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第1章 ヴァルト・クライン
第十三話 マーヴェリック家の騎士
しおりを挟む城と言っても、外観だけだった。
中に入ると、空間は一つだけしかなかった。
玉座の間だ。だが、玉座があるはずの場所には巨大な水晶がある。
その中に、セラが閉じ込められていた。
「お嬢!?」
「よく来たな、ジルフ」
ファルシが何処からともなく現れた。
俺は剣を抜き、臨戦態勢に入る。
「お前の女はどうした? ん? 殺したか?」
「……」
「あの女もガリアの生き残りだったらしいな。お前に姉を殺されたとか。でも、あの女の中にはお前への愛が芽生えていた。お前も、あの女を愛している。だから俺は思い付いたのさ。愛する者に殺されるのなら、それはそれは愉快な光景じゃないかって!」
ファルシは両手を広げ、小躍りするように楽しそうに叫く。
しかし、スッと表情を消し、唾を吐き捨てる。
「けどダメだァ……。やはりこの手で八つ裂きにしないと、私の気は晴れない。まぁ、余興としてはそれなりに良いモノだったよ」
ファルシは背中から黒い翼を生やした。額からは角が生え、鋭い爪が伸び、人間の姿から悪魔の姿へと変わっていく。
俺はそれを見て、思わず鼻で払ってしまった。
「何がおかしい?」
「ハッ、悪魔だなんだっつても、ただ翼と角が生えて牙や爪が伸びただけじゃねぇか。お前よりもエードリアンのほうがよっぽど悪魔らしいぜ」
「……一々癇に障る奴だ。貴様のような奴に、どうして私の家族が……!」
「なぁ? 一つ訊きたい。お前、どうやって悪魔になった?」
俺がそう尋ねると、ファルシは眉を顰める。
別におかしな事を訊いているわけではない。人間が悪魔になる方法は限りなく少ないはずだ。俺が人造悪魔になれたのは、ボスの“力”があったからだ。
もう一つの方法として、悪魔と契約を交わし力を得ることだ。これならファルシも悪魔になることはできる。
問題は、その悪魔がいったいどこのどいつだってことだ。悪魔と出会うことはそうそう無い。特別な儀式やら魔法やらでやっと出会えるか否かの存在だ。ただの人間だったファルシに、此処までの力を与える悪魔とどうやって出会えたのか、俺は不思議でならない。
ファルシはニヤリと笑い、俺の問いに答える。
「とある悪魔と契約したのさ! お前に復讐できるなら、この魂をくれてやるとな!」
「その悪魔と、どこでどう出会った?」
「あの日! お前が私の家族を殺したあの日! 沈み行く島の上でな!」
「……フハッ」
嗚呼、そうか。お前も、アレに狂わされたのか。
俺はその悪魔に合点がいった。
おそらく、その悪魔はガリアの王の側にいた悪魔だ。
俺も、マリナも、ミレイナも、ファルシも、ガリア王も、あの悪魔の手によって今に至ることになったのか。何ともまぁ、奇妙な繋がりだ。
「お前、その悪魔に何て持ち掛けられた? 当ててやろうか? 人間界に存在が定着するまでお前の身体を依り代にさせろ、だろ?」
「貴様っ!? 何故それを!?」
どうやら正解だったようで、ファルシは驚きの声を上げる。
何故俺が契約内容を知っているのか。
理由は簡単だ。あの時、ガリア王にも同じ事を言っていたからだ。
「10年ぶりか……とっと姿を現したらどうだ――――“ファントム”!」
俺がその名を呼ぶと、ファルシの額から小さな顔が洗われる。悪魔らしい、形容しがたい容姿だ。
現れたソイツは、厭らしい笑みを浮かべた。
「キヒヒ……! 久しぶりだなぁ、人間」
「あ、主よ……この者を知っておるので!?」
「誰が私に話しかけても良いと言った!?」
額のファントムに一喝されたファルシは黙る。
「お前があの日、我が契約者を殺した時は流石に驚いたぞ。たかが人間の分際で、我の力を与えた者に抗ったのだから」
「で、今度はそいつを依り代にしたか。あの時、お前を追いかけてでも斬っておくんだった」
「面白いことを言う。我はあの時、お前の力に敬意を表し見逃してやっただけだ」
「ま、いいさ。今日ここでお前を斬る」
