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南端部編
第一話 プロローグってこんなんで良いのか?
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「うぇ――」
フット目が覚めたら、いや何処ですかここ。
というのも、今俺は森の中にいた。
森と言ってもただの森ではない。
木が物理的にあり得ないことをしているということだ。
「あいつ、どんなところに転移させやがったんだ。」
口の中で愚痴を転がしながら、俺は今の現状を把握する。どうやら現代日本では無いようだ。
とすると、外国か?という発想が頭をよぎるが、すぐに違うと気付く。外国でも木は浮かないだろう。
とすると……?
ある仮説を立てた俺は、確かめようと木に近づく。
すると、驚くことに木が喋っているではないか。
「うぁぁぁーこうして動けないの暇ぁー」
木でも暇だと思うんだ……じゃなくて、木が喋ったに関しては、完璧に常識をぶっ壊される。
それと同時に確信する。
ここは異世界だ――
異世界に行った俺がTUEEEするまでの物語
まあ、簡単にここに来る羽目になった経緯を説明しよう。
長ったらしい文は読む気力が失せるので、簡潔に書こうと思う。
結論から言うと、俺は死んだ。何で死んだか?交通事故である。
踏切の前で立ち往生になっていた飼い猫を助けた所、ちょうど来た電車に轢かれた次第である。
その後の事は曖昧なのだが、本当に死んだのか、まだしぶとく生きているのかは分からない。
ただ、あのあとに天国と地獄の別れ道らしきところで神様と出くわした俺は、こんなことを言われた。
――お前はまだ死ぬべきではない。
「え?それってつまり……」
――そうだ。お前を生き返らせてやろう。
「本当ですか!」
――佐用。ただ生き返るのはつまらないであろう。ならば、ソナタにとある能力を与えよう。
「能力…………?あ、ありがとうございます。」
と言う感じで生き返ったはいいものの、神様は生き返らせる場所を間違えたようだ。
ってことで、今に至るのだが、正直今置かれた状況は良く分からない。
混乱して忘れていたが、自己紹介がまだだった。
俺は俺。東大医学部二年生。
とある事情で異世界に転生してきた者である。
「これからどうしよう――」
とかとか考えていると、足音が聞こえる。
「誰かいるのかな……」
パッと振り向くとそこには――
「てめぇ、なぁーに俺の領地に入ってんだ?ごらぁ!」
バキバキのリアルヤンキー……がいた。
「え、あ、りょ、領地?」
「あぁーん、まさか知らねぇで入っていたとか言わねぇよなぁー、あぁーん」
双括型であぁーんをいれてくるタイプと。
「でぇーもなぁ、謝ってももうおせぇ。くたばれよなぁ!」
「え、あ、すいません」
「話聞いてた!?」
「あ、はい。遅いけど謝れば許してくれるんですよね」
「ちげーよ!ちげーよ!ちげーよ!」
そんな三回言わなくても……
「まあいい。とりあえず、殺す!」
「えぇ、いきなり殺人宣告ですか。」
どうしよう。困った困った。確か、神様が「能力」をくれたって言ってたな。
そう思った俺は無意識に手を動かす。
動かした先にあったのは、腕時計の時計の部分が、ノートパソコンのような物の縮小になっている物だった。
「こんなんで戦えと。」
何に使えるんだ?と疑問に思っていたのも愚問。何故か身体が覚えている。
恐らく神様が脳に使い方を入れたのだろう。
懐から取り出したのは、二つの六角形のエレメントだった。
色は赤色。エレメントの中央部には、「バーン」と英語で書かれている。
もう一つは透き通るような水晶色。エレメントの中央部には「フィジック」と書かれている。
腕時計のようなものは中を開けることが出来た。
そこには二つエレメントがさせるような空間がある。
俺は急いでそこにさした。
右側にバーンを。左側にフィジックを。
そしてパソコン(のようなもの)の蓋を閉じた。
すると、パソコンの表面にスカイブルー色の線が現れた。
そこをなぞれということか。
俺は急いでなぞる。すると――
俺の左右に魔法陣が出現した。
魔法陣は両手を飲み込んだ。
次の瞬間、俺の手はゴツい鉄製のガントレットに覆われる。
ガントレットの至るところにバーナーらしきものが、ついている。
