家族もチート!?な貴族に転生しました。

夢見

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第2章

14話 安心と慢心

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14話 安心と慢心


ドラゴンが、アルフレッドの間合いに入ったのだろう。
空中にも関わらずアルフレッドは地面を一蹴りしただけでドラゴンと同じ高さまで飛び上がった。
「ちっ、やっぱ堅いな。」
ドラゴンの鱗はとても堅いことで有名で普通の剣だと全く通用しない。かといって、アルフレッドが使っていた剣だと街が近いこともあり街に被害が出てしまう。被害を最低限に抑えるためエミリアの一撃で仕留められる魔法やアルフレッドの使っていた剣では戦うことが出来ずそこら辺の騎士に拝借したちょっといいくらいの剣で戦っていた。
余談だが、騎士は剣を誰かに貸すことを嫌うのだが英雄に使ってもらえるということでアルフレッドに自分の剣を貸そうと必死だった。

アルフレッドがドラゴンから距離をとる。距離をとったと同時にエミリアが、羽を打ち抜こうと水魔法を使う。それをファイアドラゴンは、ブレスで打ち消した。
「あら?意外と知性が高いのね。これは、面倒だわ。」
エミリアは、口ではそういうもののあまり心配をしていなかった。それが慢心となっていることも知らずに。

「あなた、ちょっと威力の高い魔法を使うからドラゴンを街から少し遠ざけてくれないかしら。」
「おう、わかった。」
アルフレッドは、エミリアに言われた通り300mほど街から遠ざける。
「あなた、離れて頂戴。」

アルフレッドがドラゴンから離れた時だった。ドラゴンは、こちらの動きが分かっていたかのように口を大きく開けブレスを吐いた。
「ま、まずい。」
アルフレッドが焦る。それもそのはずだ。ドラゴンが吐いたブレスは、エミリアの後ろにある街へ向けて放たれていたのである。


「あれ、まずくね?」
シオンは、ドラゴンの放ったブレスに一瞬焦った。しかし、もしもの時は結界を張ることを事前に考えていたため急いで結界を張った。
間一髪のところで結界を張ることに成功した。
ドラゴンは、街に放ったブレスが結界によって阻まれたことに驚き一瞬隙を見せた。
その一瞬をつき、エミリアは水魔法で頭を消し飛ばした。

「ごめんさない。さっきのは慢心していたわ。」
エミリアは素直にアルフレッドに謝る。それに対し、“次から気をつけるんだよ”とアルフレッドは、やさしく返した。
「それよりも、この結界なんだ?」
突如現れた結界を見る。街1つを覆っている結界に少し恐怖を覚えた。
「そうね。このレベルの結界だと相当魔力を使うはずよ。それにこの結界、普通の魔法で作られている結界じゃないみたい。」
「お父様、お母様。大丈夫ですか?」
シオンは、2人の近くまで駆け寄った。そして、2人が急に現れた結界の話をしているのを聞いて慌てていった。
「あの結界は、僕が出したものです。」
「何?ほんとに言っているのかい?」
「シオンの魔力量じゃこの結界は維持できないと思うのだけど?」
2人に魔道具屋であったことを話し、納得してもらう。

「そうだったのね。それならいいわ。耳についているイヤリングが何よりの証拠ね。」
「ドラゴンの処理は、騎士達に任せて宿に戻ろうか。」
エミリアとアルフレッドは、納得して宿に変えるため歩き出した。
「っと、その前にブレイブのところに報告だけ行くか。」
馬車が待っており3人はブレイブの元まで馬車で行くのだった。
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