「やってみるが良い。ただの人間が思い上がるな。ファルシ! この人間を殺せ!」
「イエス・マイロード」
ファントムは引っ込み、ファルシが赤い目を光らせる。
俺は魔力を開放し、魔剣を解き放つ。
「第一段階・限定解除――――魔剣・抜刀」
蒼い魔剣が妖しく光り輝き、ファルシとぶつかる。
ファルシは俺の周囲に魔方陣を張り巡らせ、魔力による波動攻撃を仕掛ける。
俺はその魔方陣の出現場所を察知し、魔力が放たれる前に魔方陣を魔剣で斬り裂く。
俺に魔の攻撃は通用しない。俺には退魔の力がある。退魔である以上、奴の魔法による攻撃は俺に通用しない。魔剣を発動した以上、切り裂けない魔法は無い。
「ええい! 小癪な!」
ファルシは俺に魔法が通用しないと分かったのか、肉弾戦に持ち込む。
高速で俺の前に移動し、蹴りを放つ。
常人ならば、この蹴りを受ければ確実に肉片となって弾け飛ぶだろう。
だがお生憎様、俺は人間じゃないんでな。
俺は片腕でファルシの蹴りを受け止め、逆に蹴り飛ばしてやった。
「なっ――!?」
「ファルシ、哀れな復讐者、今お前を解き放ってやる」
それが、俺にできるファルシへの贖罪だ。
元凶はファントムだが、ファルシに憎しみの心を与えたのは俺だ。
俺にできることは、ファルシをその憎しみから解放してやることだけ。
ファルシを家族の下に行かせてやる。
俺はファルシの懐に潜り込み、魔剣を突き立てた。魔剣はファルシの心臓を貫き、ファルシの背中から突き出る。
「ゴハァ――!?」
既に悪魔となったファルシは、魔剣に貫かれる事で死を迎えるだろう。
まだ人間としての命があれば、或いは違ったかもしれない。
「家族の下で、安らかに眠れ――――っ!?」
魔剣を引き抜こうとした瞬間、ファルシが俺の腕を掴んだ。
ファルシは血を吐きながらも嗤い、俺の目を見る。
狂気に飲まれたファルシの顔が、俺の記憶に刻まれる。
「な、にが……安らかに、だ……!? 貴様が生きている以上、眠れるわけがない!」
「お前……!?」
「貴様は私の妻を、子を、その手で斬り捨てた! まだ“私の家族”だったんだぞ! まだ完全に化け物になっていなかった! それを貴様が!」
「なっ!? お前、分かってたのか!? ならその原因がファントムだってことも!?」
「それがどぉした!? 主は姿を変えただけで、貴様は殺した! 殺したら愛し合えないだろう! 貴様だけは許さないぃ!」
ファルシの翼が触手のように変化し、お嬢が閉じ込められている水晶に伸びた。
触手は水晶に張り付き、何かを吸い始めた。
それが何なのか、すぐにわかった。
お嬢の魔力だ。こいつはお嬢の魔力を吸って自分の力にしようとしている。
「よせ! ファルシ!」
「フハハハハハハ! 主よ! 今こそ降臨なされるのだァ!!」
瞬間、ファルシの身体から魔力が爆発し、俺はその衝撃で飛ばされた。
吹き荒れる蒼い魔力の中、姿を現したのはファルシではなく、ファントムだった。
赤黒い肌に大きな巨体、翼のようにウネウネとさせた触手、醜くも恐ろしさを与える顔、これがファントムの本当の姿。
あの日、ガリア城で見た姿そのものだった。
「キヒャヒャヒャヒャ! 何だこの魔力は!? 力が湧き上がってくる! ほんの少し吸っただけでこんなにも!」
「チッ、やれやれ……素直に死んでおけば良かったものを」
「キヒヒ……! ファルシめ、自らの命を代償に我を人間界に定着させたか。生きておれば、眷属にしてやったものを……。それ程までに此奴が憎いか。良かろう、礼にこの我が葬ってくれる」
ファントムは触手を広げ、俺を襲わせる。
俺は魔剣で触手を斬り裂いていくが、触手は即時に再生していく。
俺が触手を捌いていると、ファントムの巨体が瞬間移動で目の前に現れる。
ファントムはその大きな拳で俺を殴り付けるが、俺は剣で拳を斬る。
だが、魔剣はファントムの拳を斬れなかった。
「なに――――!?」
「キヒャァ!」
そのまま俺は途轍もない力で壁まで吹き飛ばされる。
背中から壁に激突し、俺は膝を突く。
「ぐっ……!?」
魔剣で斬れなかった!? 奴は悪魔じゃないのか!?