「なるほど。右側には属性が。左側には武器のエレメントと。」
使い方がわかった俺は敵と対峙する。
「死ね!ボルファオウル!」
俺に向かって火の玉を沢山飛ばしてくる。
全て叩き落として間合いを詰める。
手を握って拳を作る。
バーナーから火が吹き出し、拳を覆う。
敵の胸に向かってパンチをお見舞いする。
「はっ!」
相手は体制を崩す。
「今だ!」
必殺技で決めようと思う。
えーと、炎に拳だから……
「フィジック・デトネーション!」
直訳すると物理的爆轟。
フィジックには他の意味もあるのだが、今はいいだろう。
俺は「フィジック・デトネーション!」と叫ぶ。
そして顔面思いっきり拳を叩き込む。
どういう訳か、本当に爆発した。
「ぐぁっ――」
情けない声を上げて、地面に転がるヤンキー。
「降参ですか?」
「っ……覚えとけ!」
捨て台詞を残して去っていった。
「何だったんだ……」
途方に暮れていると、後ろから声をかけられる。
「何かおっきい音したけど、あんた大丈夫?」
「え?あ、俺?俺は大丈夫だけど。」
紫色に染め上げた長い髪。二重の大きな目。まだ幼さが残るその顔には、毛穴一つ見当たらない。
「そう。ならいいんだけど。」
「けど」で答えて「けど」で返してくるタイプと。
「で、あんたはここで何してたの?」
「バキバキのリアルヤンキーに絡まれて、パンチをお見舞いしてただけだよ。」
「あぁ。え?あんた倒したの?強いんだね」
「え?そんな強いやつなのか。」
「まあ、そこそこにはね。中級魔法使いだよありゃ。」
「魔法使いか……」
忘れかけていたがここは異世界だ。
え?というか何で……
「何で言葉が通じるんだろう。」
思わず口に出してしまう。
「え?言葉がって……。あんた何処の生まれ?」
「えーと、東京。」
「とうきょう……?どこ?北の方?」
「関東。」
「かんとう……どこよ。まさか異世界から来た的な?」
「ハイそうです。……ところで君は誰なんだ?」
「私?私はイサネ。魔法戦士よ。あんたは?」
「俺は姫崎千春。東大医学部二年生だ。」
「ふーん。よろしくね千春。」
「え、あ、うん。よろしくイサネ」
……てなわけで、俺はイサネと出会ったのだった
千春がイサネと出会ったのは偶然か必然か。
どちらにせよ、二人が出会ったことにより、この世界の運命が左右されるとは、到底思い至らなかった。
フット目が覚めたら、いや何処ですかここ。
というのも、今俺は森の中にいた。
森と言ってもただの森ではない。
木が物理的にあり得ないことをしているということだ。
「あいつ、どんなところに転移させやがったんだ。」
口の中で愚痴を転がしながら、俺は今の現状を把握する。どうやら現代日本では無いようだ。
とすると、外国か?という発想が頭をよぎるが、すぐに違うと気付く。外国でも木は浮かないだろう。
とすると……?
ある仮説を立てた俺は、確かめようと木に近づく。
すると、驚くことに木が喋っているではないか。
「うぁぁぁーこうして動けないの暇ぁー」
木でも暇だと思うんだ……じゃなくて、木が喋ったに関しては、完璧に常識をぶっ壊される。
それと同時に確信する。
ここは異世界だ――
異世界に行った俺がTUEEEするまでの物語
まあ、簡単にここに来る羽目になった経緯を説明しよう。
長ったらしい文は読む気力が失せるので、簡潔に書こうと思う。
結論から言うと、俺は死んだ。何で死んだか?交通事故である。
踏切の前で立ち往生になっていた飼い猫を助けた所、ちょうど来た電車に轢かれた次第である。
その後の事は曖昧なのだが、本当に死んだのか、まだしぶとく生きているのかは分からない。
ただ、あのあとに天国と地獄の別れ道らしきところで神様と出くわした俺は、こんなことを言われた。
――お前はまだ死ぬべきではない。
「え?それってつまり……」
――そうだ。お前を生き返らせてやろう。
「本当ですか!」
――佐用。ただ生き返るのはつまらないであろう。ならば、ソナタにとある能力を与えよう。
「能力…………?あ、ありがとうございます。」
と言う感じで生き返ったはいいものの、神様は生き返らせる場所を間違えたようだ。
ってことで、今に至るのだが、正直今置かれた状況は良く分からない。
混乱して忘れていたが、自己紹介がまだだった。
俺は俺。東大医学部二年生。
とある事情で異世界に転生してきた者である。
「これからどうしよう――」
