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過去と今
ep68 エマ・フィッツジェラルド(エマ視点)③
時は経ち......。
運命の、リュケイオン魔法学園入学試験の日。
まさに国家魔術師への道の、第一歩となるその日。
実技試験で、あーしはガツンと打ちのめされた。
まわりのヤツらのレベルの高さに。
小さい頃に〔魔法媒介装置〕を取得しているからって完全に調子に乗っていた。
基本能力であーしは完全に劣っていた。
あーしの自信は見るも無惨に打ち砕かれた。
「ぜったい落ちた......」
あの日の夜は、それまでで一番落ち込んだ夜だったと思う。
それからしばらく、あーしは抜け殻のような日々を送っていた。
ところが。
奇跡が起きる。
家に届いた一通の封書。
送り主はリュケイオン魔法学園。
「う、う、ううう受かった!?」
それがあーしにとって本当に良かったのか、今となってはわからない。
あのとき合格していなければ、すっぱり諦められていた気がする。
無論、そのときのあーしには、その後のことなど知る由もない。
のん気に合格通知を見ながら喜びを爆発させていた。
「よーし!がんばるぞ!」
いよいよ喜び勇んでリュケイオンの学園生活を迎えると、あーしに待っていたのは厳しい現実だった。
まわりのヤツらが楽々できることも、あーしにはやっとできるかできないか。
予習をしても復習をしても、追いつくどころか引き離されるだけ。
見る見るうちにあーしは授業についていけなくなった。
ある日の放課後。
「フィッツジェラルド。ちょっといいか?」
ガブリエル先生に呼び出されたあーしは、ある提案を受ける。
「普通科に、興味はあるか?」
学校側としては苦肉の策だったんだと思う。
フィッツジェラルドバンクはリュケイオン魔法学園への寄付も行っていたから。
きっとあーしを追い出すわけにはいかなかったんだ。
かといって魔法科で抱えているわけにもいかない。
惨めな気持ちになった。
そんなあーしに先生は言う。
「魔法への関わり方は、何も国家魔術師を目指すだけじゃないぞ」
先生の言っていることは正しい。
だけどそれは、
「お前には国家魔術師になるのは無理だ」
と突きつけられたのと同義。
実際そういう意味だったに違いない。
結局、あーしの夢は、所詮はただの夢だったということだ。
そんな時だった。
どういうわけか、あーしは教頭先生から別の提案を受ける。
しかもそれは、教頭先生いわく「理事長からの提案」だった。
最初は迷ったけど、それでも、少しでも可能性があるなら、と承諾した。
そして、あーしは特異クラスに入ったんだ。
「あーしはエマ・フィッツジェラルド。よろしくね」
「わ、わたしはミア・キャットレーです!よ、よろしくお願いします」
あーしが特異クラスで最初に話したのはミア。
あのコは不器用で優秀でもなかったけど、誰よりもひたむきで一生懸命だった。
そんなコは、特別クラスにいなかった。
ふたりが「ミャーミャー」「エマちゃん」と呼び合うようになるまでに、たいした時間は要しなかった。
運命の、リュケイオン魔法学園入学試験の日。
まさに国家魔術師への道の、第一歩となるその日。
実技試験で、あーしはガツンと打ちのめされた。
まわりのヤツらのレベルの高さに。
小さい頃に〔魔法媒介装置〕を取得しているからって完全に調子に乗っていた。
基本能力であーしは完全に劣っていた。
あーしの自信は見るも無惨に打ち砕かれた。
「ぜったい落ちた......」
あの日の夜は、それまでで一番落ち込んだ夜だったと思う。
それからしばらく、あーしは抜け殻のような日々を送っていた。
ところが。
奇跡が起きる。
家に届いた一通の封書。
送り主はリュケイオン魔法学園。
「う、う、ううう受かった!?」
それがあーしにとって本当に良かったのか、今となってはわからない。
あのとき合格していなければ、すっぱり諦められていた気がする。
無論、そのときのあーしには、その後のことなど知る由もない。
のん気に合格通知を見ながら喜びを爆発させていた。
「よーし!がんばるぞ!」
いよいよ喜び勇んでリュケイオンの学園生活を迎えると、あーしに待っていたのは厳しい現実だった。
まわりのヤツらが楽々できることも、あーしにはやっとできるかできないか。
予習をしても復習をしても、追いつくどころか引き離されるだけ。
見る見るうちにあーしは授業についていけなくなった。
ある日の放課後。
「フィッツジェラルド。ちょっといいか?」
ガブリエル先生に呼び出されたあーしは、ある提案を受ける。
「普通科に、興味はあるか?」
学校側としては苦肉の策だったんだと思う。
フィッツジェラルドバンクはリュケイオン魔法学園への寄付も行っていたから。
きっとあーしを追い出すわけにはいかなかったんだ。
かといって魔法科で抱えているわけにもいかない。
惨めな気持ちになった。
そんなあーしに先生は言う。
「魔法への関わり方は、何も国家魔術師を目指すだけじゃないぞ」
先生の言っていることは正しい。
だけどそれは、
「お前には国家魔術師になるのは無理だ」
と突きつけられたのと同義。
実際そういう意味だったに違いない。
結局、あーしの夢は、所詮はただの夢だったということだ。
そんな時だった。
どういうわけか、あーしは教頭先生から別の提案を受ける。
しかもそれは、教頭先生いわく「理事長からの提案」だった。
最初は迷ったけど、それでも、少しでも可能性があるなら、と承諾した。
そして、あーしは特異クラスに入ったんだ。
「あーしはエマ・フィッツジェラルド。よろしくね」
「わ、わたしはミア・キャットレーです!よ、よろしくお願いします」
あーしが特異クラスで最初に話したのはミア。
あのコは不器用で優秀でもなかったけど、誰よりもひたむきで一生懸命だった。
そんなコは、特別クラスにいなかった。
ふたりが「ミャーミャー」「エマちゃん」と呼び合うようになるまでに、たいした時間は要しなかった。
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