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第3章

75話 日常へと

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日常へと


それから、王女の迎えが来たのは3日後のことだった。
周りに知られないように少人数で来ていた。そのため少し時間がかかってしまったらしい。とは言っても20人以上はいたが。
「エルメス様、シオン様、ありがとうございます。もう少しですがよろしくお願いします。」
王女は、エルメスとシオンにお礼を言い馬車に乗り込んだ。シオンとエルメスも馬に乗りディアーナは王女に付き添い馬車に乗ってもらった。
帰り道は、魔物や盗賊が出たもののシオンとエルメスが手を焼くほどのものは出てこず護衛たちは安心して帰路につくことができた。
王都の外壁が見えたころシオンはようやく安心することはできた。

「おかえり(なさい)、レミア!!」
「ただいま、お父様、お母様。」
王城の中に入るとすぐに、陛下と王妃が待っていた。王女も、シオンたちには見せいていなかったもののとても怖かったのだろう。陛下と王妃に抱きしめられ涙を流していた。
「シオン。本当にありがとう。おかげでレミアも無事に帰ってきたよ。」
ブレイブがシオンに対し頭を下げる。
「顔をお上げください。私は義弟として行動したまでです。それに、エルメスさんが保護してくださっていたので私は何もしておりません。」
シオンは、慌ててブレイブに顔を上げるよう言う。
「そうか、エルメスも本当にありがとう。」
ブレイブはエルメスにも同様に対応しており、エルメスもシオンと同じように慌てていた。
「ここで話すのもどうかと思いますし、部屋の方に参りましょうか。」
王妃の言葉で全員が動き出す。王妃は第一王女を支えながら静かに部屋の方へと向かった。

部屋の方で、詳しい話をしているとドアが開いた。
「お姉さま!」
リーナがやってきたようだ。リーナは慌てた様子で王女の近くまでやってきた。
「リーナ、迷惑をかけたね。ごめんなさい。」
今だ、目の赤い王女はリーナを抱きしめた。
「そんなことありません。お姉さま。大丈夫ですか?どこもケガしていませんか?」
リーナは王女の手や顔などを細かく確認しており室内に笑いが起きそれに気づいたリーナが赤面したのは言うまでもないだろう。

こうして、また日常へと戻っていくのだった。




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