とかとか考えていると、足音が聞こえる。
「誰かいるのかな……」
パッと振り向くとそこには――
「てめぇ、なぁーに俺の領地に入ってんだ?ごらぁ!」
バキバキのリアルヤンキー……がいた。
「え、あ、りょ、領地?」
「あぁーん、まさか知らねぇで入っていたとか言わねぇよなぁー、あぁーん」
双括型であぁーんをいれてくるタイプと。
「でぇーもなぁ、謝ってももうおせぇ。くたばれよなぁ!」
「え、あ、すいません」
「話聞いてた!?」
「あ、はい。遅いけど謝れば許してくれるんですよね」
「ちげーよ!ちげーよ!ちげーよ!」
そんな三回言わなくても……
「まあいい。とりあえず、殺す!」
「えぇ、いきなり殺人宣告ですか。」
どうしよう。困った困った。確か、神様が「能力」をくれたって言ってたな。
そう思った俺は無意識に手を動かす。
動かした先にあったのは、腕時計の時計の部分が、ノートパソコンのような物の縮小になっている物だった。
「こんなんで戦えと。」
何に使えるんだ?と疑問に思っていたのも愚問。何故か身体が覚えている。
恐らく神様が脳に使い方を入れたのだろう。
懐から取り出したのは、二つの六角形のエレメントだった。
色は赤色。エレメントの中央部には、「バーン」と英語で書かれている。
もう一つは透き通るような水晶色。エレメントの中央部には「フィジック」と書かれている。
腕時計のようなものは中を開けることが出来た。
そこには二つエレメントがさせるような空間がある。
俺は急いでそこにさした。
右側にバーンを。左側にフィジックを。
そしてパソコン(のようなもの)の蓋を閉じた。
すると、パソコンの表面にスカイブルー色の線が現れた。
そこをなぞれということか。
俺は急いでなぞる。すると――
俺の左右に魔法陣が出現した。
魔法陣は両手を飲み込んだ。
次の瞬間、俺の手はゴツい鉄製のガントレットに覆われる。
ガントレットの至るところにバーナーらしきものが、ついている。
「なるほど。右側には属性が。左側には武器のエレメントと。」
使い方がわかった俺は敵と対峙する。
「死ね!ボルファオウル!」
俺に向かって火の玉を沢山飛ばしてくる。
全て叩き落として間合いを詰める。
手を握って拳を作る。
バーナーから火が吹き出し、拳を覆う。
敵の胸に向かってパンチをお見舞いする。
「はっ!」
相手は体制を崩す。
「今だ!」
必殺技で決めようと思う。
えーと、炎に拳だから……
「フィジック・デトネーション!」
直訳すると物理的爆轟。
フィジックには他の意味もあるのだが、今はいいだろう。
俺は「フィジック・デトネーション!」と叫ぶ。
そして顔面思いっきり拳を叩き込む。
どういう訳か、本当に爆発した。
「ぐぁっ――」
情けない声を上げて、地面に転がるヤンキー。
「降参ですか?」
「っ……覚えとけ!」
捨て台詞を残して去っていった。
「何だったんだ……」
途方に暮れていると、後ろから声をかけられる。
「何かおっきい音したけど、あんた大丈夫?」
「え?あ、俺?俺は大丈夫だけど。」
紫色に染め上げた長い髪。二重の大きな目。まだ幼さが残るその顔には、毛穴一つ見当たらない。
「そう。ならいいんだけど。」
「けど」で答えて「けど」で返してくるタイプと。
「で、あんたはここで何してたの?」
「バキバキのリアルヤンキーに絡まれて、パンチをお見舞いしてただけだよ。」
「あぁ。え?あんた倒したの?強いんだね」
「え?そんな強いやつなのか。」
「まあ、そこそこにはね。中級魔法使いだよありゃ。」
「魔法使いか……」
忘れかけていたがここは異世界だ。
え?というか何で……
「何で言葉が通じるんだろう。」
思わず口に出してしまう。
「え?言葉がって……。あんた何処の生まれ?」
「えーと、東京。」
「とうきょう……?どこ?北の方?」
「関東。」
「かんとう……どこよ。まさか異世界から来た的な?」
「ハイそうです。……ところで君は誰なんだ?」
「私?私はイサネ。魔法戦士よ。あんたは?」
「俺は姫崎千春。東大医学部二年生だ。」
「ふーん。よろしくね千春。」
「え、あ、うん。よろしくイサネ」
……てなわけで、俺はイサネと出会ったのだった
千春がイサネと出会ったのは偶然か必然か。
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