いや、そんな筈はない。奴は完全な悪魔だ。
魔剣で斬れなかったのは、単に奴の力が俺を上回っているだけだ。
「プッ……」
口から血を吐き捨て、俺は立ち上がる。
ファントムを斬るには、俺の退魔の力をもっと上げなければならない。
今の俺に可能なのは、第二段階まで。
だが、実戦で第二段階を使用するのはこれが初めてだ。
鍛錬中でさえ、かなり危険だった。
もし開放に失敗でもしたら、お嬢を……。
――――何を弱気になってんだ。らしくないぞ、ヴァルト。
「っ!? マリナ……!?」
マリナの声が、聞こえた気がした。
だがそれは有り得ない。マリナは外で俺が昏睡させている。
これは俺の幻聴だ。幻聴にまで俺は励まされているのか。
俺は自然と口が綻び、剣を構えた。
「すまねぇな、マリナ。俺は何所までも弱い。最後にもう一度だけ、俺に勇気をくれ」
俺は魔力を更に高めた。
此処から先は、魔剣の領域。気を抜けば、俺は魔剣に呑み込まれる。
俺と魔剣の深層意識を同調させ、俺が想い描く魔剣の姿を魔力に込める。
「何だ……この力は……? 貴様、本当に人間なのか?」
「ファントム……お前は此処で俺が斬る。お嬢を救うため、マリナを守る為、そして、ミレイナの願いを此処で叶える!」
魔剣が魔力と化して俺の内に入る。
蒼い魔力が俺を包み込み、肌に蒼いラインが幾つも現れる。
「第二段階、限定解除――――顕現せよ、偶像の魔剣」
直後、魔力が弾け、数多の魔剣が創造されていく。
蒼い魔力で形成された様々な形の魔剣が瞬時に次々と現れ、空間を支配する。
これは俺の想い描く魔剣を、退魔の魔力が具現化させたもの。
剣、槍、斧、その気になれば弓から鞭までも創造できる。
だが、リスクとして退魔の力による身体の崩壊、そして魔剣に意思が表れ、俺を取り込もうとしてくる。取り込まれれば最期、俺はただ魔剣に使われる人形になり、やがて朽ち果てる。
全ての魔剣の切っ先をファントムに向け、俺は宣言する。
「40秒だ……40秒で終わらせる」
「貴様っ……!? 何だその力は!? その力はまるで、まお――――」
「行くぞ」
俺は何十という数の魔剣をファントムに射出する。
音速を超える程の高速射出により、ファントムは避けることもできず四肢を粉砕される。
「なにぃ!?」
ファントムは驚愕するが、すぐに再生させて反撃を仕掛けた。
俺は魔剣を操り、宙を駆け巡らせる。
同時に、俺自身も魔剣を両手に握り締めてファントムへと迫る。
俺自身の剣戟と魔剣の射出の連撃により、ファントムは全身を斬り裂かれ砕かれる。
ファントムも触手や魔法で反撃してくるが、俺はその悉くを破壊していく。
触手は大剣の魔剣で纏めて斬り落とし、魔法は鋭い槍の射出で破壊し、四肢を剣で両断していく。
「馬鹿な!? 我が……我が……人間に……!?」
最後はファントムの全身に剣を撃ち込み、針の筵にする。
退魔の魔剣を撃ち込んだことで、ファントムは再生を阻害される。
「や、止めろ! 我は――――」
「あの時、ミレイナに託された願い……今此処で!」
俺は一振りの魔剣を具現化した。
その魔剣は、騎士ミレイナが握っていた剣。
彼女とは数日の付き合いだった。深い仲になったわけでもない。特別な想いを抱いたわけでもない。
だが、彼女の『悲劇を止めてほしい』という願いだけは、この胸にある。
ミレイナの魔剣は蒼い炎を灯し、ファントムを斬り裂いた。
斬り裂かれたファントムは蒼い炎に呑み込まれ、そのまま塵と成って消え失せた。
俺はファントムが消失したのを確認すると、そのままお嬢が閉じ込められている水晶へと歩み寄り、魔剣で水晶を砕いてお嬢を解放する。
「お嬢……お嬢……! セラ!」
「……う……う~ん…………」
お嬢はちゃんと生きていた。血色も悪くない、体温もしっかりと感じる。
「お嬢……帰ろう。皆の下に」
俺は安堵し、お嬢を抱きかかえて城から出た。
クラウディアから渡された魔法石を使い、眠っているお嬢とマリナを連れてマーヴェリック邸へと帰還した。
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