたら間違えるだろうが!?
」
二人は同じ財布を持っていたらしい。
「それにテメェがその財布をもってるのは気に入らねえ!」
不良は少年から鞄を取りあげようとした。
少年は取り上げられないように抵抗する。
「やめてくれよ!バイトしてやっと買ったんだ!
高かったんだよそれ!」
「アァ!?大した値段じゃねえだろこれ!!4000円くらいで行けんだろ!?」
「行けないよ!大体どこで4000円で売ってるんだよ!?」
「裏偽通りにある店だ!あそこはなんでも安くしてくれるんだよ!」
「君が買ったのは偽物だよ!!」
「何…?」
裏偽通り…街の裏側にある、外国人が経営している店が多い通りである。ブランドのバッグや財布が安く買えることで話題になっていたが、どれも偽物であることが発覚した。
それ以来、あの通りには日本人が通らなくなった。
「なんかキレイなネーちゃんに連れてかれてそのまま買ったのだが…クソォ!ありゃ偽物だったのか!!なんか知らねえがテメェ…!もっとムカついて来たぜ!その財布よこせ!!」
あまりにも理不尽な理由だ。不良は少年に殴りかかろうとしたその時、不良の腕が誰かに掴まれる。
腕が前に進まない。
「なんだあ?」
不良は後ろを振り向くと、そこにいたのは停学が解除になった男、久松天馬がいた。
幼い頃にいじめを受けた頃ことから彼は人を助けたい気持ちが誰よりも強くなった。
だが彼は誰にも感謝されなかった。いや、それどころか悪人扱いされることの方が多い。
今回の件だってそうだ。
彼が殴られていた生徒を救ったとなんて誰も思わない。皆彼が首謀者だと思っている。
誰からも理解されない。
彼の心は歪む一方だった。
「ふざけんじゃねえぞ!」
誰かが廊下の向こうで叫ぶ。
叫んだのはガラの悪そうな不良生徒、さらにもう一人
その生徒に鞄を取り上げられ、床に叩きつけられた。
小柄でひ弱そうな生徒がいた。叫ばれてだいぶ怯えている。
「だいたいよぉ!なんでオレと同じ財布持ってんだよ!?同じもんもってたら間違えるだろうが!?
」
二人は同じ財布を持っていたらしい。
「それにテメェがその財布をもってるのは気に入らねえ!」
不良は少年から鞄を取りあげようとした。
少年は取り上げられないように抵抗する。
「やめてくれよ!バイトしてやっと買ったんだ!
高かったんだよそれ!」
「アァ!?大した値段じゃねえだろこれ!!4000円くらいで行けんだろ!?」
「行けないよ!大体どこで4000円で売ってるんだよ!?」
「裏偽通りにある店だ!あそこはなんでも安くしてくれるんだよ!」
「君が買ったのは偽物だよ!!」
「何…?」
裏偽通り…街の裏側にある、外国人が経営している店が多い通りである。ブランドのバッグや財布が安く買えることで話題になっていたが、どれも偽物であることが発覚した。
それ以来、あの通りには日本人が通らなくなった。
「なんかキレイなネーちゃんに連れてかれてそのまま買ったのだが…クソォ!ありゃ偽物だったのか!!なんか知らねえがテメェ…!もっとムカついて来たぜ!その財布よこせ!!」
あまりにも理不尽な理由だ。不良は少年に殴りかかろうとしたその時、不良の腕が誰かに掴まれる。
腕が前に進まない。
「なんだあ?」
不良は後ろを振り向くと、そこにいたのは停学が解除になった男、久松天馬がいた。
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